2018年11月の星空

 11月は日暮れが早く,空は澄んでおり,また晴れの日も多く,本格的寒さはまだ。星を見るにはよい季節です。夜半になると賑やかな冬の星座も見やすい位置まで上ってきます。

 6日に極大を迎えるおうし座南流星群は,新月直前の極大で条件最良。13日に極大となるおうし座北流星群とともに10月初旬から11月末まで長い期間流れます。南がHR=3個,北がHR=5個程度の小さな流星群ですが11月の終わりまで長い期間で出現し,18日に極大となるしし座流星群と合わせて観察できます。
 しし座流星群は,母天体のテンペル・タットル彗星が2014年に遠日点を通過し活動が低下していますしダストトレイル接近の予報もありませんが,今年は条件も良く1時間に15個程度が期待できます。痕が残る高速の流星を見かけたら,しし座流星群の流れ星です。対照的におうし座流星群は南も北も比較的ゆっくり流れます。
 流星観察は,たいへん冷え込みますので,十分に防寒対策をして行いましょう。→ 流れ星を見てみよう

 7日の夕空では,水星が東方最大離角を迎えますが,薄明と地平線へ沈む時刻のせめぎ合いになります。ようやく見えるようになる17時10分の地平線高度が5°。地平線まで見えるような空の開けば場所へ行かないと見つけるのは難しいでしょう。南西の方角で,土星が目印に双眼鏡を使って捜してみて下さい。

水星の東方最大離角(2018-11-07 17時10分)
水星の東方最大離角(2018-11-07 17時10分)

 15日の上弦の月は月面Xと呼ばれる地形を観察できるチャンスです。月面Xはブランキヌス・ラカイユ・プルバッハという3つのクレーターの境目となる尾根に光が当たると,小さなローマ字のXの形が白く浮かび上がる現象で,上弦の頃,条件が重なる時に見えます。


南中する星座

 午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬
中旬 きょしちょう座(☆)
下旬 アンドロメダ座うお座ちょうこくしつ座

秋の星座 秋の全天星図
 
 

見やすい星雲星団

惑星状星雲 NGC7293 (らせん状星雲/みずがめ座)
散開星団 M34 (ペルセウス座)・M52 (カシオペア座)・h-χ (二重星団/ペルセウス座)
球状星団 M2 (みずがめ座)・M15 (ペガスス座)・M30 (やぎ座)
銀河(系外星雲) M31 (アンドロメダ大星雲/アンドロメダ座)・M33 (さんかく座)・M77 (くじら座)

星雲星団を見よう 星雲星団一覧表
 
 


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
1 下弦の月のイメージ 下弦:1時40分
月が最近:5時23分(視直径32分16秒,0.963)
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:23時6分
3 文化の日
4 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:19時55分
6 おうし座南流星群が極大(条件最良)
7 水星が東方最大離角:0時32分(-0.2等,離角23°.3)
アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:16時44分
立冬:20時32分。太陽の黄経が 225度になる。
8 新月のイメージ 新月:1時2分
13 おうし座北流星群が極大(条件良)
15 上弦の月のイメージ 月が最遠:0時56分(視直径29分33秒,1.052)
月面X 観望好機:18時30分前後
上弦:23時54分
16 小惑星(3)ジュノーが最近(1.0359au):16時43分
17 小惑星(3)ジュノーが最大離角(157°):2時33分
18 しし座流星群が極大(条件良):8時
19 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:4時0分
22 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:0時49分
小雪:18時2分。太陽の黄経が 240度になる。
小惑星(3)ジュノーがエリダヌス座,+7.4等):15時28分
23 満月のイメージ 勤労感謝の日
満月:14時39分
26 木星が:19時21分
月が最近:21時12分(視直径32分34秒,0.994)
27 アルゴル型食変光星 アルゴルが極小光度:18時27分
水星が内合:19時58分
28 水星と木星が接近(0°28′):8時44分
30 下弦の月のイメージ 下弦:9時19分