2019年1月の星空

 2019年(平成31年/5月1日改元予定)は平年。干支は己亥(つちのとい)です。
 今年も宜しくお願い致します。

 2019年最初の見どころは,2日の明け方の空。
 12月に最大光度を迎えた金星と新月前の細い月が接近して,見事です。肉眼で楽しめますから,ちょっと早起きして見てみましょう。下の図は1月2日の朝6時,東南東の空です。
 金星は6日の午後に西方最大離角を迎えますので,太陽から一番離れて空高々と輝き見やすくなっています。

2019年1月2日 午前6時0分 東南東の空
2019年1月2日 午前6時0分 東南東の空

 毎年年始の空を飾るりゅう座 ι流星群(しぶんぎ座流星群)は,4日の午前11時が極大。新月直前で月の条件は最良ですが,極大時刻が昼間なので,4日未明は極大に向かって流れ星が増えていきながら薄明を迎えることになります。夜明け前は極大の6時間前ということもあり,1時間に30個ほどの流星数が予想されています。
 長時間空を見上げる流星観察にはしっかりとした防寒対策が必要です。流れ星を見てみよう のページを参考に,安全な観察ポイントを事前に捜して備えるようにしましょう。

 6日の新月では日本全国で部分日食が見られます。
 日曜日の午前中で,たいへん観察しやすい日食です。東京での最大食分は0.42,太陽の約40%が月に隠れます。北へ行くほど大きく欠ける日食で,稚内での最大食分は0.57,太陽の約半分が欠けて見えます。
 日食観察で大切なことは,太陽を直接見ないようにすることです。
 望遠鏡販売店や眼鏡屋さんなどで市販の日食観察用グラスを安く入手することができます。屈折望遠鏡で投影して観察することもできますし,もっと簡単なのは,木漏れ日を観察することです。いつもは丸く見えている木漏れ日が太陽の形に欠けて見えます。
 日食を見てみようのページを参考に,工夫して日食観察をしてみましょう。

2019年1月6日の部分日食
地 名 食の始 食の最大
(最大食分)
食の終
稚内 08:48 10:15
(0.570)
11:49
札幌 08:46 10:13
(0.539)
11:47
仙台 08:44 10:09
(0.469)
11:42
東京 08:43 10:05
(0.422)
11:36
新潟 08:42 10:05
(0.454)
11:37
名古屋 08:41 10:00
(0.396)
11:27
大阪 08:40 09:57
(0.378)
11:22
広島 08:38 09:51
(0.350)
11:12
福岡 08:38 09:47
(0.318)
11:04
那覇 08:50 09:39
(0.143)
10:33

 21日は南北アメリカ大陸からヨーロッパ方面で皆既月食となりますが,日本では見られません。
 北日本は半影月食の終わりが見られる区域ですが,半影月食は大変分かりにくく,日没直後で月の高度も低く,観察は難しいでしょう。
 
 


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬 とけい座(☆)・ペルセウス座
中旬 エリダヌス座レチクル座(☆)
下旬 おうし座・かじき座(☆)・ちょうこくぐ座

冬の星座 冬の全天星図
 
 

見やすい星雲星団

惑星状星雲 M1 (かに星雲/おうし座)
散光星雲 M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団 M35 (ふたご座),M36・M37・M38 (ぎょしゃ座),M45 (プレアデス,すばる/おうし座)
銀河(系外星雲) M81・M82 (おおぐま座)

星雲星団を見よう 星雲星団一覧表
 
 


 
惑星用語の説明 月の形の変化について
 

天文現象
1 元日(日の出:札幌07:06,仙台06:53,東京06:51,名古屋07:01,大阪07:05,福岡07:23,那覇07:17)
アルゴル極小:4時1分
2 月が金星の北1°17’:6時48分
土星が:13時43分
3 地球が近日点を通過:14時20分(147,099,760km)
4 りゅう座 ι流星群(しぶんぎ座流星群)が極大:11時(条件最良)
6 新月 小寒:0時39分。太陽の黄経が 285度になる。
部分日食(全国で見られる。東京08:43~)
新月:10時28分
金星が西方最大離角:13時54分(-4.4等,離角47°.0)
アルゴル極小:21時39分
8 46P/ビルタネン周期彗星 6等級
9 月が最遠:13時29分(視直径29分25秒,1.056)
アルゴル極小:18時28分
9 準惑星 冥王星が:21時5分
13 水星が土星の南1°43’:19時47分
小惑星(2)パラスが西矩:21時14分
14 上弦の月 成人の日
上弦:15時46分<
15 天王星が東矩:16時52分
17 冬の土用の入り:19時15分,太陽の黄経が 297度になる。
20 大寒:18時0分。太陽の黄経が300度になる。
21 満月 アルゴル極小:5時46分
満月:14時16分。
皆既月食(南北アメリカ)
22 月が最近:4時59分(視直径33分26秒,0.930)
金星が木星の北2°26’:14時48分
24 アルゴル極小:2時35分
28 下弦の月 下弦:6時10分
29 水星が外合:16時18分
アルゴル極小:20時13分