2018年5月の星空

 今年は4月30日が満月,5月8日が下弦となっており,ゴールデンウィークは全体的に星空観察の条件が良くありません。
 このため,6日にピークとなるみずがめ座 η流星群も悪条件です。みずがめ座は秋の星座ですから,流星が見られるのは夜半過ぎから薄明が始まるまでの間となり,流れ星は東の空低い位置から空を駆け上るように経路を描いて流れます。本年はダストトレイルが地球軌道に接近する予報があって注目されていますが,月明かりの影響も大きく,1時間に10個程度の出現となりそうです。
 明け方の流星観測は冷えますので,十分に防寒対策を行いましょう。

 参考: 流れ星を見てみよう

 9日にてんびん座でを迎える木星が見ごろです。南の空で一番明るく輝いているのが木星ですから見間違うことはありません。5月頃の晴れた日は大気の揺らが少なく,望遠鏡で惑星観察をするには良い季節です。天体望遠鏡をお持ちでしたらぜひ木星を見てみましょう。低倍率でも縞模様や衛星を見ることができます。
 望遠鏡で木星をとらえたら,スケッチをしてみましょう。スケッチをすることにより目が惑星に慣れて,何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。また木星には69個の衛星がありますが,中でも大きな4衛星はガリレオ衛星(※)と呼ばれ,小望遠鏡でも動きを観察することができます。
 望遠鏡を持たない方も,地域にある公共の天文台の観望会を捜して出かけてみると,大きな望遠鏡で木星を見せてもらえるかもしれません。

※ガリレオ衛星:木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリスト。ガニメデは太陽系で一番大きな衛星。イオは活火山があることで知られています。

 下の図は5月9日午後10時の空です。
2018年5月9日22時 木星の衝


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬 おおぐま座コップ座
中旬
下旬 かみのけ座 ・ からす座 ・ はえ座(☆) ・ みなみじゅうじ座(☆)

春の星座 春の全天星図
 
 

見やすい星雲星団

惑星状星雲 NGC3242 (うみへび座),M97 (おおぐま座)
散開星団 M44 (プレセペ/かに座)
球状星団 M3 (りょうけん座),NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
銀河(系外星雲) M81・M82 (おおぐま座),M65・M66 (しし座),かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう 星雲星団一覧表
 


惑星用語の説明 月の形の変化について

天文現象
2 八十八夜
はくちょう座 R(周期428日,変光範囲6.1等-14.4等)が極大光度
3 憲法記念日
4 みどりの日
5 こどもの日
立夏:22時25分。太陽の黄経が 45度になる。
6 月が最遠:9時35分(視直径29分32秒,1.052)
みずがめ座 η流星群が極大:17時(条件悪)
7 さんかく座 R(周期265日,変光範囲5.4等-12.6等)が極大光度
8 下弦の月 下弦:11時9分
9 木星が:17時36分(てんびん座,-2.5等,視直径44″.8)
10 こじし座 R(周期378日,変光範囲6.3等-13.2等)が極大光度
きりん座 R(周期266日,変光範囲7.0等-14.4等)が極大光度
11 おとめ座 R(周期146日,変光範囲6.1等-12.1等)が極大光度
13 準惑星(1)ケレスが東矩:1時49分
15 新月 新月:20時48分
18 月が最近:6時5分(視直径33分50秒,0.946)
21 小満:11時15分。太陽の黄経が 60度になる。
22 上弦の月 上弦:12時49分
29 満月 満月:23時20分