暖かくなってきました。春日遅々(※ しゅんじつちち)という言葉がありますが,3月になると日も長くなり,本格的な春の訪れを感じます。
草花が芽吹き始めるこの月を,日本では草木が益々盛んに生い茂る月という意味で弥生と呼んでいました。
(※)春日遅々:
・春の日がうららかでのどかなさま。また,春の日がのどかで暮れるのが遅いさま。(広辞苑第四版)
・春の日が長くのどかで,なかなか暮れていかないことを言う,春の季語として知られることば。(故事ことわざ辞典)
ローマの新年と軍神マルス
日本では年度末に当たる3月ですが,古代ローマの暦では新しい年が始まる月でした。
また,古代ローマの3月は軍事行動の開始月でもあり,軍神マルス(Mars)に献じる月とされました。3月の英語名 March は,マルスの月(month of Mars.)という意味のラテン語,Marti-us(マルチウス)が語源です。
マルスはギリシア神話のアレスに相当し,ローマではユピテル(ギリシア神話のゼウスに相当)に次ぐ守護神として崇められていました。
戦闘を始めるときには,将軍は神殿で聖なる槍を振りかざし,マルスを起こすのでした。
軍神マルスの名は,血のように赤い火星の英語名「Mars」にもなっています。
3月のお話
・弥生
・March
・啓蟄と春分
・春一番・花散らし・春嵐
・ Lenten Moon(受難節:レントの月)
・ 蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)
・灰の水曜日(Ash Wednesday)
・聖パトリック祭(St Patrick’s Day)
・イースター・エッグ(Easter egg)