2018年8月の星空

 夏休みで星を見る機会が多くなる8月は,1日~7日が「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」となっています。各地で星を見るイベントが開かれますので地域の情報などに注意しましょう。(STARWEEK

 今年の8月は,大接近を迎えた火星,夕空で明るく輝く金星,条件の良いペルセウス座流星群など楽しみがいっぱいです。特に前半は月明かりに邪魔されずに星空観察ができますので狙い目です。火星は大接近当日を過ぎても当分は変わらぬ明るさで見応えたっぷりです。

 毎年お盆休みの頃に見ごろとなるペルセウス座流星群ですが,今年の極大は13日10時。11日に新月を迎えたばかりで一晩中月明かりのない最良の条件です。
 ペルセウス座流星群は,月がない好条件なら多い年で1時間に60個(HR60)くらいの流星が期待でき,特にペルセウス座が高くなる夜半すぎから良く流れます。できるだけ空が暗い場所で,寝転がって空全体が見られるようにしましょう。観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。

 今年の旧暦七夕は17日です。
 7月7日は梅雨の最中で天気に恵まれない年が多いですね。旧暦の七夕(月齢が七の夕)の頃は織り姫星(こと座のベガ)が天頂付近にあって見やすくなっています。18日が上弦ですので,月が傾いて暗くなってきたら空を見上げてみましょう。

 18日には夕刻の西空で金星が東方最大離角を迎えます。宵の明星として燦々と輝いていますから,金星を見誤ることはまずありません。日が暮れて暗くなってきたら西の空を見上げてみましょう。

金星の東方最大離角(2018-08-18 18時30分)
金星の東方最大離角(2018-08-18 18時30分)

 
 また月末の27日には明け方の東の空で水星が西方最大離角となります。図は当日午前4時半の東の空。水星はポルックス・プロキオンと正三角形を描く位置にあります。水星の地平線高度は8°58’。空が開けた場所で双眼鏡を使って捜してみましょう。

水星の西方最大離角(2018-08-27 04時30分)
水星の西方最大離角(2018-08-27 04時30分)

南中する星座

 午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
 ☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬 へびつかい座ヘルクレス座りゅう座・さいだん座(☆)
中旬 へび座(尾部)
下旬 こと座たて座みなみのかんむり座

夏の星座夏の全天星図
 
 

見やすい星雲星団

惑星状星雲 M57 (環状星雲/こと座),M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
散光星雲 M8 (干潟星雲/いて座),M17 (ω星雲,馬蹄型星雲/いて座),M20 (三裂星雲/いて座)
他,天の川に多数
散開星団 M21・M23・M24・M25 (いて座),M6・M7 (さそり座)
他,天の川に多数
球状星団 M4・M80 (さそり座),M10・M12 (へびつかい座),M13・M92 (ヘルクレス座),M56 (こと座)
銀河(系外星雲) M51 (子もち星雲/りょうけん座),M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう星雲星団一覧表
 
 


惑星用語の説明月の形の変化について

天文現象
2 木星が東矩:3時53分
3 小惑星(3) ジュノーが西矩:7時0分
5 下弦の月のイメージ 下弦:3時18分
6 アンドロメダ座 R(周期409日,変光範囲5.8等-14.9等)が極大光度
7 立秋:22時31分。太陽の黄経が 135度になる。立秋以降は残暑見舞い。
8 水星が内合:14時22分
10 C/2016 M1 PANSTARRS彗星が近日点を通過
11 新月のイメージ 山の日
月が最近:3時7分(視直径33分21秒,0.932)
新月:8時58分
グリーンランドから北欧,シベリアで部分日食(日本からは見られない):17時2分
13 ペルセウス座流星群が極大:10時(条件最良)
わし座 R(周期272日,変光範囲5.5等-12.0等)が極大光度
16 C/2017 S3 PANSTARRS彗星が近日点を通過
17 旧七夕
18 上弦の月のイメージ 金星が東方最大離角:2時31分(-4.3等,離角45°.9)
はくちょう座κ流星群が極大(条件良):15時
上弦:16時49分
21 いて座 μの星食(3.8等,福岡潜入:19時20分)
22 いて座 οの星食(3.8等,東京潜入:19時20分)
23 処暑:13時9分。太陽の黄経が 150度になる。
月が最遠:20時23分(視直径29分27秒,1.056)
25 アルゴル極小:3時38分
26 満月 満月:20時56分
27 水星が西方最大離角:5時34分(-0.1等,離角18°.3)
30 アルゴル極小:21時15分