星空解説
今年のゴールデンウィークは5月1日が上弦、5月7日が満月で、5月に入ると月明かりが明るくなり、星空観察には悪条件となります。
6日にピークを迎えるみずがめ座 η流星群も、残念ながらピークが満月の前日となり条件最悪です。
みずがめ座 η流星群の母天体は有名なハレー彗星で、痕をともなう明るい高速流星が多い群です。満月の月明かりがあっても、火球クラスの明るい流星が流れれば見られるかもしれません。
みずがめ座は秋の星座ですから、この季節は流星群の輻射点が昇りきらないうちに薄明となります。流星が見られるのは、だいたい夜半過ぎから薄明が始まるまでの間です。
今年は6日の朝が極大なので、5日の夜から6日の朝にかけて見るのが良いでしょう。
みずがめ座 η流星群の 流れ星は、東の空低い位置から空を駆け上るような経路を描いて流れます。
明け方の流星観測はゴールデンウィークの頃であってもかなり冷えます。十分に防寒対策を行いましょう。
参考: 流れ星を見てみよう
4月に引き続き、今月も月が地球に近い位置で満月を迎えます。
ということは、大きな満月=スーパームーンとなります。
4月は満月と月最近が同じ日でしたが、5月は月最近の翌日が満月で、1日ずれます。そのため4月より少しだけ小さな満月となりますが、肉眼で違いはほとんどわからないでしょう。満月の大きさは4月に次いで今年2番目です。
4月の星空で説明しましたが、 スーパームーンという言葉はアメリカの占星術師リチャード・ノル(Richard Nolle)氏が定義したもので,天文学とは関係ありません。けれど,月が楕円軌道を描いて地球を周回していること、月と地球の距離が一定ではないことを知る良いチャンスです。
地球と月は近い時と遠い時で 4万キロも違うのです。
2020年の満月で一番大きく見えるのは4月、一番小さく見えるのは10月。5月は4月と同じくらい大きく見えます。
南中する星座
午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません 。
見やすい星雲星団
惑星状星雲 | NGC3242 (うみへび座) M97 (おおぐま座) |
散開星団 | M44 (プレセペ/かに座) |
球状星団 | M3 (りょうけん座) NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座) |
銀河(系外星雲) | M81・M82・M101 (おおぐま座) M65・M66 (しし座) かみのけ座~おとめ座銀河群 |
2020年5月のカレンダー
日 | 曜日 | 月相 | 天文現象 |
1 | 金 | ? | 八十八夜 上弦:5時38分 |
3 | 日 | 憲法記念日 | |
4 | 月 | 振替休日・みどりの日 | |
5 | 火 | こどもの日 水星(☿)が外合:6時41分 立夏:9時51分。太陽の黄経が 45度になる。 | |
6 | 水 | みずがめ座 η流星群?が極大:06時(条件最悪) 月が最近:12時03分(距離 0.936) | |
7 | 木 | ? | 満月:19時45分 |
14 | 木 | ? | 下弦:23時03分 |
18 | 月 | 月が最遠:16時45分(距離 1.055) | |
20 | 水 | 小満:22時49分。太陽の黄経が 60度になる。 | |
23 | 土 | ? | 新月:2時39分 |
30 | 土 | ? | 上弦:12時30分 |
2020年/令和2年/皇紀2680年/閏年/ 庚子(かのえね)
5月のお話
・皐月
・May
・立夏と小満
・筍梅雨・青嵐・メイストーム・茅花流し・走り梅雨・卯の花腐し
・Milk Moon(ミルクの満月)
・ 蛙始鳴(かわずはじめてなく)
データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization