2023年(令和5年・皇紀2683年)は平年。干支は 癸卯(みつのとう)です。
今年も宜しくお願い致します。
星空解説
しぶんぎ座流星群
年始の空を飾るしぶんぎ座流星群(りゅう座 ι流星群 )ですが,今年は満月前の明るい月明かりがある上,ピークが昼間,4日の12時。ピークが鋭い流星群ということもあり,残念ながら条件は良くありません。
一番観測に適しているのは4日未明の月が低く傾いた後,薄明が始まるまでの間です。この日の月没から薄明開始までは,約1時間です。
しぶんぎ座流星群の放射点は,りゅう座とうしかい座の境界付近。高く上がってくるのは夜半過ぎです。このため,月明かりを考慮せずともこの流星群の観測に適した時間帯は,放射点が高くなる午前2時を過ぎてからになります。
月明かりが目に入らないよう,東の空を中心に見るようにしましょう。
しぶんぎ座流星群は三大流星群の一つで,極大事のZHR=120です。新月なら1時間あたり60個程度の流星が期待できますが,月明かりの影響を受ける今年はもっと少なめになります。
長時間空を見上げる流星観察には,しっかりとした防寒対策が必要です。流れ星を見てみよう のページを参考に,事前に安全な観察場所を捜して備えるようにしましょう。
水星の西方最大離角
30日,明け方の東の空で水星が西方最大離角を迎えます。
日の出直前の午前6時の東京で,水星の地平線高度は7.5度。南東の空の地平線ぎりぎりに見えています。
探してみる場合は,低い空までよく見える場所で,双眼鏡などを使いましょう。地平線近くの空では,大気による減光で星は実際の光度より暗く見えます。
水星は動きが速いので,最大離角の前後3日間くらいが見頃です。
火星が見頃
12月に衝を迎えた火星が観測好期です。
1月半ばの午後9時くらいに丁度南中を迎え,夜の早い時間帯に見やすい位置に見えています。
下の図は,1月15日午後10時の星空の様子です。
2023年で一番遠い満月
1月7日の満月は,月が地球最遠となる1月8日の前日で,2023年で一番遠い満月となります。
冬の月は天頂高くまで上ることもあり,低い夏の月と比べ見かけ上小さく見える効果も働きます。
なお,2023年の一番近い満月,スーパームーンは8月31日。この日は8月2回目の満月なのでブルームーンでもあります。
月が近いときと遠い時では,下の写真くらい大きさが違っています。
南中する星座
午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
見やすい星雲星団
惑星状星雲 | M1 (かに星雲/おうし座) |
散光星雲 | M42 (オリオン大星雲/オリオン座) |
散開星団 | M35 (ふたご座), M36・M37・M38 (ぎょしゃ座) M45 (プレアデス,すばる/おうし座) |
銀河(系外星雲) | M81・M82 (おおぐま座) |
2023年1月のカレンダー
日 | 曜日 | 月相 | 天文現象 |
---|---|---|---|
1 | 日 | 🎌 元日 日の出:札幌07:06,仙台06:53,東京06:50,名古屋07:01,大阪07:05,福岡07:23,那覇07:17 歳旦祭・初詣・年賀 | |
2 | 月 | 休日 初夢・初荷・書初め・皇居一般参賀 | |
4 | 水 | しぶんぎ座流星群 が極大:12時(条件悪) 官庁御用始め | |
5 | 木 | 地球が近日点を通過(0.983au):01時17分 | |
6 | 金 | 小寒(太陽の黄経 285度): 0時05分 六日年越し・天しゃ・一粒万倍日 | |
7 | 土 | 小惑星 (2) パラスが衝:04時02分 満月:08時08分 (2023年で一番小さな満月) 水星(☿)が内合:21時57分 | |
8 | 日 | 月が最遠(距離 1.057):18時19分 | |
9 | 月 | 🎌 成人の日 初卯・一粒万倍日 | |
11 | 水 | 鏡開き・蔵開き・初巳 | |
13 | 金 | アルゴル型食変光星 アルゴル極小:23時49分 不成就日 | |
15 | 日 | 下弦:11時10分 小正月・小豆がゆ | |
16 | 月 | アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時38分 藪入り・えんま詣 | |
17 | 火 | 冬の土用の入(太陽の黄経 297度):18時48分 阪神淡路大震災 | |
18 | 水 | 準惑星 (134340) 冥王星(♇)が合:23時44分 初観音・一粒万倍日 | |
20 | 金 | 大寒(太陽の黄経 300度):17時30分 二十日正月 | |
22 | 日 | 新月:05時53分 月が最近(距離 0.928):05時57分 旧元日 | |
23 | 月 | 土星 (♄)と金星 (♀)の合(離角 0°21’):07時13分 | |
24 | 火 | 初地蔵・初愛宕・不成就日・三隣亡 | |
25 | 水 | 初天神 | |
26 | 木 | 文化財防火デー・十方ぐれ入り | |
27 | 金 | 国旗制定記念日 | |
28 | 土 | 初不動・旧七草 | |
29 | 日 | 上弦:0時19分 | |
30 | 月 | 水星(☿)が西方最大離角(-0.6等,離角24°58′):15時 一粒万倍日 |
2023年/令和5年/皇紀2683年/平年/ 癸卯(みつのとう)
1月のお話
・睦月
・January
・小寒と大寒
・霧氷・雪起こし
・Moon After Yule
・ 芹乃栄(せりすなわちさかう)
・節句
・福笹
・公顕祭とクリスマス・ツリー
・どんどや
データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・流星 流星電波観測国際プロジェクト
・アルゴル極小予報 予報 | 日本変光星研究会
・東京都神社庁選定「神社暦」