2018年2月の星空

 厳寒期ですが,冬の星座は明るい星が多く豪華です。防寒対策をしっかりして星座観察をしてみましょう。星座を結ぶのが苦手な人でも,オリオン座のような特徴ある星の並びがある冬は,他の季節より星座を見つけるのが楽になります。

 2月も1月に続いて条件の良い接食が2回起こります。接食とは,星食の中でも月の表面ギリギリのところを恒星が通っていく現象で,ごく限られた地域のみで見ることができ,月の凹凸に見え隠れする星の姿を楽しむことができます。
 2日の接食は満月直後の明るい月ですが,隠される星が1等星のレグルスなので見つけるのは難しくありません。21日の接食は月齢5.6で月の大きさは理想的です。くじら座ξは4.3等星なので慣れた人でないと捜しにくい気がするかもしれませんが,その時刻に月を観察すれば見られます。双眼鏡などを使えば見やすいでしょう。接食観測可能な地域についての詳しい情報は,毎年の『天文年鑑』などで知ることができます。
 どちらの接食も南限界で,星食が見える地域の南端の線上で見られる現象です。接食となる線よりも北の地域では星が月に隠される星食(えんぺい)となります。

 16日の新月では南アメリカ大陸南部から南極大陸にかけて部分日食となりますが,日本では見られません。
 最大食分はチリのサンティアゴで0.076,アルゼンチンのブエノスアイレスで0.165,アルゼンチン南端のウシュアイアで0.379となっていて,太陽の1~3割くらいが隠される部分日食です。

 春,2月~4月は夕空の黄道光が観望好期です。黄道光は日没直後に黄道に沿ってぼーっと見える光芒ですが,空が暗く澄んだところでしか見られません。山などへ行く機会があったら,日没直後の西の空を注意して眺めてみてください。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える,観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬 うさぎ座オリオン座がか座(☆)・テーブルさん座(☆)・はと座
中旬 ぎょしゃ座きりん座
下旬 おおいぬ座

冬の星座 冬の全天星図
 
 

見やすい星雲星団

惑星状星雲 M1 (かに星雲/おうし座),M97 (おおぐま座)
散光星雲 M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団 M35 (ふたご座),M36・M37・M38 (ぎょしゃ座),M45 (プレアデス,すばる/おうし座)
銀河(系外星雲) M81・M82・M101 (おおぐま座),M106 (りょうけん座)

星雲星団を見よう 星雲星団一覧表
 
 


惑星用語の説明 月の形の変化について

天文現象
2 準惑星(1)ケレスが最近:0時13分(1.6019au)
レグルスの:4時36分(札幌,潜入)/5時10分(札幌,出現)
レグルスの接食(限界線星食,福井-岐阜-愛知-静岡,南限界):5時10分
3 節分
4 立春:6時28分。太陽の黄経が 315度になる。
準惑星(1)ケレスが:6時53分(+6.8等,かに座)
6 木星が西矩:10時14分
8 下弦の月 下弦:0時54分
11 建国記念の日
月が最遠:23時16分(視直径29分27秒,1.055)
12 振替休日
小惑星(3)ジュノーが:7時31分
14 アルゴル極小:0時58分
16 新月 新月:6時5分(南米~南極方面で部分日食)
アルゴル極小:21時47分
水星が外合:23時13分
19 雨水:2時18分。太陽の黄経が 330度になる。
アルゴル極小:18時36分
21 くじら座ξ(4.3等)の接食(限界線星食,北海道函館-えりも,南限界):19時13分
23 上弦の月 上弦:17時9分
27 月が最近:23時39分(視直径32分48秒,0.947)