2022年(令和4年・皇紀2682年)は平年。干支は 壬寅(みつのえとら),五黄の寅(ごおうのとら)です。
今年も宜しくお願い致します。
星空解説
しぶんぎ座流星群
年始の空を飾るしぶんぎ座流星群(りゅう座 ι流星群 )は,4日の朝に極大が予想されています。ピークが鋭い流星群で,一番観測に適しているのは3日~4日の夜になり,今年は3日が新月で大変条件が良いので多くの流星が期待できます。
しぶんぎ座流星群の放射点は,りゅう座とうしかい座の境界付近。高く上がってくるのは夜半過ぎです。このため,観測に適した時間帯は放射点が高くなる午前2時を過ぎてからになります。
しぶんぎ座流星群は三大流星群の一つで,極大事のZHR=120です。新月の夜なら,1時間あたり60個程度の流星が期待できるかもしれません。
長時間空を見上げる流星観察には,しっかりとした防寒対策が必要です。流れ星を見てみよう のページを参考に,事前に安全な観察場所を捜して備えるようにしましょう。
水星の東方最大離角
7日の夕刻西空で,水星が東方最大離角を迎えます。
日没後,暗くなりかけた午後5時すぎの東京で,水星の地平線高度は約10度。
地平線ぎりぎりですが,水星としては比較的見やすい高さです。
低い空までよく見える場所で,双眼鏡などを使ってさがしてみましょう。地平線近くの空では,大気による減光で星は実際の光度より暗く見えます。
水星は動きが速いので,東方最大離角の前後3日間くらいが見頃です。
夕刻の西空の月と惑星
上旬の日没後は,西の空で月が毎日異なった惑星と近づきます。
4日は水星,5日は土星,6日は木星。
望遠鏡が必要になりますが,7日には海王星,11日には天王星とも近づきます。
特に木星と土星は肉眼でよく見えますので,月との位置関係が毎日変わっていく様子を楽しむことができます。
宵の西空の月と惑星を見上げてみてください。
星図は一番わかりにくい水星との合の様子です。
この日は月も新月を過ぎたばかりで細く淡く見つけるのが難しいですが,双眼鏡などを使って南西の地平線近くを探しましょう。
2022年で一番遠い満月
14日に月が地球最遠を通過した直後の1月18日の満月は,2022年で一番遠い満月となります。
この日の満月の時の地球中心から月の中心までの距離は約40万1000km,月の視直径は約29分47秒です。
冬の月は天頂高くまで上るので,ますます小さく見えそうです。
なお,2022年の一番近い満月,スーパームーンは7月14日です。
南中する星座
午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。
見やすい星雲星団
惑星状星雲 | M1 (かに星雲/おうし座) |
散光星雲 | M42 (オリオン大星雲/オリオン座) |
散開星団 | M35 (ふたご座), M36・M37・M38 (ぎょしゃ座) M45 (プレアデス,すばる/おうし座) |
銀河(系外星雲) | M81・M82 (おおぐま座) |
2022年1月のカレンダー
日 | 曜日 | 月相 | 天文現象 |
---|---|---|---|
1 | 土 | 元日 日の出:札幌07:06,仙台06:53,東京06:51,名古屋07:01,大阪07:05,福岡07:23,那覇07:17 初寅・不成就日・三隣亡 | |
2 | 日 | 月が最近(距離 0.931):07時56分 初夢・初荷・書初め・皇居一般参賀・初卯 | |
3 | 月 | 新月:03時33分 | |
4 | 水 | しぶんぎ座流星群 が極大:06時(条件良好) 水星(☿)と月の合(離角 3°05’):11時37分 地球が近日点を通過(0.983au):15時55分 官庁御用始め・初巳 | |
5 | 水 | 土星 (♄)と月の合(離角 4°04’):03時44分 小寒(太陽の黄経 285度): 18時14分 三隣亡 | |
7 | 金 | 木星 (♃)と月の合(離角 4°10’):11時57分 水星(☿)が東方最大離角(-0.6等,離角19°13′):20時 庚申 | |
8 | 土 | 金星 (♀)が地球最近(0.266au):18時13分 不成就日 | |
9 | 日 | アルゴル型食変光星 アルゴル極小:02時29分 金星 (♀)が内合:09時48分 | |
10 | 月 | 上弦:03時11分 成人の日 | |
11 | 火 | アルゴル型食変光星 アルゴル極小:23時18分 鏡開き・蔵開き・初子 天しゃ・一粒万倍日 | |
12 | 水 | 小惑星 (3) ジュノーが合:06時51分 | |
14 | 金 | 月が最遠(距離 1.056):18時26分 アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時07分 一粒万倍日 | |
15 | 土 | 小正月 | |
16 | 日 | 準惑星 (134340) 冥王星(♇)が合:23時51分 藪入り・不成就日 | |
17 | 月 | 冬の土用の入(太陽の黄経 297度):12時54分 阪神淡路大震災 三隣亡 | |
18 | 火 | 満月:08時48分 初観音 | |
20 | 木 | 大寒(太陽の黄経 300度):11時39分 二十日正月 | |
23 | 日 | 水星(☿)が内合:19時28分 一粒万倍日 | |
24 | 月 | 初地蔵・初愛宕・不成就日 | |
25 | 火 | 水星 (☿)が地球最近(0.661au):04時47分 下弦:22時41分 初天神 | |
26 | 水 | 文化財防火デー・一粒万倍日 | |
27 | 木 | 国旗制定記念日 | |
28 | 金 | 初不動 | |
29 | 土 | 三隣亡 | |
30 | 日 | 月が最近(距離 0.942):16時11分 | |
31 | 月 | 天王星(♅)が東矩:04時32分 十方ぐれ入り |
2022年/令和4年/皇紀2682年/平年/ 壬寅(みつのえとら)
1月のお話
・睦月
・January
・小寒と大寒
・霧氷・雪起こし
・Moon After Yule
・ 芹乃栄(せりすなわちさかう)
・節句
・福笹
・公顕祭とクリスマス・ツリー
・どんどや
データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 予報 | 日本変光星研究会
・2022年 地球から最も遠い満月(2022年1月) | 国立天文台(NAOJ)