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2025年09月の星空

星空解説

 秋の日はつるべ落としと言います。
 9月になると日没時刻が早くなり,夕方の早い時間帯から星が見えるようになってきます。

9月の惑星

夜明けの惑星と黄道光

 長らく夕刻の西空に見えていた火星は太陽に近づき観察が難しい時期に入りました。13日に外合となる水星も見るのは難しいです。
 金星木星は明け方の東の空に見えています。


 また,9月に入ると明け方の空で黄道光が観望好期に入ります。黄道光は空気の澄んだところでしか見えませんが,山などへ行く機会があったら黄道に沿って光の帯が伸びているのを探してみましょう。

 惑星は太陽の通り道である黄道近くを移動します。星図に黄道を黄色い線で表示していますが,このように秋は黄道が地平線に垂直に近い角度で立っているため黄道に沿って現れる黄道光も見えやすくなるのです。
 黄道光は,黄道面に散らばる塵が太陽光の散乱して発する淡い光です。黄道面には彗星や小惑星が残したダストや,惑星が形成されたときの残骸などが漂っているのです。

明け方の惑星(2025-09-15 05:00 東京)
明け方の惑星(2025-09-15 05:00 東京)

土星の衝と環の消失

ケイト
土星の環を初めて観測したのはガリレオ。ガリレオは土星の環のことを「耳」って言ったんだって。

 土星(♄)は21日にを迎え観望しやすい時期に入ります。
 木星に比べるとかなり暗く感じる土星ですが,都会の街明かりでも問題なく見え,小望遠鏡でも捉えやすい惑星です。

 望遠鏡で惑星をとらえたら,是非スケッチをして今年の土星の姿を記録しておきましょう。今年は環が見えない土星を楽しむ15年に一度のチャンスです。
 スケッチのために一生懸命見ているうちに目が惑星に慣れ,何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われるのです。

 土星の環は2009年に真横から見た後は北から眺める状態となり,2017年に一番大きく広がって見えました。その後,環の開きは小さくなって,今年2025年は環が消失する年を迎えました。

2025年9月の星空(2025-09-15 22:00 東京)
2025年9月の星空(2025-09-15 22:00 東京)

 まず,3月24日に地球は土星の環の南側へ移り,5月7日には太陽も土星の環の南側に移りました。ただしこの頃は土星の観測が難しい時期でした。
 土星の環の消失は地球と太陽と土星の位置関係により3回起こり,11月25日には三度目の消失が起こります。

 こういった「環の消失」をしっかり観察しようと思ったら三脚と望遠鏡は欠かせない存在ですが,小望遠鏡程度なら,この秋は土星の環をほぼ真横から見る状態であり,環が見えない土星を楽しむことができます。

参考:土星の環の消失 – 国立天文台暦計算室


海王星

 23日海王星(♆)がを迎えます。
 海王星を捜すのは初心者には難しいですが,小望遠鏡で拡大すると,小さな小さな円盤状に見ることができます。


中秋の名月

ミラ
今年の中秋の名月は10月だよー!

 9月といえばお月見の季節ですが,今年の中秋の名月は10月6日です。

 中秋の名月は秋の真ん中の日の月です。
 旧暦では秋は7月〜9月。だから8月は秋の真ん中=中秋で,旧暦8月15日は秋の真ん中の日。太陰太陽暦8月15日の夜に見える月のことを「中秋の名月」と呼びます。
 月齢に基づく旧暦では15日の月は満月でしたが,新暦では必ずしも満月になるわけではありません。

 中秋の名月(十五夜)は中国の風習が日本に輸入されて始まったものですが,日本では独自に後の名月(十三夜)を合わせてお月見する習慣が生まれました。十三夜は太陰太陽暦9月13日の夜の月のことです。
 2025年の十三夜11月02日です。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬いて座くじゃく座(☆)・ぼうえんきょう座(☆)
中旬こぎつね座や座わし座
下旬いるか座けんびきょう座(☆)・はくちょう座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
M57 (環状星雲/こと座)
散光星雲NGC7000 (北アメリカ星雲/はくちょう座)
散開星団
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年9月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1防災の日・関東大震災
2不成就日
3三隣亡
4一粒万倍日
6天王星 (♅) が留:13時55分
旧ぼん
7白露(太陽の黄経 165度):17時52分
一粒万倍日
8満月のイメージ満月(望):03時09分
皆既月食(日本全国で皆既食が見られる)
9重陽
救急の日
10月が最近(距離 0.949):21時10分
二百二十日立春を起算日とし220日目)
不成就日
12水路記念日
十方ぐれ入り・一粒万倍日
13水星 (☿) が外合:19時52分
世界の法の日
14下弦の月のイメージ下弦:19時33分
15🎌 敬老の日
旧地蔵ぼん
18不成就日・三隣亡
19子規忌
一粒万倍日
20彼岸入り
空の日・動物愛護週間
21水星が地球最遠(距離 1.399au):02時44分
土星が(+0.6等,うお座):14時46分
土星が地球最近(距離 8.547au):17時03分
天一天上
22新月のイメージ新月(朔):04時54分
部分日食(日本では見られない)
旧八朔
23🎌 秋分の日(彼岸中日)
海王星(♆)が地球最近(距離 28.884au):01時19分
秋分(太陽の黄経 180度):03時19分
海王星(♆)が(+7.7等,うお座):21時54分
二日灸
不成就日
24結核予防週間
一粒万倍日
26月が最遠(距離 1.055):18時46分
社日(春分・秋分に最も近い戊の日)
彼岸明け
30上弦の月のイメージ上弦:08時54分
三隣亡

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・敬老の日 9月の第3月曜日。多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し長寿を祝う。
・秋分の日 秋分日。祖先をうやまいなくなった人々をしのぶ。

惑星用語の説明
月の形の変化について


9月のお話

長月
September
白露と秋分
秋雨・秋霖・秋台風
草露白(七十二候 白露~秋分)
Fruit Moon
お月見
二百十日と二百二十日と台風

桔梗と蜆蝶(キキョウとシジミチョウ)
桔梗と蜆蝶(キキョウとシジミチョウ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年08月の星空

星空解説

 夏休みで星を見る機会が多くなる8月は,1日~7日が「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」となっています。
 星を見るイベントなど地域の情報などに注意しましょう。

 ・STARWEEK
 ・スター・ウィーク実行委員会(X)


惑星


 来月を迎える土星がかなり見やすくなってきました。火星は日没後の西空低く見えていますが,すぐに没してしまいます。
 土星はうお座を移動中で,午後11時には南東の空高く,地平線高度30度くらいの位置に見えています。

ミラ
環が見えない土星は貴重だよ!

 土星の環は2009年に真横から見た後,北から眺める形になっています。2017年に一番大きく広がった姿になり,今年2025年の秋頃には環を真横から見る状態となります。このため望遠鏡で見ても環はほとんど見えません。
 環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら環が見えない土星をスケッチに残しておきましょう。

 火星や木星や土星などの惑星は,初心者が小望遠鏡で観察しやすい対象です。スケッチのために繰り返し一生懸命に見ていると,だんだん目が惑星に慣れて模様が見えるようになってきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段なのです。

 望遠鏡で見るときは,高倍率にすると望遠鏡の視野に入れておくのが大変なので低倍率から始めましょう。

 望遠鏡がなくても,地域で観望会などがあったら行ってみましょう。


 明け方の東の空で金星木星が並び,19日に西方最大離角となる水星も加わって賑やかです。19日は細い月もあり,一層華やかな空になります。

明け方の月と惑星(2025-08-19 04:30 東京)
明け方の月と惑星 (2025-08-19 04:30 東京)

 木星も土星と同じく小望遠鏡での観察に適した惑星です。
 望遠鏡があったら,ぜひ低倍率で見てみましょう。縞模様や衛星を見ることができます。

 木星の近くに衛星が見えたら, ガリレオ衛星(※)と呼ばれる4個の衛星のどれかです。

※ ガリレオ衛星
 望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星。
 木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。


ペルセウス座流星群

 毎年お盆休みの頃にピークとなるペルセウス座流星群
 今年の極大は13日の5時頃です。極大を見るなら12日〜13日の夜となりますが,9日が満月・16日が下弦なので,夜の早い時間帯を除いてほぼ一晩中月明かりがあります。

 ペルセウス座流星群の流星は明け方に向かって増えていきますが,これは流星群の輻射点(放射点)があるペルセウス座が高くなるのが夜半過ぎだからです。
 輻射点が高くなると見える流星も多くなるというわけです。できたら薄明が始まるまで見てみましょう。

 ペルセウス座流星群は,月がない好条件なら多い年で1時間に60個(HR60)くらいの流星が期待できます。IMO(国際的な流星の組織)の予報には ZHR=100 と記載されています。

 今年は月明かりがありますが,できるだけ空が暗い場所に寝転がって,月が視野に入らないようにして空を眺めましょう。ペルセウス座流星群には明るい流星も多く流れます。
 観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。


 16日に極大となるはくちょう座κ流星群は,1時間に2~3個の小規模な流星群です。比較的ゆっくり流れ,速く流れるペルセウス座流星群の流星と対照的です。
 火球が見られることがあります。


伝統的な七夕

ケイト
上弦の月齢は,
平均 7.38日!

 今年の旧七夕(伝統的な七夕)は8月29日です(※)。

 七夕は,昔,明治6年(1873年)以前は旧暦(太陰太陽暦)の7月7日に行われていました。

 旧暦7日の夜は月齢が6くらいで,上弦前となります。このため夜半を過ぎると月明かりのない星空が見られました。織り姫星(こと座のベガ)は天頂付近にありますので,見つけてみましょう。
 夏の星座を探してみようのページを参考にしてみて下さいね。

※ 伝統的な七夕:
 太陰太陽暦による7月7日に近い日ということで,現在では次のように定義されています。
「二十四節気の処暑を含む日かそれよりも前で,処暑に最も近い朔(新月)の瞬間を含む日から数えて7日目」
2025年は8月23日が処暑であり新月なので,7日後の8月29日が伝統的七夕となります。
 参考:伝統的七夕について教えて | 国立天文台(NAOJ)


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬へびつかい座ヘルクレス座りゅう座・さいだん座(☆)
中旬へび座(尾部)
下旬こと座たて座みなみのかんむり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲/こと座)
M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
散光星雲M8 (干潟星雲/いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲/いて座)
M20 (三裂星雲/いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M4・M80 (さそり座)
M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年8月のカレンダー

 曜日月相天文現象
1上弦の月のイメージ水星 (☿) が内合:08時41分
上弦:21時41分
八朔・水の週間
2月が最遠(距離 1.051):05時36分
青森ねぶた祭
3秋田竿灯まつり
5一粒万倍日・三隣亡
6広島原爆の日
7立秋(太陽の黄経 135度):14時52分
立秋以降は残暑見舞い。
鼻の日・仙台七夕
天しゃ・不成就日
8小惑星 (2) パラスが:06時13分
9満月のイメージ満月(望):16時55分
長崎原爆の日
末伏
10三隣亡
11🎌 山の日
水星 (☿) が留:03時02分
八せん始め・一粒万倍日
12木星と金星が合:14時30分(離角 0°52′)
13ペルセウス座流星群🌠が極大:05時頃
15月が最近(距離 0.961):02時59分
月遅れ盆・戦没者追悼・平和祈念の日
不成就日
16下弦の月のイメージ下弦:14時12分
はくちょう座κ流星群🌠が極大
京都五山送り火
19水星(☿)が西方最大離角(離角-18°35′):19時
庚申
22八せん終り・三隣亡
23新月のイメージ処暑(太陽の黄経 150度):05時34分
新月(朔):15時07分
甲子・一粒万倍日
24天王星(♅)が西矩:16時15分
京都地蔵ぼん
25不成就日
27水星が近日点通過(距離 0.307au):21時10分
28己巳
29旧七夕(伝統的七夕)
文化財保護法施行記念日
30月が最遠(距離 1.052):00時34分
31上弦の月のイメージ上弦:15時25分
二百十日立春を起算日とし210日目)

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・山の日 8月11日。山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝する。

惑星用語の説明
月の形の変化について


8月のお話

葉月
August
立秋と処暑
土用波・秋日照り・夏台風・迷走台風
涼風至(七十二候 立秋~処暑)
Grain Moon
ラマス(Lammas Day)
二百十日と二百二十日

変化朝顔(ヘンゲアサガオ)
変化朝顔(ヘンゲアサガオ)

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年07月の星空

星空解説

 7月は劇的に気候が入れ替わる月です。
 前半は梅雨の最中。けれど学校が夏休みに入る頃には梅雨明けし,太平洋高気圧に覆われて安定した晴れの日が続きます。
  このような梅雨明け後の安定した晴れ続きを,梅雨明け十日と呼びます。夏休みに入ると林間学校やキャンプなどで星を見る機会も増えますね。

 今年は7月25日(金)が新月となり,海の日の連休を含む7月後半は星空観望に適しています。


七夕

 7月と言えば七夕ですが,現在の暦では梅雨の真っ只中で星が見えないことも多いですね。

 今年は7月11日が満月なので,七夕の日は満月前の明るい月明かりがあります。
 織り姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)は月明かりや都会の明るい空でも見える星ですが,天の川を見るのは難しいかもしれません。

 織り姫と彦星は夏の大三角を形作る星でもあり,見つけるのは難しくありませんので夏の星座を探してみようのページを参考に探してみてください。

ケイト
旧暦七夕の日付は毎年変わるよ!

 ところで,本来の七夕は旧暦(太陰太陽暦)の行事(※)です。

 旧暦七夕の頃には梅雨も明けていてよく晴れます。7月7日に星を見るのが難しかったら,8月の伝統的七夕の日を待ちましょう。
 今年の旧暦七夕(伝統的七夕)は8月29日です。


※ 旧暦七夕(伝統的七夕)
二十四節気の処暑を含む日かそれよりも前で,処暑に最も近い朔(新月)の瞬間を含む日から数えて7日目が伝統的七夕です。
2025年は8月23日が処暑であり新月なので,7日後の8月29日が伝統的七夕となります。

伝統的七夕について教えて | 国立天文台(NAOJ)


惑星

 4日の夕刻西空で水星東方最大離角を迎えます。
 この日の東京の日没は19時1分で,薄明の中で水星が見え始める19時30分の星図を載せました。水星の地平線高度は11度で,明るさは0等くらい。水星としては見やすい高さと言えます。

 しし座を移動中の火星も夜の早い時間帯に西の空に見えています。

火星と東方最大離角の水星(2025-07-04 19:30 東京)
火星と東方最大離角の水星 (2025-07-04 19:30 東京)

 明け方の東の空には金星が輝き,土星は南の空に見えています。

 うお座 を移動中の土星は,午前3時には南東の空高く,見やすい位置まで上ってきます。明るさは1.0等前後で近くに明るい星はありませんので見つけやすいです。
 土星は月明かりや都会の明るい空でも見つけることができ,望遠鏡での観察にも適しています。小望遠鏡があったら低倍率で土星を見てみましょう。

明け方の惑星と星座(2025-07-15 04:00 東京)
明け方の惑星と星座 (2025-07-15 04:00 東京)
東京の日の出:4時37分

 土星の環は2009年に真横から見た後,北から眺める形になっています。2017年に一番大きく広がった姿になり,今年2025年の秋頃には環を真横から見る状態となります。このため望遠鏡で見ても環はほとんど見えません。
 環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら環が見えない今年の土星をスケッチに残しておきましょう。

 火星や木星や土星などの惑星は,繰り返しよく見ていると,だんだん目が慣れて模様が見えるようになってきます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段なのです。


 25日に準惑星の冥王星いて座 でを迎えます。
 冥王星は衝でも暗くて肉眼では見えません。望遠鏡を使っても初心者が見つけるのは難しい惑星ですので,見たい方は公共天文台の観望会などで見せてもらいましょう。


流れ星

 夏休みは一年の中でも特に流れ星が多い季節です。
 7月下旬には有名なペルセウス座流星群が流れ始めますが,同じ頃にやぎ座α流星群みずがめ座 δ流星群 なども活動しています。

 今年は7月25日が新月,8月1日が上弦で,7月下旬が月明かりの影響を受けにくく流星観察に良い条件です。

 みずがめ座δ流星群 (ZHR=16) の活動期間は7月12日~8月23日。やぎ座α流星群 (ZHR=5) は7月3日~8月15日です。
 両方とも派手な流星群ではありませんが,長い期間活動しています。また,みずがめ座δ流星群はピークの前後数日はピーク程度の活動が見られます。

ミラ
流れ星は寝転がって見るといいんだよ!

 どちらの流星群も放射点が上がってくるのは21時頃。それくらいの時間から未明までが見やすくなります。

  やぎ座みずがめ座も秋の星座で,輻射点(放射点)が同じ方向にあるため,この二つの群の流星を見分けるのはちょっと大変です。
 ですが,もし見分けるのに挑戦するなら流れ星の速さに注目してみましょう。

 やぎ座α流星群の群流星は,ゆっくり流れ爆発を伴う火球が見られることもあります。
 みずがめ座δ流星群は母天体がマックホルツ彗星(96P/Machholz)で,やぎ座α群の流星より速く流れます。

 夏でも山の上などは冷え込みます。寒さ対策をして流星観察をしましょう。

参考:流れ星を見てみよう
   世界天文年の流星群:その他の流星群の紹介:国立天文台


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬おおかみ座・てんびん座
中旬かんむり座・こぐま座・じょうぎ座(☆)
ふうちょう座(☆)・へび座頭部
みなみのさんかく座(☆)
下旬さそり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲,こと座)
散光星雲M8 (干潟星雲,いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲,いて座)
M20 (三裂星雲,いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6 ・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M3 (りょうけん座)
M4・M80 (さそり座)
M5 (へび座),M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲,りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年7月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1半夏生(太陽の黄経 100度):23時13分
山開き・国民安全の日
3上弦の月のイメージ上弦:04時30分
4地球が遠日点を通過(距離 1.017au):04時55分
水星 (☿) が東方最大離角(離角 26°56′):13時
天王星と金星が合(離角 2°21′):21時45分
米国独立記念日
5月が最遠(距離 1.053):11時29分
海王星 (♆) が留:23時30分
7小暑(太陽の黄経 105度):05時05分
七夕
8不成就日
9浅草ほおずき市
11満月のイメージ満月(望):05時37分
12一粒万倍日・三隣亡
13精霊祭・迎え火・靖国神社みたままつり
14土星 (♄) が留:16時57分
水星が遠日点を通過(距離 0.467au):21時32分
十方ぐれ入り
15ぼん・祖霊祭
一粒万倍日
16やぶ入り・えんま詣・送り火
不成就日
17水星 (☿) が留:16時23分
18下弦の月のイメージ下弦:09時38分
19夏の土用の入(太陽の黄経 117度):19時05分
夏の土用の入りから立秋までの間に暑中見舞いを出す。
土用の丑
20月が最近(距離 0.957):22時55分
初伏
21🎌 海の日
22大暑(太陽の黄経 120度):22時29分
23天一天上
24地蔵ぼん
天しゃ・不成就日・一粒万倍日・三隣亡
25新月のイメージ新月(朔):04時11分
準惑星 (134340) 冥王星(♇)がいて座,+14等):15時33分
27一粒万倍日
29水星が地球最近(距離 0.588au):01時59分
30やぎ座 α流星群🌠が極大
中伏・不成就日
31みずがめ座 δ南流星群🌠が極大
土用の丑

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・海の日 7月の第3月曜日。海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願う。

惑星用語の説明
月の形の変化について

7月のお話

文月
July
小暑と大暑
山開き・洗車雨・酒涙雨・送り梅雨・戻り梅雨・梅雨明け・梅雨明け十日・かんかん照り・油照り
Hay Moon(干し草の満月)
温風至(あつかぜいたる)
半夏生(ハンゲショウ)

ザクロ(柘榴)
ザクロ(柘榴)

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・流星 2024年~2025年の流星群スケジュールと見える可能性 – 宇宙旅行.com
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年06月の星空

星空解説

 夜が短く梅雨空が続く6月は,星空を見上げるにはちょっと条件が悪いですね。けれど,雨上がりには澄んだ空が広がります。

五月雨星

ミラ
雨夜の星ってカッコイイね!

 梅雨の晴れ間が広がった夜に空を見上げてみましょう。
 夕刻の薄明が終わる頃,天頂付近にオレンジ色の1等星が輝いています。

 これはうしかい座 のアルクトゥルス
 梅雨の季節の星空でハイライトになる星です。

 アルクトゥルスは, 雨夜の星(あまいのほし),五月雨星(さみだれぼし)など,梅雨時の輝星らしい風情ある和名を持っています。

 また,麦が熟れる頃に昇る星であることから,麦星麦熟れ星麦刈り星などの異名も持っています。農事暦と共に生きた昔の日本人の生活が偲ばれますね。

 アルクトゥルスの探し方は 春の星座を探してみよう のページを参考にしてください。


6月の惑星

 1日に明け方の東の空で西方最大離角を迎える金星が見頃です。
 しかしこの季節の黄道は地平線に対して角度が小さく,また夜明けも早いことから午前4時の金星の地平線高度は約20度。それほど高くはありません。
 少し早めの時間帯なら,金星と同じくうお座を移動中の土星もよく見えます。

西方最大離角の金星(2025-06-01 04:00 東京)
西方最大離角の金星(2025-06-01 04:00 東京)
ケイト
土星は午前2時には東南東の空で見やすくなるよ!

 土星の環は2009年に真横から見た後,北から眺める形になっています。2017年に一番大きく広がった姿になり,今年2025年の秋頃には環を真横から見る状態となります。このため望遠鏡で見ても環はほとんど見えません。
 環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら環が見えない土星をスケッチに残しておきましょう。

 火星や木星や土星などの惑星は,繰り返しよく見ていると,だんだん目が慣れて模様が見えるようになってきます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段です。
 望遠鏡を持たない方は,地域にある公共の天文台の観望会などを捜して行ってみましょう。


 長らく夕刻の西空に見えていた木星は,25日にとなり,しばらく見えません。
 火星しし座を移動中で,夜の早い時間帯に西の空に見えています。17日・18日はしし座の1等星レグルスと火星が接近する姿が楽しめます。

 レグルスは黄道に近い1等星なので,度々惑星が近づいて話題になる星です。

火星とレグルス(2024-06-15 20:00 東京)
火星とレグルス(2024-06-15 20:00 東京)

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬おとめ座ケンタウルス座りょうけん座
中旬
下旬うしかい座・コンパス座(☆)

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲
散開星団
球状星団M3 (りょうけん座),
NGC5139 (ω星団/ケンタウルス座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),
M65・M66 (しし座),
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年6月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1金星(♀)が西方最大離角(離角-45°53′):12時
気象記念日・写真の日・電波の日
2横浜開港記念日
3上弦の月のイメージ上弦:12時41分
測量の日
一粒万倍日
4歯と口の健康週間
一粒万倍日
5芒種(太陽の黄経 75度):18時57分
世界環境デー
一粒万倍日
6一粒万倍日
7月が最遠(距離1.055):19時44分
8不成就日
10時の記念日
11満月のイメージ入梅(太陽の黄経 80度):0時24分
満月(望):16時44分
12金星が遠日点通過(距離 0.728au):11時21分
八せん始め
14三隣亡
15父の日
16不成就日
17一粒万倍日
18一粒万倍日
19下弦の月のイメージ下弦:04時19分
20庚申
21夏至(太陽の黄経 90度):11時42分
23土星(♄)が西矩:03時36分
月が最近(距離0.945):13時44分
海王星(♆)が西矩:17時29分
沖縄慰霊の日
芝愛宕神社千日詣ほおずき縁日
八せん終り
24芝愛宕神社千日詣ほおずき縁日
陰遁(いんとん)始め・甲子
不成就日
25新月のイメージ木星(♃)が:0時17分
新月(朔):19時32分
26三隣亡
27木星が地球最遠(距離 6.160au):01時07分
28貿易記念日
29己巳・一粒万倍日
30大祓(おおはらへ)・夏越祭
不成就日・一粒万倍日

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

惑星用語の説明
月の形の変化について


6月のお話

水無月
June
芒種と夏至
入梅・梅雨・五月雨
Flower Moon(花の満月)
螳螂生(かまきりしょうず)
サクサイワマンの太陽の祭り
聖ヨハネ祭と Midsummer Day

燕(ツバメ)
燕(ツバメ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年05月の星空

星空解説

 今年のゴールデンウィークは4月28日が新月,5月4日が上弦です。後半は月が少し西へ傾いてからが星空の見頃です。
 ゴールデンウィークの頃は日差しが強く晴れた昼間は暑いほどですが,夜はぐっと冷え込みます。防寒に気をつけて星空を楽しみましょう。


みずがめ座η流星群

ミラ
夜明け前だよ!

 毎年ゴールデンウィーク後半にピークを迎えるみずがめ座 η流星群は,母天体が有名なハレー彗星です。

 今年の極大予想は6日の正午。昼間です。
 しかしこの流星群はピークの前後に比較的安定した活動を見せますので,5日~7日の夜明け前を中心に観察してみましょう。

 みずがめ座 η流星群1時間に5〜10個程度の流星群で,流れ星が次々に流れるような派手な流星群ではありません。しかし痕をともなう明るい流星が特徴で,火球が見えることもあります。
 輻射点(放射点)が秋の星座の みずがめ座 にあるため,群流星は東の空の低い位置から空を駆け上がるような経路を描いて流れます。

 この流星群は,輻射点が昇りきらないうちに薄明が始まります。
 このため群流星が見えるのは,夜半過ぎから薄明が始まるまでの時間帯で,残念ながら観測が容易とは言えません。
 明け方はゴールデンウィークの頃であっても冷えますので,十分に防寒対策を行ってくださいね。

 参考: 流れ星を見てみよう


5月の惑星

ケイト
今月一番観察しやすいのは火星かな。

 今月は特筆すべき惑星現象は起こりません。

 日没直後,19時頃の薄明が残る西空では木星が一番星として見えていますが早々に沈んでしまいます。
 かに座 を移動中の火星は,23時くらいまでは西の空に見えています。

 水星金星土星は,明け方の東の空に出ています。
 水星は30日の外合に向かって太陽に近づいており観測困難ですが,金星と土星は先月より高度も上がり見やすくなっています。この季節は夜明けが早いので,うんと早起きして見てみましょう。

明け方の惑星(2025-05-15 04:00 東京)
明け方の惑星(2025-05-15 04:00 東京)

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません 。

上旬おおぐま座コップ座
中旬
下旬かみのけ座 ・からす座
はえ座(☆)・みなみじゅうじ座(☆)

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC3242 (うみへび座)
M97 (おおぐま座)
散開星団M44 (プレセペ/かに座)
球状星団M3 (りょうけん座)
NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座)
M65・M66 (しし座)
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年5月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1八十八夜立春を起算日とし88日目)
労働祭(メーデー)
不成就日・三隣亡
2小惑星(4)ベスタが :15時27分
3🎌 憲法記念日
4上弦の月のイメージ🎌 みどりの日
上弦:22時52分
5🎌 こどもの日
立夏(太陽の黄経 45度):14時57分
端午・旧灌仏(かんぶつ)
6休日(祝日法第3条第2項による)
みずがめ座 η流星群🌠が極大(条件良):12時
三隣亡
8世界赤十字デー
9不成就日
10愛鳥週間
一粒万倍日
11月が最遠(距離 1.057):09時47分
母の日・長良川鵜飼開き
一粒万倍日
12看護の日・海上保安の日
13満月のイメージ満月(望):01時56分
15小惑星 (3) ジュノーが:03時10分
沖縄本土復帰記念日
十方ぐれ入り
17不成就日
18天王星(♅)が:08時32分
天王星が地球最遠(距離 20.541au):12時08分
三隣亡
20下弦の月のイメージ下弦:20時59分
21小満(太陽の黄経 60度):03時55分
22一粒万倍日
23一粒万倍日
24天一天上
25天しゃ・不成就日
26月が最近(距離 0.934):10時34分
27新月のイメージ新月(朔):12時02分
旧海軍記念日
29水星が地球最遠(距離 1.322au):22時52分
30水星(☿)が外合:13時13分
消費者の日
三隣亡
31水星が近日点通過(距離 0.307au):21時55分
世界禁煙デー・旧端午
不成就日

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・憲法記念日 5月3日。日本国憲法の施行を記念し国の成長を期する。
・みどりの日 5月4日。自然に親しむとともにその恩恵に感謝し,豊かな心をはぐくむ。
・こどもの日 5月5日。こどもの人格を重んじ,こどもの幸福をはかるとともに,母に感謝する。

惑星用語の説明
月の形の変化について


5月のお話

皐月
May
立夏と小満
筍梅雨・青嵐・メイストーム・茅花流し・走り梅雨・卯の花腐し
Milk Moon(ミルクの満月)
蛙始鳴(かわずはじめてなく)
八十八夜(はちじゅうはちや)

春女苑(ハルジョオン)
春女苑(ハルジョオン)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・流星 2024年~2025年の流星群スケジュールと見える可能性 – 宇宙旅行.com
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年04月の星空

星空解説

ミラ
4月1日の東京は
日の出 5:28
日の入 18:03
だよ!

 春分が過ぎ,夜が短くなる4月です。

 春の天気は,花曇りや菜種梅雨で安定しません。
 弱まったシベリア気団から南下してくる移動性高気圧が次々と日本列島を通過します。移動性高気圧に挟まれると気圧の谷ができたり,高気圧が北の方を通ると停滞前線が現れたりします。

 晴れても春霞で空はぼんやり。
 暖かくなって植物の蒸散が活発になり,大気中の水蒸気が増え,更に地表の温度が上昇して塵や埃が舞い上がります。大陸から黄砂が飛来しやすくなることも重なり,春の空は霞みやすいのです。

 けれど,悪いことばかりではありません。
 天気は安定しませんが,春の大気は落ち着いています。小望遠鏡で月や惑星を見るには良い季節です。


2025年4月の惑星

 年始からずっと観察しやすい状態だった木星と火星は,夜の早い時間帯の西の空で,引き続き観望可能です。
 木星はおうし座,火星はかに座を移動中です。

 3月に内合を迎えた金星は明け方の空で徐々に高度を上げており,7日と25日には土星と近づきます。

 同じく明け方の東の空に見えている水星は22日に西方最大離角となりますが,22日の日の出前,午前4時20分の地平線高度は約4度。双眼鏡を使っても探すのは困難でしょう。
 22日朝の惑星達の位置は,下の星図の通りです。
 土星の地平線高度が8度,金星が12度。金星や土星も低空まで見える場所で双眼鏡などを使わないと難しいかもしれません。

夜明けの惑星たち(2025-04-22 04:20 東京)
夜明けの惑星たち (2025-04-22 04:20 東京)

世界宇宙飛行の日

 4月12日は「世界宇宙旅行の日」です。
 2011年に国際連合総会で決議されて制定された記念日です。

 1961年4月12日,ソビエト連邦によって打ち上げられたボストーク1号が世界初の有人宇宙飛行に成功しました。宇宙へ行った最初の人間となったユーリ・ガガーリンの「地球は青かった」という言葉はたいへん有名です。
 ガガーリンは108分の飛行を行い,最後はパラシュートで地上に帰りました。


マイクロムーン

ケイト
月は地平線に近いと目の錯覚で大きく見えるよ!

 4月の満月は2025年で一番遠く小さな月,マイクロムーンとなります。

 4月13日の望は9時22分,月最遠は4月14日7時48分(距離 1.057)。

 2025年の一番近くて大きい満月(スーパームーン)は12月5日です。月が近いときと遠い時では,下の図くらい大きさが違っています。

満月の大きさ比較
遠い満月と近い満月の大きさ比較

4月こと座流星群

ケイト
流星群といっても1時間に数個。
期待しすぎないでね。

 4月こと座流星群は,22日22時頃にピークが予想されています。
 こと座が高く上ってくるのは夜半頃で,夜半から明け方までがこの流星群の見頃な時間帯です。ピークが鋭い流星群なので,極大前後の夜では流星の数がぐっと減るため,極大当日の観察がお勧めです。

 今年は月明かりの影響も少なく好条件となりますが,もともと1時間に数個程度の流星群です。気楽に空を見上げましょう。

 流星観測は冷え込みますので,4月後半ですが,しっかりと防寒対策をしましょう。
 観測は,流れ星を見てみよう のページを参考にして下さい。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません 。

上旬らしんばん座
中旬ほ座
下旬うみへび座・カメレオン座(☆)
こじし座・しし座・ポンプ座・ろくぶんぎ座

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC3242 (うみへび座),M97 (おおぐま座)
散開星団M44 (プレセペ/かに座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),
M65・M66 (しし座),
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年4月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1学年始め
3一粒万倍日・三隣亡
4清明(太陽の黄経 15度):21時49分
一粒万倍日
5上弦の月のイメージ上弦:11時15分
6不成就日
7土星と金星が合(離角 -7°51′):20時01分
世界保健デー
三隣亡
8灌仏会(かんぶつえ)・花まつり
11メートル法公布記念日
12世界宇宙飛行の日
13満月のイメージ満月(望):09時22分(マイクロムーン)
八せん始め・一粒万倍日
14月が最遠(距離 1.057):07時48分
不成就日
15準惑星 (136199) エリスが:03時13分
16一粒万倍日
17春の土用の入り(太陽の黄経 27度):03時16分
火星が遠日点を通過(距離 1.666au):07時12分
水星が遠日点を通過(距離 0.467au):22時17分
18発明の日
20穀雨(太陽の黄経 30度):04時56分
イースター
郵政記念日・郵便週間
21下弦の月のイメージ火星(♂)が東矩:10時34分
下弦:10時36分
庚申
22水星(☿)が西方最大離角(離角-27°23′):04時
準惑星 (136108) ハウメアが :09時47分
4月こと座流星群🌠 が極大:22時
不成就日
24八せん終り
25土星と金星が合(離角 -4°08′):09時02分
甲子・一粒万倍日
27金星(♀)が最大光度(-4.8等):19時
孔子祭
28新月のイメージ月が最近(距離 0.929):01時18分
新月(朔):04時31分
一粒万倍日
29🎌 昭和の日
30己巳

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・昭和の日 4月29日。激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み,国の将来に思いをいたす。

惑星用語の説明
月の形の変化について


4月のお話

卯月
April
清明と穀雨
菜種梅雨・花冷え・花曇り
 Egg Moon(復活祭の満月)
・ 玄鳥至(つばめきたる)
イースター・エッグ(Easter egg)
セイヨウカラシナ

八重桜(ヤエザクラ)
八重桜(ヤエザクラ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・流星 2024年~2025年の流星群スケジュールと見える可能性 – 宇宙旅行.com
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年03月の星空

星空解説

ミラ
毎日の日の出の場所を確認すると楽しいよ!

 春分を迎える3月は,ぐんぐんと日が長くなっていきます。春分や秋分の頃は,日の出や日没の位置も日々大きく移動します。
 日の出の位置が日々北へ移動していく様子を観察してみましょう。

 空は春霞がかかり,また菜種梅雨で雨も増える3月ですが,大気が安定してきます。
 望遠鏡の中の像が落ち着いて見える日が増える春は,小望遠鏡で月や惑星を観察するのに良い季節です。


水星が東方最大離角

 木星はおうし座,火星はふたご座にあり,夜の早い時間帯の南の空で観察できます。
 金星は内合に向かって日に日に太陽に近づいて見えにくくなり,土星も合を迎え見えません。8日に水星が東方最大離角となりますが,比較的高度が高く見るチャンスです。

 下は水星が東方最大離角となる3月8日の東京の空です。ほぼ真西の方角の地平線近くに金星と水星が見えています。
 水星の地平線高度は約10度で地平線ぎりぎりですが,水星としてはたいへん見やすい高さです。近くに明るい金星があるのも水星を捜しだしやすい目印になります。西の空が開けた場所で双眼鏡などを使って探してみましょう。

水星と金星(2025-03-08 18:20)
水星と金星(2025-03-08 18:20)

月出帯食(げつしゅつたいしょく)

ケイト
月出帯食を見るのはなかなか難しいね!

 3月14日の満月では皆既月食が起こりますが,日本では月食の途中で月の出となります。
 北へ行くほど月の出と食の終わりに時間差ができ,見やすくなります。東京では月の出とほぼ同時に月食が終わります。

 「月出帯食」とは,このように月の出の前に月食が始まり,月が欠けた状態で地平線から昇ってくる月食のことです。
 月の出は月の上辺が出る時刻となります。

 今回の月出帯食はほぼ食の終わりの月の出となるため,確認するのは困難でしょう。

地名月の出時刻
食分
食の終わり時刻
東京17時47.7分
0.008
17時48.2分
仙台17時42.3分
0.085
17時48.2分
札幌17時39.0分
0.134
17時48.2分
3月14日の月出帯食

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬いっかくじゅう座ふたご座
中旬こいぬ座とびうお座(☆)・とも座やまねこ座
下旬かに座 ・りゅうこつ座

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M1 (かに星雲/おうし座),M97 (おおぐま座)
散光星雲M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団M35 (ふたご座),M36・M37・M38 (ぎょしゃ座),M44 (プレセペ/かに座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),M106 (りょうけん座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年3月のカレンダー

曜日月相天文現象
1春の全国火災予防運動・二日灸
己巳・不成就日
2月が最近(0.942):06時21分
旧初午・一粒万倍日
3木星(♃)が東矩:03時19分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:21時48分
上巳(桃の節句)・ひな祭・耳の日
4水星が近日点を通過(0.307au):22時39分
5啓蟄(太陽の黄経 345度):17時07分
一粒万倍日
6アルゴル型食変光星 アルゴル極小:18時37分
7上弦の月のイメージ上弦:1時32分
消防記念日・旧こと始め・旧針供養
8水星(☿)が東方最大離角(離角18°15′):15時
国際女性デー
9不成就日
10天しゃ・一粒万倍日・三隣亡
11東日本大震災
12金星と水星が合(離角 5°34′):07時55分
土星(♄)が地球最遠(距離 10.602au):15時43分
土星(♄)が:19時29分
奈良東大寺二月堂お水取り
14満月のイメージ満月(望):15時55分
皆既月食(日本では月出帯食が見られる。)
旧二の午
16十方ぐれ入り
17春の彼岸入り
不成就日・一粒万倍日
聖パトリックの祝日
18月が最遠(1.056):01時37分
20🎌 春分の日
海王星(♆)が:08時25分
春分(太陽の黄経 0度):18時01分
社日
21海王星(♆)が地球最遠(距離 30.888au):06時12分
22下弦の月のイメージ下弦:20時29分
NHK放送記念日
一粒万倍日・三隣亡
23金星(♀)が地球最近(距離 0.281au):00時42分
金星(♀)が内合:10時08分
彼岸明け
世界気象デー
25水星(☿)が外合:04時48分
電気記念日
天一天上・不成就日
26アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時20分
旧三の牛
28水星(☿)が地球最近(距離 0.597au):14時16分
29新月のイメージ新月(朔):19時58分
部分日食(日本では見られない。)
不成就日・一粒万倍日
30月が最近(0.932):14時25分
31準惑星 (136472) マケマケが:14時59分
旧ひな祭

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・春分の日 春分日。自然をたたえ生物をいつくしむ。

惑星用語の説明
月の形の変化について


3月のお話

弥生
March
啓蟄と春分
春一番・花散らし・春嵐
Lenten Moon(受難節:レントの月)
蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)
灰の水曜日(Ash Wednesday)
聖パトリック祭(St Patrick’s Day)
イースター・エッグ(Easter egg)

花韮(ハナニラ/イフェイオン)
花韮(ハナニラ/イフェイオン)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 予報 | 日本変光星研究会
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年02月の星空

星空解説

 今年の2月は12月に衝を迎えた木星と,1月に小接近した火星が夜の早い時間帯に南の空に明るく輝いています。冬の豪華な1等星たちと惑星の共演で賑やかな星空が楽しめます。
 また宵の早い時間帯には,15日に最大光度を迎える金星が,西空に明るく輝いています。金星はどの星よりも明るいので,すぐに分かります。

ミラ
冬の星空は豪華だよ!

 2月には有名な流星群などはありませんが,関東以南の地方では長寿の星,カノープスを見るチャンスです。詳しくは 冬の星座を探してみよう のページを参考にしてください。

 厳寒期の星空観察はとても冷えます。
 十分な防寒対策をしましょう。

2025年2月の星空(2025-02-15 20時 東京)
2025年2月の星空(2025-02-15 20時 東京)

冥王星の日

ケイト
9番目の惑星だったのに小惑星134340番って何だか不憫だなぁ。

 毎年2月18日は「冥王星の日」です。
 1930年のこの日に,冥王星がアメリカの天文学者トンボーによって発見されたことが由来です。

 古来から知られていた惑星は,水星・金星・地球・火星・木星・土星の6つでした。
 1781年にイギリスの天文学者ハーシェルによって天王星が発見され,1846年にドイツの天文学者ガレらによって海王星が発見され,更に天王星や海王星の軌道が計算値と合わないことから発見されたのが冥王星でした。

 冥王星は発見以降ずっと,太陽系の一番外側を回る9番目の惑星とされてきましたが,2006年8月の国際天文学連合(IAU)総会で惑星の定義が定められ,惑星の定義から外れてしまいます。

 同時に新たに「準惑星」という分類が設けられ,冥王星はそこに属することになったのでした。9番目の惑星だった冥王星には「134340」という小惑星番号が与えられました。

※ クライド・ウィリアム・トンボー(Clyde William Tombaugh, 1906〜1997)


節分と立春の日付に注目

 多くの年のカレンダーでは2月3日が節分,2月4日が立春ですが,今年は1日ずれています。節分は2月2日,立春は2月3日です。
 2021年に同じく節分が2月2日になりましたが,2月2日が節分になるのは1897年2月2日以来124年ぶりのことでした。

 今年2025年からは4年毎に立春2月3日・節分2月2日となり,2057年と2058年は連続で立春2月3日・節分2月2日となります。

 詳しくは「ケイトとミラの節分」をご覧下さい。


黄道光

 2月~4月は夕空の黄道光が観望好期です。
 黄道光とは日没直後に黄道に沿ってぼーっと見える光芒ですが,空が暗く澄んだところでしか見られません。山などへ行く機会があったら,日没直後の西の空を注意して眺めてみてください。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬うさぎ座オリオン座がか座(☆)・テーブルさん座(☆)・はと座
中旬ぎょしゃ座きりん座
下旬おおいぬ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M1 (かに星雲/おうし座)
M97 (おおぐま座)
散光星雲M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団M35 (ふたご座)
M36・M37・M38 (ぎょしゃ座)
M45 (プレアデス星団,すばる/おうし座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座)
M106 (りょうけん座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年2月のカレンダー

曜日月相天文現象
2水星が地球最遠(距離 1.412au):02時37分
月が最近(距離 0.956):11時47分
節分
3立春(太陽の黄経 315度):23時10分
4さっぽろ雪まつり(11日まで)・旧七草
5上弦の月のイメージ上弦:17時02分
6初午・一粒万倍日
7北方領土の日
8アルゴル型食変光星 アルゴル極小:23時17分
こと始め・針供養・不成就日
9水星(☿)が外合:21時08分
11アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時06分
🎌 建国記念の日
紀元祭・三隣亡
12満月のイメージ天王星(♅)が東矩:04時30分
満月(望):22時53分
旧小正月・八せん始め
13一粒万倍日
15準惑星(1)ケレスが:06時35分
金星(♀)が最大光度(-4.9等):08時
横手かまくら
16不成就日
17神宮祈年祭・旧二十日正月
18月が最遠(距離 1.053):10時10分
雨水(太陽の黄経 330度): 19時07分
冥王星の日
二の午・一粒万倍日
20金星が近日点通過(距離 0.718au):04時53分
庚申
21下弦の月のイメージ下弦:02時33分
23🎌 天皇誕生日
天長祭・八せん終り・三隣亡
24休日
甲子・不成就日
25一粒万倍日・北野天満宮梅花祭
28新月のイメージ新月(朔):09時45分

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・建国記念の日 政令で定める日。建国をしのび国を愛する心を養う。
・天皇誕生日 2月23日。天皇の誕生日を祝う。

惑星用語の説明
月の形の変化について


2月のお話

如月
February
立春と雨水
スターダスト現象・氷霧・星のささやき・光の春
Wolf Moon(オオカミの満月)
東風解凍 (はるかぜこおりをとく)
キャンドルマス(Candlemas Day)
節分(せつぶん,せちぶん)
太巻き寿司の丸かぶり
宝積寺の豆撒式
灰の水曜日(Ash Wednesday)

葉牡丹(ハボタン)
葉牡丹(ハボタン)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 日本変光星研究会 食変光星アルゴル (β Per) の主極小予報
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年01月の星空

 2025年(令和7年・皇紀2685年)は平年。干支は 乙巳(きのとみ)です。
 今年も宜しくお願い致します。

星空解説

一番日の出が遅い年始

ケイト
日没が一番早いのは12月上旬だよ!

 昼間の長さが一番短いのは冬至の日ですが,日の出時刻が一番遅いのは1月の上旬です。

 2025年1月の東京は,1月1日〜1月13日の日の出時刻が6時51分で,これが一年で一番遅い日の出時刻となります。

 表からわかるように一番遅い期間は2週間ほど続きますが,その期間が終わると日の出時刻は春に向かって日ごとにどんどん早まっていきます。

年月日(期間)日の出時刻
2024-12-28 〜 2024-12-3106:50
2025-01-01 〜 2025-01-1306:51
2025-01-14 〜 2025-01-1606:50
2025-01-17 〜 2025-01-1906:49
2025-01-20 〜 2025-01-2106:48
2025-01-22 〜 2025-01-2306:47
2025-01-24 〜 2025-01-2506:46
2025-01-26 〜 2025-01-2706:45
2025-01-2806:44
2025-01-29 〜 2025-01-3006:43
2025-01-3106:42

東京の日の出時刻


しぶんぎ座流星群

ミラ
流星観察はとっても冷えるから暖かくね!

 年始の空を飾るしぶんぎ座流星群(りゅう座 ι流星群 ),今年はピークが3日〜4日にかけての深夜。大晦日が新月だったので月明かりのない好条件下で観察できます。
 ピークが鋭い流星群で,流星がよく飛ぶのはピーク前後の数時間です。

 しぶんぎ座流星群の放射点は,りゅう座とうしかい座の境界付近で,高く上がってくるのは夜半過ぎ。観測に適した時間帯は,放射点が高くなる午前2時を過ぎてから明け方にかけてとなります。
 東の空を中心に見るようにしましょう。

 しぶんぎ座流星群は三大流星群の一つで,極大事のZHR=80です。流星は必ず見えるというものではありませんが,1時間あたり30個程度の流星は期待できます。

 長時間空を見上げる流星観察には,しっかりとした防寒対策が必要です。流れ星を見てみよう のページを参考に,事前に安全な観察場所を捜して備えるようにしましょう。


火星の小接近

ケイト
火星はおうし座にあるよ!

 火星は12日に地球最近となり,16日にを迎えます。地球との距離は0.642au(約9600万km)で小接近となります。

 火星の軌道は地球に比べてかなり楕円形なので,同じ衝でも火星が衝を迎える季節によって地球との距離は随分と異なるのです。
 詳しくは,火星の大接近 のページをご覧下さい。

地球と火星の軌道
地球と火星の軌道

 小接近ではありますが,火星の会合周期は2年2ヶ月なので,2年2ヶ月ぶりの接近です。赤い火星を見上げてみましょう。

参考:火星の接近 | 国立天文台(NAOJ)


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬とけい座(☆)・ペルセウス座
中旬エリダヌス座レチクル座(☆)
下旬おうし座・かじき座(☆)・ちょうこくぐ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M1 (かに星雲/おうし座)
散光星雲M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団M35 (ふたご座),
M36・M37・M38 (ぎょしゃ座)
M45 (プレアデス,すばる/おうし座)
銀河(系外星雲)M81・M82 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年1月のカレンダー

曜日月相天文現象
1🎌 元日
日の出:札幌07:06,仙台06:53,東京06:50,名古屋07:00,大阪07:05,福岡07:22,那覇07:17
歳旦祭・初詣・年賀
2初夢・初荷・書初め・皇居一般参賀
3小惑星 (2) パラスが:16時46分
元始祭(げんしさい)
4しぶんぎ座流星群 が極大:0時(条件良)
地球が近日点を通過(0.983au):22時28分
5小寒(太陽の黄経 285度): 11時33分
初水天宮
6六日年越し・官庁御用始め・取引所大発会
東京消防出初式・初亥
7上弦の月のイメージ上弦:08時56分
七草・旧こと納め・旧針供養・初子
一粒万倍日
8月が最近(距離 0.963):09時01分
初薬師
9宵えびす・初寅
10金星(♀)が東方最大離角(-4.0等,離角47°10′):14時
初金比羅・十日えびす・初卯
一粒万倍日
11鏡開き・蔵開き
12火星が地球最近(距離 0.642au):22時37分
初巳
13🎌 成人の日
不成就日・三隣亡
14満月のイメージ満月(望):07時27分
十四日年越し
15小正月・小豆がゆ
十方ぐれ入り
16火星(♂)が:11時39分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:24時45分
藪入り・えんま詣
17冬の土用の入(太陽の黄経 297度):6時16分
阪神淡路大震災
18初観音
19土星と金星が合(離角-2°12′):10時26分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:21時34分
水星が遠日点を通過(距離 0.467au):23時02分
一粒万倍日
20大寒(太陽の黄経 300度):05時00分
二十日正月
21月が最遠(距離 1.052):13時54分
準惑星 (134340) 冥王星(♇)が:21時29分
初大師・不成就日
22下弦の月のイメージ下弦:05時31分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:18時23分
一粒万倍日
23臘日(ろうにち/ろうじつ)
24初愛宕・初地蔵・天一天上
25初天神・三隣亡
26文化財防火デー
27国旗制定記念日
28初不動
29新月のイメージ新月(朔):21時36分
旧元日
31不成就日・一粒万倍日

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・元日 1月1日。年のはじめを祝う。
・成人の日  1月の第2月曜日。おとなになったことを自覚し,自ら生き抜こうとする青年を祝いはげます。
・元始祭 毎年1月3日に天皇の位の元始を寿ぐ高湿の旧大祭の一つで,現在は皇室の私事として施行されている。

惑星用語の説明
月の形の変化について


1月のお話

睦月
January
小寒と大寒
霧氷・雪起こし
Moon After Yule
・ 芹乃栄(せりすなわちさかう)
節句
福笹
公顕祭とクリスマス・ツリー
どんどや

乙巳(2025)
乙巳(2025)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 日本変光星研究会 食変光星アルゴル (β Per) の主極小予報
・東京都神社庁選定「神社暦」

2024年12月の星空

星空解説

 夜が長い12月は,星空観察に良い季節です。
 明るい星が多い豪華な冬の星座達も,早い時間帯から見られるようになります。寒さ対策をしっかりして星を見ましょう。

惑星

水星が月末の明け方見頃

 水星は6日に内合となった後,日の出前の東の空に移動します。
 25日に西方最大離角を迎え,その前後,12月16日〜2025年1月2日は東京における日の出30分前の地平線高度が10度を超え見やすくなります。
 南東の地平線近くを双眼鏡を使って探してみましょう。


木星が衝を迎え観望好期

ミラ
朝の金星と夜中の木星が見やすいよ!

  8日におうし座を迎える木星が観望好期です。真夜中に南から西の空高く見え,-2.8等〜-2.7等の明るさです。

 木星は都会の街明かりの下でもひときわ明るく輝いておりすぐに見つけられます。小望遠鏡でも捉えやすく,低倍率でも縞模様や衛星を見ることができます。

 望遠鏡で惑星をとらえたら,是非スケッチをしてみましょう。
 スケッチのために一生懸命見ているうちに目が惑星に慣れ,何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。
 木星の近くに衛星が見えたら, ガリレオ衛星と呼ばれる4個の衛星のどれかです。

  ガリレオ衛星とは,望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星で,木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。


 金星は日没後の南西の空に,-4.2〜-4.4等の明るさで見えています。
 日に日に地平線高度が上がり,月末に向かって明るさも増し見やすくなっていきます。

 火星かに座 順行中で,真夜中には南東の空で見えるようになり,明るさも-0.5〜-1.2等と明るくなっていきます。8日に留となり逆行に転じます。

8日夕刻に土星食

 土星は0.9等〜1.1等で宵の西空でみずがめ座 を順行中。そろそろ今シーズンの見納めです。
 8日の夕刻には一部の地域で土星が月に隠される土星食が起こります。半月形の月の暗部に土星が潜入し,明部から出現する様子が見られます。食とならない地域でも月と土星が近づく様子が観察できます。


流星群

ふたご座α流星群

 師走の空を飾るふたご座α流星群は,14日10時頃に極大を迎えます。
 見頃は13日深夜から14日未明。1時間に30~40個程度が予想されていますが,15日が満月で2024年の条件は良くありません。

ケイト
フェアトンは塵を出し尽くした彗星のなれの果てなんだって。

 ふたご座α流星群の活動期間は12月5日頃から12月20日頃までです。冬の星座であるふたご座に流星群の放射点があるため,一晩中,全ての方角でコンスタントに流れるのが特徴です。
 ピークを過ぎると流星数は急に減っていきますので,極大日前の月が小さい晴れた夜に空を見上げてみても良いでしょう。近年は火球も増え,いっそう華やかな流星群になってきています。


 流星観察については 流れ星を見てみよう をご参照ください。

 ふたご座流星群の母天体,小惑星(3200)フェアトンは,1.43年周期で楕円軌道を描いて公転しており,今世紀末の2093年12月14日に地球にかなり接近することが予想されています。
 また2223年には軌道が地球に近づくことも予想され,今後ともふたご座α流星群と共に目が離せない存在です。


こぐま座流星群

 ふたご座流星群が活動を終える頃,一年を締めくくるこぐま座流星群が流れ始めます。こぐま座流星群は8P/タットル彗星を母天体とする流星群です。

 今年は22日19時頃にピークが予想されています。23日が下弦なので夜半までは月明かりに悩まされることもなく星空観望と共に楽しめます。

 こぐま座流星群の流星は北天から緩やかに流れます。ZHR=10で,実際に見える流れ星は1時間に1~2個くらい。小さな流星群ですが火球が流れることもあります。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬カシオペヤ座ほうおう座
中旬くじら座さんかく座
下旬おひつじ座・みずへび座(☆)・ろ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲
散光星雲M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
散開星団M34 (ペルセウス座)
h-χ (二重星団,ペルセウス座)
M45 (プレアデス星団,すばる,おうし座)
球状星団
銀河(系外星雲)M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座)
M33 (さんかく座)
M74 (うお座)
M77 (くじら座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2024年12月のカレンダー

曜日月相天文現象
1新月のイメージ新月(朔):15時21分
映画の日
三隣亡
2アルゴル型食変光星 アルゴル極小:03時37分
4人権週間
5アルゴル型食変光星 アルゴル極小:00時26分
土星(♄)が東矩:01時18分
納めの水天宮
不成就日
6水星が地球最近(距離 0.678au):07時41分
水星(☿)が内合:11時18分
木星が地球最近(距離 4.089au):19時03分
水星が近日点(距離 0.307au):23時22分
7大雪(太陽の黄経 255度):00時17分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:21時15分
8木星(♃)が:05時58分
火星(♂)が留:05時59分
土星食:18時19分(東京潜入)
海王星(♆)が留:20時05分
こと納め・針供養・納めの薬師
9上弦の月のイメージ上弦:00時27分
天王星食:17時〜18時
皇后御誕生日
10アルゴル型食変光星 アルゴル極小:18時04分
納めの金比羅
12月が地球最近(距離 0.950):22時20分
13不成就日・一粒万倍日
14ふたご座α流星群🌠が極大:10時
八せん始め・一粒万倍日
15満月のイメージ満月(望):18時02分
年賀郵便特別扱始め
16水星(☿)が留:06時14分
三隣亡
17羽子板市(浅草観音歳の市)
18海王星(♆)が東矩:23時29分
納めの観音
21冬至(太陽の黄経 270度):18時21分
冬至星供(ほしく)祭
納めの大師
不成就日
22こぐま座流星群🌠が極大:19時
庚申
23下弦の月のイメージ下弦:07時18分
24月が地球最遠(距離 1.052):16時25分
納めの地蔵
25アルゴル型食変光星 アルゴル極小:02時10分
スピカ食:03時17分(東京潜入)
水星 (☿) が西方最大離角(離角 -22°03′):11時
終い天神・基督降誕祭
蕪村忌
八せん終わり・一粒万倍日
26陽動始め・甲子
天しゃ・一粒万倍日
27アルゴル型食変光星 アルゴル極小:22時59分
官庁御用納め
28納めの不動
三隣亡
29不成就日
30アルゴル型食変光星 アルゴル極小:19時48分
取引所納会
31新月のイメージ新月(朔):7時27分
大祓・除夜祭・年越し
男鹿なまはげ

2024年/令和6年/皇紀2684年/閏年/ 甲辰(きのえたつ)


12月のお話

師走
December
大雪と冬至
時雨・寒波・年末低気圧
閉塞成冬(七十二候 大雪~冬至)
Hunter’s Moon
アドベント

カモメ
カモメ

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
佐藤幹哉の流星研究ウェブページ
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」