「星空情報」カテゴリーアーカイブ

2026年09月の星空

星空解説

 秋の日はつるべ落としと言います。
 9月になると日没時刻が早くなり,夕方の早い時間帯から星が見えるようになってきます。

9月の惑星

黄道光

 9月に入ると明け方の空で黄道光が観望好期に入ります。黄道光は空気の澄んだところでしか見えませんが,山などへ行く機会があったら黄道に沿って光の帯が伸びているのを探してみましょう。

 惑星は太陽の通り道である黄道近くを移動します。星図に黄道を黄色い線で表示していますが,このように秋は黄道が地平線に垂直に近い角度で立っているため黄道に沿って現れる黄道光も見えやすくなるのです。
 黄道光は,黄道面に散らばる塵が太陽光の散乱して発する淡い光です。黄道面には彗星や小惑星が残したダストや,惑星が形成されたときの残骸などが漂っています。


土星が観望好期

ケイト
土星の環を初めて観測したのはガリレオ。ガリレオは土星の環のことを「耳」って言ったんだって。

 10月4日にを迎える土星(♄)が観望しやすい時期に入ります。
 木星に比べるとかなり暗く感じる土星ですが,都会の街明かりでも問題なく見え,小望遠鏡でも捉えやすい惑星です。

 土星の環は昨年の消失(環を真横から見ている)の後,環を南側から眺める形になっており,まだ細い状態です。徐々に環が開いて見やすくなっているところです。
 土星の環が次に最大に開いて見えるのは2032年5月頃。環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら今年の土星の様子をスケッチに残しておきましょう。

 惑星のスケッチとは不思議なもので,スケッチのために一生懸命見ているうちに目が惑星に慣れ,何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。
 惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。


金星・火星・木星

 金星は日没後の西空で最大光度(-4.8等)を迎えます。地球上で日常的に肉眼で影を確認できる天体は,太陽・月・金星の3つのみであることが知られています(条件によっては天の川や火球・木星などで影ができることがあります)。
 金星は9月下旬には地平線高度を下げ,見えにくくなっていきます。

 木星かに座からしし座を順行中で,日の出前の東の空低く見えます。明るさは-1.8等くらいです。
 火星ふたご座からかに座を順行中で,日の出前の東の空に1.1等くらいの明るさで見えています。


海王星

 23日海王星(♆)がを迎えます。
 海王星を捜すのは初心者には難しいですが,小望遠鏡で拡大すると,小さな小さな円盤状に見ることができます。


中秋の名月

ミラ
今年の中秋の名月は10月だよー!

 今年の中秋の名月は満月の2日前の9月25日です。

 中秋の名月とは,秋の真ん中の日の月のことです。
 旧暦で秋は7月〜9月でした。
 だから8月は秋の真ん中=中秋,旧暦8月15日は秋の真ん中の日となります。
 この太陰太陽暦8月15日の夜に見える月のことを「中秋の名月」と呼びます。

 月齢に基づく旧暦では15日の月は必ず満月でしたが,新暦では必ずしも満月になるわけではありません。なので,今年は満月と中秋の名月が別の日になっています。

 中秋の名月(十五夜)は中国の風習が日本に輸入されて始まったものですが,日本では独自に後の名月(十三夜)を合わせてお月見する習慣が生まれました。十三夜は太陰太陽暦9月13日の夜の月のことです。
 2026年の十三夜10月23日です。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬いて座くじゃく座(☆)・ぼうえんきょう座(☆)
中旬こぎつね座や座わし座
下旬いるか座けんびきょう座(☆)・はくちょう座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
M57 (環状星雲/こと座)
散光星雲NGC7000 (北アメリカ星雲/はくちょう座)
散開星団
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2026年9月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1二百十日立春を起算日とし210日目)
防災の日・関東大震災
3水星が地球最遠(距離 1.378au):06時38分
4下弦の月のイメージ下弦:16時51分
金星が遠日点を通過(距離 0.728au):20時38分
5旧地蔵ぼん
7月が最近(距離 0.958):05時43分
白露(太陽の黄経 165度):23時41分
十方ぐれ入り・一粒万倍日
8不成就日
9重陽
救急の日
11新月のイメージ天王星(♅)が留:03時19分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:04時01分
新月(朔):12時27分
二百二十日立春を起算日とし220日目)
旧八朔
12水路記念日
二日灸・不成就日
13世界の法の日
三隣亡
14一粒万倍日
16アルゴル型食変光星 アルゴル極小:21時38分
天一天上
19上弦の月のイメージ上弦:05時44分
金星(♀)が最大高度(-4.8等):10時
月が最遠(距離 1.052):12時00分
子規忌・一粒万倍日
20彼岸入り
空の日・動物愛護週間
不成就日
21🎌 敬老の日
社日(春分・秋分に最も近い戊の日)
22休日(祝日法第3条第3項による)
23秋分(太陽の黄経 180度):09時05分
🎌 秋分の日(彼岸中日)
24結核予防週間
25海王星(♆)が地球最近(距離 28.876au):13時38分
中秋の名月(十五夜)
三隣亡
26海王星(♆)が(+7.7等,うお座):10時36分
彼岸明け
一粒万倍日
27満月のイメージ満月(望):01時49分
水星が遠日点を通過(距離 0.467au):17時51分
28不成就日

2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)

・敬老の日 9月の第3月曜日。多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し長寿を祝う。
・秋分の日 秋分日。祖先をうやまいなくなった人々をしのぶ。

惑星用語の説明
月の形の変化について


9月のお話

長月
September
白露と秋分
秋雨・秋霖・秋台風
草露白(七十二候 白露~秋分)
Fruit Moon
お月見
二百十日と二百二十日と台風


データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」の主極小予報 | 天文特集 | 倉敷科学センター
・東京都神社庁選定「神社暦」

2026年08月の星空

星空解説

 夏休みで星を見る機会が多くなる8月は,1日~7日が「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」となっています。
 星を見るイベントなど地域の情報などに注意しましょう。

 ・STARWEEK
 ・スター・ウィーク実行委員会(X)


惑星


ミラ
環が見えない土星は貴重だよ!

 10月にを迎える土星が東の空でかなり見やすくなってきます。
 土星はうお座を逆行中(西へ移動)で,午後11時には東の空,地平線高度25度くらいの位置に見えています。

 土星の環は2025年3月24日の消失(環を真横から見る状態)の後,環を南側から眺める状態となっています。現在はまだ環は細い状態ですが,徐々に環が開いて見やすくなっているところです。
 土星の環が次に最大に開いて見えるのは2032年5月頃。環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら今年の土星の様子をスケッチに残しておきましょう。

 火星や木星や土星などの惑星は,初心者が小望遠鏡で観察しやすい対象です。スケッチのために繰り返し一生懸命に見ていると,だんだん目が惑星に慣れて模様が見えるようになってきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段なのです。

 望遠鏡で見るときは,高倍率にすると望遠鏡の視野に入れておくのが大変なので低倍率から始めましょう。

 望遠鏡がなくても,地域で観望会などがあったら行ってみましょう。


 夕刻の西空では,金星が15日に東方最大離角を迎えます。
 8月16日の夕刻には,三日月と金星がすぐ近くに並んで賑やかな光景が見られます。


 明け方の東の空では2日に水星西方最大離角を迎え,地平線高度も比較的高く,水星としては見やすい位置にあります。
 火星も見やすい位置に上っていますので,早起きしたら探してみましょう。


ペルセウス座流星群

 毎年お盆休みの頃にピークとなるペルセウス座流星群
 今年の極大は13日の11時頃です。極大観測は12日〜13日の夜となり,13日が新月なので,一晩中月明かりがなく好条件です。

 ペルセウス座流星群の流星は明け方に向かって増えていきますが,これは流星群の輻射点(放射点)があるペルセウス座が高くなるのが夜半過ぎだからです。
 輻射点が高くなると見える流星も多くなるというわけです。できたら薄明が始まるまで見てみましょう。

 ペルセウス座流星群は,月がない好条件なら多い年で1時間に60個(HR60)くらいの流星が期待できます。IMO(国際的な流星の組織)の予報には ZHR=100 と記載されています。

 できるだけ街明かりの影響を受けない空が暗い場所に寝転がって,近くの街灯などが視野に入らないようにして空を眺めましょう。ペルセウス座流星群には明るい流星も多く流れます。
 観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。


 17日に極大となるはくちょう座κ流星群は,1時間に2~3個の小規模な流星群です。比較的ゆっくり流れ,速く流れるペルセウス座流星群の流星と対照的です。
 火球が見られることがあります。


伝統的な七夕

ケイト
上弦の月齢は,
平均 7.38日!

 今年の旧七夕(伝統的な七夕)は8月19日です(※)。

 七夕は,昔,明治6年(1873年)以前は旧暦(太陰太陽暦)の7月7日に行われていました。

 旧暦7日の夜は月齢が6くらいで,上弦前となります。このため夜半を過ぎると月明かりのない星空が見られました。織り姫星(こと座のベガ)は天頂付近にありますので,見つけてみましょう。
 夏の星座を探してみようのページを参考にしてみて下さいね。

※ 伝統的な七夕:
 太陰太陽暦による7月7日に近い日ということで,現在では次のように定義されています。
「二十四節気の処暑を含む日かそれよりも前で,処暑に最も近い朔(新月)の瞬間を含む日から数えて7日目」
 2026年は8月23日が処暑,8月13日が朔(新月)なので,8月13日の7日後の8月19日が伝統的七夕となります。

 参考:伝統的七夕について教えて | 国立天文台(NAOJ)


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬へびつかい座ヘルクレス座りゅう座・さいだん座(☆)
中旬へび座(尾部)
下旬こと座たて座みなみのかんむり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲/こと座)
M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
散光星雲M8 (干潟星雲/いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲/いて座)
M20 (三裂星雲/いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M4・M80 (さそり座)
M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2026年8月のカレンダー

 曜日月相天文現象
1八朔・水の週間
2水星(☿)が西方最大離角(離角-19°28′):17時
青森ねぶた祭
3秋田竿灯まつり・一粒万倍日
4不成就日
6下弦の月のイメージ下弦:11時21分
広島原爆の日・八せん始め
7立秋(太陽の黄経 135度):20時43分
立秋以降は残暑見舞い。
鼻の日
仙台七夕・熊本火の国まつり
9長崎原爆の日
10月が最近(距離 0.945):20時18分
11🎌 山の日
12不成就日
13新月のイメージ新月(朔):02時37分
皆既日食(日本では見られない)
ペルセウス座流星群🌠が極大:11時頃
14水星が近日点通過(距離 0.307au):18時13分
末伏・庚申
15金星(♀)が東方最大離角(離角45°53′):15時
月遅れ盆・戦没者追悼・平和祈念の日
不成就日
16京都五山送り火
17はくちょう座κ流星群🌠が極大
八せん終わり・三隣亡
18甲子・一粒万倍日
19旧七夕(伝統的七夕)
20上弦の月のイメージ上弦:11時46分
22アルゴル型食変光星 アルゴル極小:02時21分
月が最遠(距離 1.053):17時21分
23処暑(太陽の黄経 150度):11時19分
己巳・不成就日
24アルゴル型食変光星 アルゴル極小:23時10分
京都地蔵ぼん
27旧ぼん
28満月のイメージ水星 (☿) が外合:02時04分
満月(望):13時19分
部分月食(日本では見られない)
29天王星(♅)が西矩:07時19分
文化財保護法施行記念日・三隣亡
30一粒万倍日
31不成就日

2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)

・山の日 8月11日。山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝する。

惑星用語の説明
月の形の変化について


8月のお話

葉月
August
立秋と処暑
土用波・秋日照り・夏台風・迷走台風
涼風至(七十二候 立秋~処暑)
Grain Moon
ラマス(Lammas Day)
二百十日と二百二十日

変化朝顔 青蜻蛉葉 紅紫覆輪石畳咲
変化朝顔 青蜻蛉葉 紅紫覆輪石畳咲

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」の主極小予報 | 天文特集 | 倉敷科学センター
・東京都神社庁選定「神社暦」

2026年07月の星空

星空解説

 近年は気候も変わってきていますが,元来7月は劇的に気候が入れ替わる月でした。
 前半は梅雨の最中で,学校が夏休みに入る頃には梅雨明け。梅雨が明けると太平洋高気圧に覆われて,安定した晴れの日が続く。これが7月でした。

  このような梅雨明け後の安定した晴れ続きを,梅雨明け十日と呼びます。夏休みに入ると林間学校やキャンプなどで星を見る機会も増えますね。

 今年は7月21日(火)が上弦で,海の日の連休の頃は月が傾く夜半前から星空観望に適しています。


七夕

 7月と言えば七夕ですが,現在の暦では梅雨の真っ只中で星が見えないことも多いですね。

 今年は7月8日が下弦なので,七夕の日は夜半まで月明かりのない星空となります。

 都会の明るい空の下で天の川を見るのは難しいですが,織り姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)はよく見えます。
 織り姫と彦星は夏の大三角を形作る星でもあり,見つけるのは難しくありませんので夏の星座を探してみようのページを参考に探してみてください。

ケイト
旧暦七夕の日付は毎年変わるよ!

 ところで,本来の七夕は旧暦(太陰太陽暦)の行事(※)です。

 旧暦七夕の頃には梅雨も明けていてよく晴れます。7月7日に星を見るのが難しかったら,8月の伝統的七夕の日を待ちましょう。
 今年の旧暦七夕(伝統的七夕)は8月19日です。


※ 旧暦七夕(伝統的七夕)
二十四節気の処暑を含む日かそれよりも前で,処暑に最も近い朔(新月)の瞬間を含む日から数えて7日目が伝統的七夕です。
2026年は8月23日が処暑,8月13日が朔(新月)なので,8月13日の7日後の8月19日が伝統的七夕となります。

伝統的七夕について教えて | 国立天文台(NAOJ)


惑星

 水星は13日に内合となり,夕刻の西空から日の出前の東の空へ移動します。8月2日が西方最大離角で,月末には地平線高度が上がってきます。

 木星も29日にとなり,夕刻の西空から日の出前の東の空へ移動します。太陽に近く見つけるのは難しいでしょう。


 夜明け前の東の空では火星おうし座を順行中で,1.3〜1.4等くらいの明るさです。


 土星うお座を順行中で,0.8等〜0.6等。だんだん見やすい位置まで上ってくるようになっています。28日に留となった後は,逆行(西向きに移動)に転じます。

 土星の環は2025年3月24日の消失(環を真横から見る状態)の後,環を南側から眺める状態となっています。現在はまだ環は細い状態ですが,徐々に環が開いて見やすくなっているところです。
 土星の環が次に最大に開いて見えるのは2032年5月頃。環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら土星の様子をスケッチに残しておきましょう。

 火星や木星や土星などの惑星は,繰り返しよく見ていると,だんだん目が慣れて模様が見えるようになってきます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段です。


 27日に準惑星の冥王星いて座 でを迎えます。
 冥王星は衝でも暗くて肉眼では見えません。望遠鏡を使っても初心者が見つけるのは難しい惑星ですので,見たい方は公共天文台の観望会などで見せてもらいましょう。


流れ星

 夏休みは一年の中でも特に流れ星が多い季節です。
 7月下旬には有名なペルセウス座流星群が流れ始めますが,同じ頃にやぎ座α流星群みずがめ座 δ流星群 なども活動しています。

 今年は7月29日が満月で,7月下旬は月明かりの影響が大きく流星観察には悪条件です。

 みずがめ座δ流星群 (ZHR=16) の活動期間は7月12日~8月23日。やぎ座α流星群 (ZHR=5) は7月3日~8月15日です。
 両方とも派手な流星群ではありませんが,長い期間活動していますので,月明かりの影響を避けながら気長に空を見上げてください。
 みずがめ座δ流星群は,ピーク前後数日はピーク程度の活動が見られます。

ミラ
流れ星は寝転がって見るといいんだよ!

 どちらの流星群も放射点が上がってくるのは21時頃。それくらいの時間から未明までが見やすくなります。

  やぎ座みずがめ座も秋の星座で,輻射点(放射点)が同じ方向にあるため,この二つの群の流星を見分けるのはちょっと大変です。
 ですが,もし見分けるのに挑戦するなら流れ星の速さに注目してみましょう。

 やぎ座α流星群の群流星は,ゆっくり流れ爆発を伴う火球が見られることもあります。
 みずがめ座δ流星群は母天体がマックホルツ彗星(96P/Machholz)で,やぎ座α群の流星より速く流れます。

 夏でも山の上などは冷え込みます。寒さ対策をして流星観察をしましょう。

参考:流れ星を見てみよう
   世界天文年の流星群:その他の流星群の紹介:国立天文台


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬おおかみ座・てんびん座
中旬かんむり座・こぐま座・じょうぎ座(☆)
ふうちょう座(☆)・へび座頭部
みなみのさんかく座(☆)
下旬さそり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲,こと座)
散光星雲M8 (干潟星雲,いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲,いて座)
M20 (三裂星雲,いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6 ・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M3 (りょうけん座)
M4・M80 (さそり座)
M5 (へび座),M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲,りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2026年7月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1水星が遠日点を通過(距離 0.467au):18時35分山開き
国民安全の日・全国安全週間
2半夏生(太陽の黄経 100度):05時04分
3三隣亡
4米国独立記念日
5不成就日
6土星(♄)が西矩:19時47分
一粒万倍日
7地球が遠日点を通過(距離 1.017au):02時31分
小暑(太陽の黄経 105度):10時57分
七夕
一粒万倍日・三隣亡
8下弦の月のイメージ下弦:04時29分
海王星 (♆) が留:13時02分
9浅草ほおずき市
十方ぐれ入り
10アルゴル型食変光星 アルゴル極小:02時12分
水星が地球最近(距離 0.569au):15時53分
一粒万倍日
13水星 (☿) が内合:10時26分
月が最近(距離 0.934):16時57分
精霊祭・迎え火・靖国神社みたままつり
不成就日
14新月のイメージ新月(朔):18時44分
15ぼん・祖霊祭
初伏
16やぶ入り・えんま詣・送り火
18天一天上
19天しゃ・不成就日・一粒万倍日・三隣亡
20🎌 海の日
夏の土用の入(太陽の黄経 117度):00時48分
夏の土用の入りから立秋までの間に暑中見舞いを出す。
21上弦の月のイメージ上弦:20時06分
22一粒万倍日
23大暑(太陽の黄経 120度):04時13分
24水星 (☿) が留:02時14分
地蔵ぼん
25中伏
26月が最遠(距離 1.055):01時45分
土用の丑
27小惑星 (3) ジュノーが:01時59分
準惑星 (134340) 冥王星(♇)がいて座,+14等):15時55分
不成就日
28土星 (♄) が留:08時09分
29満月のイメージ木星(♃)が:21時18分
満月(望):23時36分
30アルゴル型食変光星 アルゴル極小:03時52分
31木星が地球最遠(距離 6.301au):00時12分
やぎ座 α流星群🌠が極大
みずがめ座 δ南流星群🌠が極大
一粒万倍日・三隣亡

2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)

・海の日 7月の第3月曜日。海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願う。

惑星用語の説明
月の形の変化について

7月のお話

文月
July
小暑と大暑
山開き・洗車雨・酒涙雨・送り梅雨・戻り梅雨・梅雨明け・梅雨明け十日・かんかん照り・油照り
Hay Moon(干し草の満月)
温風至(あつかぜいたる)
半夏生(ハンゲショウ)


データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」の主極小予報 | 天文特集 | 倉敷科学センター
・東京都神社庁選定「神社暦」

2026年06月の星空

星空解説

 夜が短く梅雨空が続く6月は,星空を楽しむ条件はちょっと悪いですね。けれど,雨上がりには澄んだ空が広がります。

五月雨星

ミラ
雨夜の星ってカッコイイね!

 梅雨の晴れ間が広がった夜に空を見上げてみましょう。
 夕刻の薄明が終わる頃,天頂付近にオレンジ色の1等星が輝いています。

 これはうしかい座 のアルクトゥルス
 梅雨の季節の星空でハイライトになる星です。

 アルクトゥルスは, 雨夜の星(あまいのほし),五月雨星(さみだれぼし)など,梅雨時の輝星らしい風情ある和名を持っています。

 また,麦が熟れる頃に昇る星であることから,麦星麦熟れ星麦刈り星などの異名も持っています。農事暦と共に生きた昔の日本人の生活が偲ばれますね。

 アルクトゥルスの探し方は 春の星座を探してみよう のページを参考にしてください。


6月の惑星

 16日に東方最大離角を迎える水星が,日没後の西空で比較的高く,見やすくなります。
 16日の19時半の地平線高度が12°で,これは水星としてはかなり見やすい高さです。

 16日夕刻の西空には細い金星木星も並び,賑やかな星景が楽しめます。


 火星おひつじ座からおうし座を移動中で,明け方の東の空低く見ることができます。まだ高度が低いですが,月末に向かって徐々に見やすくなっていきます。


 土星うお座を移動中で,午前3時頃になると地平線高度が25°くらいとなり見やすくなってきます。

ケイト
土星は午前3時には東南東の空で見やすくなるよ!

 土星の環は2025年3月24日の消失(環を真横から見る状態)の後,環を南側から眺める状態となっています。2025年11月下旬にも準消失となり,現在はまだ細い状態です。
 土星の環が次に一番開いて見えるのは2032年5月頃で,現在はその日に向かって環が開いて見えるようになっていっているところです。

 環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら土星の様子をスケッチに残しておきましょう。

 火星や木星や土星などの惑星は,繰り返しよく見ていると,だんだん目が慣れて模様が見えるようになってきます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段です。
 望遠鏡を持たない方は,地域にある公共の天文台の観望会などを捜して行ってみましょう。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬おとめ座ケンタウルス座りょうけん座
中旬
下旬うしかい座・コンパス座(☆)

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲
散開星団
球状星団M3 (りょうけん座),
NGC5139 (ω星団/ケンタウルス座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),
M65・M66 (しし座),
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2026年6月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1月が最遠(距離1.057):13時33分
気象記念日・写真の日・電波の日
2横浜開港記念日
3測量の日
4歯と口の健康週間
5世界環境デー・不成就日
6芒種(太陽の黄経 75度):00時48分
7八せん始め
8下弦の月のイメージ下弦:19時01分
9三隣亡
10木星と金星が合(離角-1°36′):04時59分
時の記念日
11入梅(太陽の黄経 80度):06時14分
12一粒万倍日
13不成就日・一粒万倍日
15新月のイメージ月が最近(距離0.929):08時20分
新月(朔):11時54分
庚申
16水星(☿)が東方最大離角(離角24°31′):05時
17アルゴル型食変光星 アルゴル極小:03時42分
18八せん終り
19旧端午
陰遁(いんとん)始め・甲子
不成就日
21夏至(太陽の黄経 90度):17時25分
父の日・三隣亡
22上弦の月のイメージ上弦:06時55分
23沖縄慰霊の日
芝愛宕神社千日詣ほおずき縁日
24芝愛宕神社千日詣ほおずき縁日
己巳・一粒万倍日
25一粒万倍日
26海王星(♆)が西矩:07時38分
27不成就日
28月が最遠(距離1.057):06時11分
貿易記念日
29水星(☿)が留:10時58分
30満月のイメージ満月(望):08時57分
大祓(おおはらへ)・夏越祭

2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)

惑星用語の説明
月の形の変化について


6月のお話

水無月
June
芒種と夏至
入梅・梅雨・五月雨
Flower Moon(花の満月)
螳螂生(かまきりしょうず)
サクサイワマンの太陽の祭り
聖ヨハネ祭と Midsummer Day

山法師(ヤマボウシ)
山法師(ヤマボウシ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」の主極小予報 | 天文特集 | 倉敷科学センター
・東京都神社庁選定「神社暦」

2026年05月の星空

星空解説

 今年のゴールデンウィークは5月2日が満月です。全体的に星を見る条件は良くありませんが,ゴールデンウィーク前半の夜半過ぎから明け方にかけてが比較的良い条件です。
 ゴールデンウィークの頃は日差しが強く晴れた昼間は暑いほどですが,夜はぐっと冷え込むことがあります。防寒に気をつけて星空を楽しみましょう。


みずがめ座η流星群

ミラ
夜明け前だよ!

 毎年ゴールデンウィーク後半にピークを迎えるみずがめ座 η流星群は,母天体が有名なハレー彗星でピーク前後に比較的安定した活動を見せます。

 今年の極大予想は6日の18時。
 2日が満月で条件はよくありませんが,5日~7日の夜明け前が見頃となります。

 みずがめ座 η流星群1時間に5〜10個程度の流星群で,流れ星が次々に流れるような派手な流星群ではありません。痕をともなう明るい流星が特徴で,火球が見えることもあります。
 輻射点(放射点)が秋の星座の みずがめ座 にあるため,群流星は東の空の低い位置から空を駆け上がるような経路を描いて流れます。

 この流星群は,輻射点が昇りきらないうちに薄明が始まります。
 このため群流星が見えるのは,夜半過ぎから薄明が始まるまでの時間帯で,残念ながら観測が容易とは言えません。
 明け方はゴールデンウィークの頃であっても冷えますので,十分に防寒対策を行いましょう。

 参考: 流れ星を見てみよう


5月の惑星

 今月は特筆すべき惑星現象は起こりません。

 水星は14日に外合を迎え,以降は夕刻の西空に見えるようになります。月末には高度もあがり,水星としては見やすい位置になります。
 夕刻の西空では金星木星も明るく輝いています。

 また,22日には天王星を迎えます。

 火星土星は太陽に近く,まだ見えにくい状態です。


ブルームーン

ケイト
次のブルームーンは来年の5月。「季節で3番目の満月」のブルームーンだよ。

 5月31日の満月は,この月2回目の満月でブルームーンです。

 ブルームーンには定義が複数あり,同じ月の2回目の満月を言ったり,一つの季節に4回の満月がある場合の3番目の満月のことを言ったりします。

 ブルームーンについては下記のページで詳しく解説をしています。

ブルー・ムーン | 星空入門 by Mira House


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません 。

上旬おおぐま座コップ座
中旬
下旬かみのけ座 ・からす座
はえ座(☆)・みなみじゅうじ座(☆)

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC3242 (うみへび座)
M97 (おおぐま座)
散開星団M44 (プレセペ/かに座)
球状星団M3 (りょうけん座)
NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座)
M65・M66 (しし座)
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2026年5月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1労働祭(メーデー)
2満月のイメージ満月(望):02時23分
八十八夜立春を起算日とし88日目)
一粒万倍日
3🎌 憲法記念日
不成就日
4🎌 みどりの日
天しゃ
5🎌 こどもの日
月が最遠(距離 1.056):07時30分
立夏(太陽の黄経 45度):20時49分
端午・旧灌仏(かんぶつ)
一粒万倍日
6みずがめ座 η流星群🌠が極大(条件良):18時
休日(祝日法第3条第2項による)
一粒万倍日
8世界赤十字デー
10下弦の月のイメージ下弦:06時10分
母の日・愛鳥週間
十方ぐれ入り
11長良川鵜飼開き
不成就日
12看護の日・海上保安の日
13水星が地球最遠(距離 1.324au):08時54分
三隣亡
14水星(☿)が外合:23時24分
15金星が近日点通過(距離 0.718au):11時45分
準惑星(1)ケレス(セレス)が:11時47分
沖縄本土復帰記念日
17新月のイメージ新月(朔):05時01分
月が最近(距離 0.932):22時44分
一粒万倍日
18水星が近日点通過(距離 0.307au):18時58分
一粒万倍日
19天一天上
20天しゃ・不成就日
21小満(太陽の黄経 60度):09時37分
22天王星(♅)が:23時62分
天王星が地球最遠(距離 20.477au):23時57分
23上弦の月のイメージ上弦:20時11分
24旧灌仏
25三隣亡
27旧海軍記念日
28不成就日
29一粒万倍日
30消費者の日・一粒万倍日
31満月のイメージ満月(望):17時45分(ブルームーン
世界禁煙デー

2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)

・憲法記念日 5月3日。日本国憲法の施行を記念し国の成長を期する。
・みどりの日 5月4日。自然に親しむとともにその恩恵に感謝し,豊かな心をはぐくむ。
・こどもの日 5月5日。こどもの人格を重んじ,こどもの幸福をはかるとともに,母に感謝する。

惑星用語の説明
月の形の変化について


5月のお話

皐月
May
立夏と小満
筍梅雨・青嵐・メイストーム・茅花流し・走り梅雨・卯の花腐し
Milk Moon(ミルクの満月)
蛙始鳴(かわずはじめてなく)
八十八夜(はちじゅうはちや)


データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・東京都神社庁選定「神社暦」

2026年04月の星空

星空解説

ミラ
4月1日の東京は
日の出 5:28
日の入 18:02
だよ!

 春分が過ぎ,夜が短くなる4月です。

 春の天気は,花曇りや菜種梅雨で安定しません。
 弱まったシベリア気団から南下してくる移動性高気圧が次々と日本列島を通過します。移動性高気圧に挟まれると気圧の谷ができたり,高気圧が北の方を通ると停滞前線が現れたりします。

 晴れても春霞で空はぼんやり。
 暖かくなって植物の蒸散が活発になり,大気中の水蒸気が増え,更に地表の温度が上昇して塵や埃が舞い上がります。大陸から黄砂が飛来しやすくなることも重なり,春の空は霞みやすいのです。

 けれど,春の大気は落ち着いています。小望遠鏡で月や惑星を見るには良い季節です。


2026年4月の惑星

 水星が4日に西方最大離角を迎えますが,地平線高度が低く観察は難しそうです。秋の星座であるみずがめ座うお座を順行中の火星うお座からくじら座にかけて移動中の土星も観察には向きません。

 1月にを迎えた木星ふたご座にあり,夕刻の西空高く見えています。また,金星も日没後の早い時間帯に西空低く見えています。


世界宇宙飛行の日

 4月12日は「世界宇宙旅行の日」です。
 2011年に国際連合総会で決議されて制定された記念日です。

 1961年4月12日,ソビエト連邦によって打ち上げられたボストーク1号が世界初の有人宇宙飛行に成功しました。宇宙へ行った最初の人間となったユーリ・ガガーリンの「地球は青かった」という言葉はたいへん有名です。
 ガガーリンは108分の飛行を行い,最後はパラシュートで地上に帰りました。


4月こと座流星群

ケイト
流星群といっても1時間に数個。
期待しすぎないでね

 4月こと座流星群の活動期間は4月14日 – 4月30日。今年は23日の明け方にピークが予想されています。
 こと座が高く上ってくるのは夜半頃で,夜半から明け方までがこの流星群の見頃な時間帯です。ピークが鋭い流星群なので,極大前後の夜では流星の数がぐっと減るため,極大当日の観察がお勧めです。

 今年は上限ですので夜半には月明かりの影響もなくなり好条件となります。1時間に数個程度の流星群ですから,気楽に気長に空を見上げましょう。

 流星観測は冷え込みますので,4月後半ですが,しっかりと防寒対策をしましょう。
 観測は,流れ星を見てみよう のページを参考にして下さい。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません 。

上旬らしんばん座
中旬ほ座
下旬うみへび座・カメレオン座(☆)
こじし座・しし座・ポンプ座・ろくぶんぎ座

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC3242 (うみへび座),M97 (おおぐま座)
散開星団M44 (プレセペ/かに座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),
M65・M66 (しし座),
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2026年4月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1準惑星 (136472) マケマケが:20時27分
学年始め
2満月のイメージ満月(望):11時12分
旧二の午
4水星(☿)が西方最大離角(離角-27°49′):07時
水星が遠日点を通過(距離 0.467au):19時20分
5清明(太陽の黄経 15度):03時40分
イースター
不成就日
6木星(♃)が東矩:07時23分
7月が最遠(距離 1.054):17時32分
世界保健デー
8灌仏会(かんぶつえ)・花まつり
八せん始め・一粒万倍日
10下弦の月のイメージ下弦:13時52分
11メートル法公布記念日
一粒万倍日
12世界宇宙飛行の日
13不成就日
14旧三の午・三隣亡
15準惑星 (136199) エリスが:14時44分
16庚申
17新月のイメージ春の土用の入り(太陽の黄経 27度):09時01分
新月(朔):20時52分
不成就日
18発明の日
19月が最近(距離 0.941):15時56分
旧ひな祭・八せん終り
20穀雨(太陽の黄経 30度):10時39分
郵政記念日・甲子・一粒万倍日
234月こと座流星群🌠 が極大:04時40分
準惑星 (136108) ハウメアが :17時58分
一粒万倍日
24上弦の月のイメージ上弦:11時32分
25己巳・不成就日
26孔子祭・三隣亡
29🎌 昭和の日

2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)

・昭和の日 4月29日。激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み,国の将来に思いをいたす。

惑星用語の説明
月の形の変化について


4月のお話

卯月
April
清明と穀雨
菜種梅雨・花冷え・花曇り
 Egg Moon(復活祭の満月)
・ 玄鳥至(つばめきたる)
イースター・エッグ(Easter egg)
セイヨウカラシナ


データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・東京都神社庁選定「神社暦」

2026年03月の星空

星空解説

ミラ
毎日の日の出の場所を確認すると楽しいよ!

 春分を迎える3月は,ぐんぐんと日が長くなっていきます。春分や秋分の頃は,日の出や日没の位置も日々大きく移動します。
 日の出の位置が日々北へ移動していく様子を観察してみましょう。

 空は春霞がかかり,また菜種梅雨で雨も増える3月ですが,大気が安定してきます。
 望遠鏡の中の像が落ち着いて見える日が増える春は,小望遠鏡で月や惑星を観察するのに良い季節です。


皆既月食(かいきげっしょく)

ケイト
2029年1月1日って随分先だね!?

 3月3日の満月では皆既月食が起こり,日本全国で見られます。

 各地の時間帯は下記の通りです。月の高さは地域によって違いますが時刻はどこで見ても変わりません。
 この月食の最大食分は1.156です。

 なお,このあとは2029年1月1日まで日本で皆既月食は見られません。

地名食の始皆既の始食最大皆既の終食の終
那覇18時49.8分20時04.0分20時33.7分21時03.4分22時17.6分
福岡18時49.8分20時04.0分20時33.7分21時03.4分22時17.6分
京都18時49.8分20時04.0分20時33.7分21時03.4分22時17.6分
東京18時49.8分20時04.0分20時33.7分21時03.4分22時17.6分
仙台18時49.8分20時04.0分20時33.7分21時03.4分22時17.6分
札幌18時49.8分20時04.0分20時33.7分21時03.4分22時17.6分

2026年3月3日の皆既月食


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬いっかくじゅう座ふたご座
中旬こいぬ座とびうお座(☆)・とも座やまねこ座
下旬かに座 ・りゅうこつ座

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M1 (かに星雲/おうし座),M97 (おおぐま座)
散光星雲M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団M35 (ふたご座),M36・M37・M38 (ぎょしゃ座),M44 (プレセペ/かに座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),M106 (りょうけん座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2026年3月のカレンダー

曜日月相天文現象
1春の全国火災予防運動
2三隣亡
3満月のイメージ小惑星 (2) パラスが:00時15分
満月(望):20時38分
皆既月食(日本全国で見られる)
ひな祭・耳の日・旧小正月
4一粒万倍日
5アルゴル型食変光星 アルゴル極小:22時14分
啓蟄(太陽の黄経 345度):22時59分
天しゃ・一粒万倍日・三隣亡
7水星(☿)が内合:20時02分
消防記念日・不成就日
8アルゴル型食変光星 アルゴル極小:19時04分
国際女性デー・旧二十日正月
10水星(☿)が地球最近(距離 0.618au):19時57分
月が最遠(1.052):22時43分
11下弦の月のイメージ木星(♃)が留:11時44分
下弦:18時39分
東日本大震災・十方ぐれ入り
12奈良東大寺二月堂お水取り
一粒万倍日
15不成就日
17春の彼岸入り
一粒万倍日・三隣亡
聖パトリックの祝日
19新月のイメージ新月(朔):10時23分
20春分(太陽の黄経 0度):23時46分
🎌 春分の日
二日灸・天一天上・不成就日
21旧初午
22海王星(♆)が:20時19分
月が最近(0.954):20時40分
NHK放送記念日
23海王星(♆)が地球最遠(距離 30.879au):17時24分
春の彼岸明け・世界気象デー
24一粒万倍日
25土星(♄)が地球最遠(距離 10.489au):14時54分
土星(♄)が:17時55分
社日・電気記念日
26上弦の月のイメージ上弦:04時18分
火星が近日点を通過(1.381au):16時08分
旧こと始め・旧針供養
27表千家利休忌
28アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時49分
裏千家利休忌・不成就日
29一粒万倍日・三隣亡

2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)

・春分の日 春分日。自然をたたえ生物をいつくしむ。

惑星用語の説明
月の形の変化について


3月のお話

弥生
March
啓蟄と春分
春一番・花散らし・春嵐
Lenten Moon(受難節:レントの月)
蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)
灰の水曜日(Ash Wednesday)
聖パトリック祭(St Patrick’s Day)
イースター・エッグ(Easter egg)


データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」の主極小予報 | 天文特集 | 倉敷科学センター
・東京都神社庁選定「神社暦」

2026年02月の星空

星空解説

 今年の2月は1月に衝を迎えた木星がふたご座に高々と輝いています。冬の豪華な1等星たちとの共演で賑やかな星空が楽しめます。

ミラ
冬の星空は豪華だよ!

 2月には有名な流星群などはありませんが,関東以南の地方では長寿の星,カノープスを見るチャンスです。詳しくは 冬の星座を探してみよう のページを参考にしてください。

 厳寒期の星空観察はとても冷えます。
 十分な防寒対策をしましょう。


冥王星の日

ケイト
9番目の惑星だったのに小惑星134340番って何だか不憫だなぁ。

 毎年2月18日は「冥王星の日」です。
 1930年のこの日に,冥王星がアメリカの天文学者トンボーによって発見されたことが由来です。

 古来から知られていた惑星は,水星・金星・地球・火星・木星・土星の6つでした。
 1781年にイギリスの天文学者ハーシェルによって天王星が発見され,1846年にドイツの天文学者ガレらによって海王星が発見され,更に天王星や海王星の軌道が計算値と合わないことから発見されたのが冥王星でした。

 冥王星は発見以降ずっと,太陽系の一番外側を回る9番目の惑星とされてきましたが,2006年8月の国際天文学連合(IAU)総会で惑星の定義が定められ,惑星の定義から外れてしまいます。

 同時に新たに「準惑星」という分類が設けられ,冥王星はそこに属することになったのでした。9番目の惑星だった冥王星には「134340」という小惑星番号が与えられました。

※ クライド・ウィリアム・トンボー(Clyde William Tombaugh, 1906〜1997)


節分と立春

 2025年は節分が2月2日でしたが,2026年は2月3日が節分,2月4日が立春に戻ります。

 2025年からは4年毎に節分2月2日・立春2月3日となり,2057年と2058年は連続で節分2月2日・立春2月3日となります。

 詳しくは「ケイトとミラの節分」をご覧下さい。


黄道光

 2月~4月は夕空の黄道光が観望好期です。
 黄道光とは日没直後に黄道に沿ってぼーっと見える光芒ですが,空が暗く澄んだところでしか見られません。山などへ行く機会があったら,日没直後の西の空を注意して眺めてみてください。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬うさぎ座オリオン座がか座(☆)・テーブルさん座(☆)・はと座
中旬ぎょしゃ座きりん座
下旬おおいぬ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M1 (かに星雲/おうし座)
M97 (おおぐま座)
散光星雲M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団M35 (ふたご座)
M36・M37・M38 (ぎょしゃ座)
M45 (プレアデス星団,すばる/おうし座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座)
M106 (りょうけん座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2026年2月のカレンダー

曜日月相天文現象
1初午
不成就日・三隣亡
2満月のイメージ満月(望):07時09分(マイクロムーン)
3節分
4立春(太陽の黄経 315度):05時02分
さっぽろ雪まつり(11日まで)
6三隣亡
7北方領土の日
八せん始め
8こと始め・針供養
一粒万倍日
9下弦の月のイメージ下弦:21時43分
不成就日
10アルゴル型食変光星 アルゴル極小:23時40分
11月が最遠(距離 1.052):01時52分
🎌 建国記念の日
紀元祭
13アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時29分
二の午・一粒万倍日
15横手かまくら・庚申
16天王星(♅)が東矩:14時02分
17新月のイメージ新月(朔):21時01分
金環日食(日本では見られない)
旧元日・神宮祈年祭
18冥王星の日
八せん終り・三隣亡
19雨水(太陽の黄経 330度): 0時52分
水星が近日点通過(距離 0.307au):19時42分
甲子・不成就日
20水星(☿)が東方最大離角(離角18°07′):03時
一粒万倍日
23🎌 天皇誕生日
天長祭・旧七草
24上弦の月のイメージ上弦:21時28分
己巳
25月が最近(距離 0.963):08時14分
三の午・一粒万倍日
北野天満宮梅花祭
27不成就日

2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)

・建国記念の日 政令で定める日。建国をしのび国を愛する心を養う。
・天皇誕生日 2月23日。天皇の誕生日を祝う。

惑星用語の説明
月の形の変化について


2月のお話

如月
February
立春と雨水
スターダスト現象・氷霧・星のささやき・光の春
Wolf Moon(オオカミの満月)
東風解凍 (はるかぜこおりをとく)
キャンドルマス(Candlemas Day)
節分(せつぶん,せちぶん)
太巻き寿司の丸かぶり
宝積寺の豆撒式
灰の水曜日(Ash Wednesday)


データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」の主極小予報 | 天文特集 | 倉敷科学センター
・東京都神社庁選定「神社暦」

2026年01月の星空

 2026年(令和8年・皇紀2686年)は平年。干支は 丙午(ひのえうま)です。
 今年も宜しくお願い致します。

星空解説

一番日の出が遅い年始

ケイト
日没が一番早いのは12月上旬だよ!

 昼間の長さが一番短いのは冬至の日ですが,日の出時刻が一番遅いのは1月の上旬です。

 2026年の東京は,1月1日〜1月13日が一年で一番遅い日の出となり,6時51分です。

 日の出が一番遅い期間は2週間ほど続きますが,その後は春に向かって日ごとにどんどん日の出が早まっていきます。

東京の日の出時刻

年月日(期間)日の出時刻
2025-12-28 〜 2025-12-3106:50
2026-01-01 〜 2026-01-1306:51
2026-01-14 〜 2026-01-1706:50
2026-01-18 〜 2026-01-1906:49
2026-01-20 〜 2026-01-2206:48
2026-01-23 06:47
2026-01-24 〜 2026-01-2506:46
2026-01-26 〜 2026-01-2706:45
2026-01-2806:44
2026-01-29 〜 2026-01-3006:43
2026-01-3106:42

しぶんぎ座流星群

ミラ
流星観察はとっても冷えるから暖かくね!

 年始の空を飾るしぶんぎ座流星群(りゅう座 ι流星群 )は4日未明に極大を迎えますが,前日が満月で条件はほぼ最悪です。
 しぶんぎ座流星群は三大流星群の一つで,新月の極大の頃はZHR=80ですが,今年の肉眼観察は期待できません。

 この流星群はピークが鋭く,流星がよく飛ぶのはピーク前後の数時間です。
 放射点は,りゅう座とうしかい座の境界付近で,高く上がってくるのは夜半過ぎ。観測に適した時間帯は,放射点が高くなる午前2時を過ぎてから明け方にかけて。東の空を中心に見るようにしましょう。

 長時間空を見上げる流星観察には,しっかりとした防寒対策が必要です。流れ星を見てみよう のページを参考に,事前に安全な観察場所を捜して備えるようにしましょう。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬とけい座(☆)・ペルセウス座
中旬エリダヌス座レチクル座(☆)
下旬おうし座・かじき座(☆)・ちょうこくぐ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M1 (かに星雲/おうし座)
散光星雲M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団M35 (ふたご座),
M36・M37・M38 (ぎょしゃ座)
M45 (プレアデス,すばる/おうし座)
銀河(系外星雲)M81・M82 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2026年1月のカレンダー

曜日月相天文現象
1🎌 元日
日の出:札幌07:06,仙台06:53,東京06:51,名古屋07:01,大阪07:05,福岡07:23,那覇07:17
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時10分
歳旦祭・初詣・年賀・初亥
不成就日・一粒万倍日
2月が最近(距離 0.937):06時44分
初夢・初荷・書初め・皇居一般参賀
初子・一粒万倍日
3満月のイメージ満月(望):19時03分
元始祭(げんしさい)
4地球が近日点を通過(0.983au):02時16分
しぶんぎ座流星群 が極大:06時(条件悪)
初寅・三隣亡
5小寒(太陽の黄経 285度): 17時23分
初水天宮・官庁御用始め・取引所大発会
初卯・一粒万倍日
6水星が遠日点を通過(距離 0.467au):20時03分
六日年越し・東京消防出初式
7金星(♀)が外合:01時36分
七草・初巳
8金星が地球最遠(距離 1.711au):14時55分
初薬師・三隣亡
9木星が地球最近(距離 4.232au):17時09分
火星(♂)が:20時41分
宵えびす・不成就日
10木星(♃)が:17時42分
初金比羅・十日えびす・十方ぐれ入り
11下弦の月のイメージ下弦:0時48分
鏡開き・蔵開き
12🎌 成人の日
14十四日年越し・一粒万倍日
15水星が地球最遠(距離 1.430au):07時58分
小正月・小豆がゆ
16藪入り・えんま詣
17冬の土用の入(太陽の黄経 297度):12時03分
阪神淡路大震災
不成就日・一粒万倍日
18臘日(ろうにち/ろうじつ)・初観音
19新月のイメージアルゴル型食変光星 アルゴル極小:01時05分
新月(朔):04時52分
天一天上
20大寒(太陽の黄経 300度):10時45分
二十日正月・三隣亡
21アルゴル型食変光星 アルゴル極小:21時55分
初大師
22水星(☿)が外合:00時49分
23金星が遠日点を通過(距離 0.728au):03時38分
準惑星 (134340) 冥王星(♇)が:19時28分
24アルゴル型食変光星 アルゴル極小:18時44分
初愛宕・初地蔵
不成就日
26上弦の月のイメージ上弦:13時47分
文化財予防デー
旧こと始め・旧針供養
一粒万倍日
27国旗制定記念日
28初不動
29小惑星(4)ベスタが :04時43分
30月が最近(距離 0.952):06時46分

2026年/令和8年/皇紀2686年/平年/ 丙午(ひのえうま)

・元日 1月1日。年のはじめを祝う。
・成人の日  1月の第2月曜日。おとなになったことを自覚し,自ら生き抜こうとする青年を祝いはげます。
・元始祭 毎年1月3日に天皇の位の元始を寿ぐ高湿の旧大祭の一つで,現在は皇室の私事として施行されている。

惑星用語の説明
月の形の変化について


1月のお話

睦月
January
小寒と大寒
霧氷・雪起こし
Moon After Yule
・ 芹乃栄(せりすなわちさかう)
節句
福笹
公顕祭とクリスマス・ツリー
どんどや

丙午(2026)
丙午(2026)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 主な流星群一覧(2026年の極大日)|やさしい88星座図鑑
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」の主極小予報 | 天文特集 | 倉敷科学センター
・東京都神社庁選定「神社暦」

投稿ナビゲーション

2025年12月の星空

星空解説

 夜が長い12月は,星空観察に良い季節です。
 明るい星が多い豪華な冬の星座達も,早い時間帯から見られるようになります。寒さ対策をしっかりして星を見ましょう。

一年で一番日の入りが早い季節

 12月22日の冬至の日は,昼が一番短く夜が一番長い日ですが,日没が一番早いのは11月下旬〜12月上旬です。
 また日の出時刻が一番遅いのは1月上旬です。

 2025年の東京は,11月29日〜12月13日の16時28分が最も日没が早い時期となります。

 表からわかるように一番早い期間は2週間ほど続きますが,その期間が終わると日没時刻は春に向かってどんどん遅くなっていきます。

年月日(期間)日没時刻
2025-11-23 〜 2025-11-2416:30
2025-11-25 〜 2025-11-2816:29
2025-11-29 〜 2025-12-1316:28
2025-12-14 〜 2025-12-1616:29
2025-12-17 〜 2025-12-1816:30
2025-12-19 〜 2025-12-2116:31
2025-12-22 〜 2025-12-2316:32
2025-12-2416:33
2025-12-25 〜 2025-12-2616:34
2025-12-2716:35
2025-12-28 〜 2025-12-2906:36

惑星

 金星と火星は太陽に近く観察は難しいでしょう。

夜明けの水星

 水星は8日に西方最大離角を迎え,その前後は東京における日の出30分前の地平線高度が10度を超え見やすくなります。明るさは0.1〜-0.5等です。
 南東の地平線近くを双眼鏡を使って探してみましょう。12月は日の出が遅いので,ちょっと早起きするだけで水星が見られます。

西方最大離角の水星(2025-12-08 06:00)
西方最大離角の水星(2025-12-08 06:00)

土星と木星

ミラ
土星は宵の口,木星は夜遅く!

 土星みずがめ座を順行(東に移動)しており,明るさは1.0等くらい。夜の早い時間帯に南西の空に見えています。

 木星はふたご座を逆行中で,明るさは-2.5等くらい。夜半前には東の空高く上っています。

 土星も木星も都会の街明かりの下でもすぐに見つけられます。小望遠鏡でも捉えやすく,低倍率で縞模様や衛星を見ることができます。

土星(2025-12-15 19:00)
土星(2025-12-15 19:00)
木星(2025-12-15 22:00)
木星(2025-12-15 22:00)

 望遠鏡で惑星をとらえたら,是非スケッチをしてみましょう。
 スケッチのために一生懸命見ているうちに目が惑星に慣れ,何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。

 今年は土星の環は見えませんが,来年は環が開いて今年よりずっと見えやすくなってきます。スケッチで今年の土星の姿を残しておきましょう。
 木星は縞模様の他に衛星が見えることがあります。もし衛星が見えたら, ガリレオ衛星と呼ばれる4個の衛星のどれかです。

  ガリレオ衛星とは,望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星で,木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。


流星群

ふたご座α流星群

 師走の空を飾るふたご座α流星群は,14日17時頃に極大を迎えます。
 見頃は13日深夜〜14日未明と14日深夜〜15日未明。1時間に40~50個程度が予想されています。12日が下弦で比較的好条件です。

ケイト
フェアトンは塵を出し尽くした彗星のなれの果てなんだって。

 ふたご座α流星群の活動期間は12月5日頃から12月20日頃までです。冬の星座であるふたご座に流星群の放射点があるため,一晩中,全ての方角でコンスタントに流れるのが特徴です。
 ピークを過ぎると流星数は急に減っていきますので,極大日にこだわらず,晴れた夜に空を見上げてみても良いでしょう。近年は火球も増え,いっそう華やかな流星群になってきています。


 流星観察については 流れ星を見てみよう をご参照ください。

 ふたご座流星群の母天体,小惑星(3200)フェアトンは,1.43年周期で楕円軌道を描いて公転しており,今世紀末の2093年12月14日に地球にかなり接近することが予想されています。
 また2223年には軌道が地球に近づくことも予想され,今後ともふたご座α流星群と共に目が離せない存在です。


こぐま座流星群

 ふたご座流星群が活動を終える頃,一年を締めくくるこぐま座流星群が流れ始めます。こぐま座流星群は8P/タットル彗星を母天体とする流星群です。

 今年は23日01時頃にピークが予想されています。20日が新月なので月明かりに悩まされることなく星空観望と共に楽しめます。

 こぐま座流星群の流星は北天から緩やかに流れます。ZHR=10で,実際に見える流れ星は1時間に1~2個くらい。小さな流星群ですが火球が流れることもあります。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬カシオペヤ座ほうおう座
中旬くじら座さんかく座
下旬おひつじ座・みずへび座(☆)・ろ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲
散光星雲M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
散開星団M34 (ペルセウス座)
h-χ (二重星団,ペルセウス座)
M45 (プレアデス星団,すばる,おうし座)
球状星団
銀河(系外星雲)M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座)
M33 (さんかく座)
M74 (うお座)
M77 (くじら座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年12月のカレンダー

曜日月相天文現象
1映画の日
不成就日
4月が最近(距離 0.929):20時07分
人権週間
5満月のイメージ満月(望):08時04分
納めの水天宮
6一粒万倍日
7大雪(太陽の黄経 255度):06時05分
8水星 (☿) が西方最大離角(離角 -20°44′):06時
こと納め・針供養・納めの薬師
一粒万倍日
9皇后御誕生日
旧えびす講・旧誓文払(せいもんばらい)
八せん始め・不成就日・一粒万倍日
10納めの金比羅
11海王星(♆)が留:09時21分
三隣亡
12下弦の月のイメージ下弦:05時52分
14ふたご座α流星群🌠が極大:17時
15年賀郵便特別扱始め
17土星(♄)が東矩:13時34分
月が最遠(距離 1.057):15時09分
小惑星 (3) ジュノーが:15時18分
浅草観音歳の市(羽子板市)
庚申・不成就日
18納めの観音
20新月のイメージ新月(朔):10時43分
八せん終り・一粒万倍日
21海王星(♆)が東矩:10時02分
納めの大師
陽遁(ようとん)始め・甲子
天しゃ・一粒万倍日
22冬至(太陽の黄経 270度):00時03分
冬至星供(ほしく)祭
23こぐま座流星群🌠が極大:01時
三隣亡
24納めの地蔵
不成就日
25終い天神・基督降誕祭
蕪村忌
26官庁御用納め
己巳
28上弦の月のイメージ上弦:04時10分
納めの不動
30取引所納会
31大祓・除夜祭・年越し
男鹿なまはげ

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)


12月のお話

師走
December
大雪と冬至
時雨・寒波・年末低気圧
閉塞成冬(七十二候 大雪~冬至)
Hunter’s Moon
アドベント

篝火花(カガリビバナ/シクラメン)
篝火花(カガリビバナ/シクラメン)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
佐藤幹哉の流星研究ウェブページ
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」