「星空情報」カテゴリーアーカイブ

2025年12月の星空

星空解説

 夜が長い12月は,星空観察に良い季節です。
 明るい星が多い豪華な冬の星座達も,早い時間帯から見られるようになります。寒さ対策をしっかりして星を見ましょう。

一年で一番日の入りが早い季節

 12月22日の冬至の日は,昼が一番短く夜が一番長い日ですが,日没が一番早いのは11月下旬〜12月上旬です。
 また日の出時刻が一番遅いのは1月上旬です。

 2025年の東京は,11月29日〜12月13日の16時28分が最も日没が早い時期となります。

 表からわかるように一番早い期間は2週間ほど続きますが,その期間が終わると日没時刻は春に向かってどんどん遅くなっていきます。

年月日(期間)日の出時刻
2025-11-23 〜 2025-11-2416:30
2025-11-25 〜 2025-11-2816:29
2025-11-29 〜 2025-12-1316:28
2025-12-14 〜 2025-12-1616:29
2025-12-17 〜 2025-12-1816:30
2025-12-19 〜 2025-12-2116:31
2025-12-22 〜 2025-12-2316:32
2025-12-2416:33
2025-12-25 〜 2025-12-2616:34
2025-12-2716:35
2025-12-28 〜 2025-12-2906:36

惑星

 金星と火星は太陽に近く観察は難しいでしょう。

夜明けの水星

 水星は8日に西方最大離角を迎え,その前後は東京における日の出30分前の地平線高度が10度を超え見やすくなります。明るさは0.1〜-0.5等です。
 南東の地平線近くを双眼鏡を使って探してみましょう。12月は日の出が遅いので,ちょっと早起きするだけで水星が見られます。

西方最大離角の水星(2025-12-08 06:00)
西方最大離角の水星(2025-12-08 06:00)

土星と木星

ミラ
土星は宵の口,木星は夜遅く!

 土星みずがめ座を順行(東に移動)しており,明るさは1.0等くらい。夜の早い時間帯に南西の空に見えています。

 木星はふたご座を逆行中で,明るさは-2.5等くらい。夜半前には東の空高く上っています。

 土星も木星も都会の街明かりの下でもすぐに見つけられます。小望遠鏡でも捉えやすく,低倍率で縞模様や衛星を見ることができます。

土星(2025-12-15 19:00)
土星(2025-12-15 19:00)
木星(2025-12-15 22:00)
木星(2025-12-15 22:00)

 望遠鏡で惑星をとらえたら,是非スケッチをしてみましょう。
 スケッチのために一生懸命見ているうちに目が惑星に慣れ,何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。

 今年は土星の環は見えませんが,来年は環が開いて今年よりずっと見えやすくなってきます。スケッチで今年の土星の姿を残しておきましょう。
 木星は縞模様の他に衛星が見えることがあります。もし衛星が見えたら, ガリレオ衛星と呼ばれる4個の衛星のどれかです。

  ガリレオ衛星とは,望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星で,木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。


流星群

ふたご座α流星群

 師走の空を飾るふたご座α流星群は,14日17時頃に極大を迎えます。
 見頃は13日深夜〜14日未明と14日深夜〜15日未明。1時間に40~50個程度が予想されています。12日が下弦で比較的好条件です。

ケイト
フェアトンは塵を出し尽くした彗星のなれの果てなんだって。

 ふたご座α流星群の活動期間は12月5日頃から12月20日頃までです。冬の星座であるふたご座に流星群の放射点があるため,一晩中,全ての方角でコンスタントに流れるのが特徴です。
 ピークを過ぎると流星数は急に減っていきますので,極大日にこだわらず,晴れた夜に空を見上げてみても良いでしょう。近年は火球も増え,いっそう華やかな流星群になってきています。


 流星観察については 流れ星を見てみよう をご参照ください。

 ふたご座流星群の母天体,小惑星(3200)フェアトンは,1.43年周期で楕円軌道を描いて公転しており,今世紀末の2093年12月14日に地球にかなり接近することが予想されています。
 また2223年には軌道が地球に近づくことも予想され,今後ともふたご座α流星群と共に目が離せない存在です。


こぐま座流星群

 ふたご座流星群が活動を終える頃,一年を締めくくるこぐま座流星群が流れ始めます。こぐま座流星群は8P/タットル彗星を母天体とする流星群です。

 今年は23日01時頃にピークが予想されています。20日が新月なので月明かりに悩まされることなく星空観望と共に楽しめます。

 こぐま座流星群の流星は北天から緩やかに流れます。ZHR=10で,実際に見える流れ星は1時間に1~2個くらい。小さな流星群ですが火球が流れることもあります。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬カシオペヤ座ほうおう座
中旬くじら座さんかく座
下旬おひつじ座・みずへび座(☆)・ろ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲
散光星雲M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
散開星団M34 (ペルセウス座)
h-χ (二重星団,ペルセウス座)
M45 (プレアデス星団,すばる,おうし座)
球状星団
銀河(系外星雲)M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座)
M33 (さんかく座)
M74 (うお座)
M77 (くじら座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年12月のカレンダー

曜日月相天文現象
1映画の日
不成就日
4月が最近(距離 0.929):20時07分
人権週間
5満月のイメージ満月(望):08時04分
納めの水天宮
6一粒万倍日
7大雪(太陽の黄経 255度):06時05分
8水星 (☿) が西方最大離角(離角 -20°44′):06時
こと納め・針供養・納めの薬師
一粒万倍日
9皇后御誕生日
旧えびす講・旧誓文払(せいもんばらい)
八せん始め・不成就日・一粒万倍日
10納めの金比羅
11海王星(♆)が留:09時21分
三隣亡
12下弦の月のイメージ下弦:05時52分
14ふたご座α流星群🌠が極大:17時
15年賀郵便特別扱始め
17土星(♄)が東矩:13時34分
月が最遠(距離 1.057):15時09分
小惑星 (3) ジュノーが:15時18分
浅草観音歳の市(羽子板市)
庚申・不成就日
18納めの観音
20新月のイメージ新月(朔):10時43分
八せん終り・一粒万倍日
21海王星(♆)が東矩:10時02分
納めの大師
陽遁(ようとん)始め・甲子
天しゃ・一粒万倍日
22冬至(太陽の黄経 270度):00時03分
冬至星供(ほしく)祭
23こぐま座流星群🌠が極大:01時
三隣亡
24納めの地蔵
不成就日
25終い天神・基督降誕祭
蕪村忌
26官庁御用納め
己巳
28上弦の月のイメージ上弦:04時10分
納めの不動
30取引所納会
31大祓・除夜祭・年越し
男鹿なまはげ

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)


12月のお話

師走
December
大雪と冬至
時雨・寒波・年末低気圧
閉塞成冬(七十二候 大雪~冬至)
Hunter’s Moon
アドベント

篝火花(カガリビバナ/シクラメン)
篝火花(カガリビバナ/シクラメン)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
佐藤幹哉の流星研究ウェブページ
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年11月の星空

星空解説

 11月は日暮れが早く,空は高く澄み渡り,晴れの日も多く,本格的寒さはまだ。星を見るにはよい季節です。
 夜半になると賑やかな冬の星座も見やすい位置まで上ってきます。


惑星

 ふたご座を順行中の木星と,みずがめ座を逆行中の土星が観望できます。
 土星は宵の口に南東の空に上り,20時頃に南中します。
 冬の星座の中にある木星は,午前4時頃に南中します。


今期最後の土星の環の消失

 土星は0.8等〜0.9等の明るさでみずがめ座 を逆行で移動中。29日の留を境に順行に転じます。そろそろ観測シーズンが終わりに近づき,早めの時間帯の南西の空に見えています。

 土星の環は2009年に真横から見た後は北から眺める状態となり,2017年に一番大きく広がって見えました。その後,環の開きは小さくなって,今年2025年は環が消失する年です。

ミラ
地域の星空観望会があったら行ってみよう!

 2025年3月24日に地球は土星の環の南側へ移り,5月7日には太陽も土星の環の南側に移り,環の消失が起こりました。ただしこの頃は土星の観測が難しい時期でした。
 土星の環の消失は地球と太陽と土星の位置関係により3回起こり,2025年11月25日には3度目の消失が起こります。
 小望遠鏡があったら環が見えない土星をスケッチしておきましょう。

参考:土星の環の消失 – 国立天文台暦計算室

環消失の日の土星(2025-11-25 20:00 東京)
環消失の日の土星(2025-11-25 20:00 東京)

見やすくなってきた木星

 木星は月初めはふたご座を順行中で,12日の留を境に逆行となります。
 -2.3から -2.5等級でひときわ明るく輝いており,都会の街明かりの下でもすぐに見つけられます。小望遠鏡でも捉えやすく,低倍率でも縞模様や衛星を見ることができます。
 木星の近くに見える衛星は, ガリレオ衛星と呼ばれる4個の衛星のどれかです。

  ガリレオ衛星とは,望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星のことです。
 木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。

木星と冬の星座(2025-11-15 04:00 東京)
木星と冬の星座(2025-11-15 04:00 東京)

天王星の衝

 17日に天王星を迎えます。
 衝の頃の天王星の明るさは5.7等で,視力の良い人なら,暗く条件の良い空の下でかろうじて肉眼で確認できる明るさです。
 肉眼では厳しいですが,双眼鏡があれば市街地でも確認することができます。また,小望遠鏡なら面積を持った円盤状に見ることができます。今年はおうし座のプレアデス星団の近くに見えています。

 遠くにある天王星は数日経ってもほとんど変わらない場所に見えます。

天王星(2025-11-17)
天王星(2025-11-17)

スーパームーン

 11月5日の満月は「2025年で地球に最も近い満月」(スーパームーン)です。

  スーパームーンという言葉はアメリカの占星術師リチャード・ノル(Richard Nolle)氏が定義したもので,天文学とは関係ありません。けれど,月が楕円軌道を描いて地球を周回していること,月と地球の距離が一定ではないことを知る良いチャンスです。

 地球と月は近い時と遠い時で 4万キロも距離が変わり,満月の見かけの直径も最大で14%も異なっているのです。

 スーパームーンの時には潮汐力が強まり,砂浜の浸食が50%増すという研究結果も出ています。

ケイトとミラのスーパームーン (1) 
「スーパームーン」で砂浜浸食50%増し、海岸管理者への警告 | 日経クロステック(xTECH)

満月の大きさ比較
大きな満月と小さな満月の大きさ比較

流星群

おうし座流星群

 おうし座南流星群が5日に,おうし座北流星群が12日に極大を迎えます。
 どちらもHR=5個程度の小さな流星群で,見られるのはせいぜい1時間に2個程度。流星群だからといって沢山流れるわけではありません。

 流星の数は少ないものの,ほぼ一晩中観察でき,9月25日~11月25日頃まで長い期間見られます。
 ゆっくり流れ,火球が多いこともこの群の特徴です。空を見上げる機会があったら思い出してみましょう。

 母天体は2P/エンケ彗星です。


しし座流星群

ケイト
しし座流星群は,2002年に素晴らしい流星雨になったの。
次の母彗星の回帰でまた見られるといいね!

 しし座流星群は,18日03時に極大となりますが,20日が新月なので条件良好です。

 しし座流星群の流れ星は,痕を残して高速で流れるのが特徴で,しし座が上ってくる明け方に沢山流れます。
 流星観察は11月でもたいへん冷え込みますので,十分に防寒対策をして行いましょう。→ 流れ星を見てみよう

  しし座流星群の母天体,55P/テンペル・タットル彗星は2014年に遠日点を通過し,2031年5月の近日点通過に向けて太陽に近づいてきていますので今後が楽しみな流星群です。


一番日没が早い季節

 11月下旬〜12月上旬は,一年で一番日没が早い時期となります。
 昼の長さが一番短いのは冬至の日ですが,日没が早いのは冬至より少し前,日の出が遅いのは冬至より少し後になるのです。

 東京で2024年の日没が一番早くなるのは,11月28日〜12月12日の16時28分です。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬
中旬きょしちょう座(☆)
下旬アンドロメダ座うお座ちょうこくしつ座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC7293 (らせん状星雲/みずがめ座)
散光星雲
散開星団M34 (ペルセウス座)
M52 (カシオペア座)
h-χ (二重星団/ペルセウス座)
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
銀河(系外星雲)M31 (アンドロメダ大星雲/アンドロメダ座)
M33 (さんかく座)
M77 (くじら座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年11月のカレンダー

 日 曜日月相天文現象
1計量記念日・灯台記念日
米穀年度始め・自衛隊記念日
2十三夜(後の月)
3🎌文化の日
5満月のイメージ満月(望):22時19分(スーパームーン)
おうし座南流星群🌠が極大
6月が最近(距離 0.928):07時27分
不成就日
7立冬(太陽の黄経 225度):13時04分
8世界都市計画の日
9秋の全国火災予防運動
太陽暦採用記念日
10水星(☿)が留:08時22分
11世界平和記念日
十方ぐれ入り
12下弦の月のイメージ木星(♃)が留:04時54分
下弦:14時28分
おうし座北流星群🌠が極大
一の酉
一粒万倍日
13一粒万倍日
14不成就日・三隣亡
15七五三
18しし座流星群🌠が極大(条件悪):03時
19一茶忌
20新月のイメージ水星が地球最近(距離 0.677au):04時09分
月が最遠(距離 1.058):11時48分
新月(朔):15時47分
水星 (☿) が内合:18時23分
天一天上
21天王星が地球最近(距離 18.509au):19時18分
天王星(♅)が:21時25分(+5.7等)
22小雪(太陽の黄経 240度):10時36分
23🎌勤労感謝の日
水星が近日点(距離 0.307au):20時25分
不成就日
24祝日法第3条第2項による休日
二の酉
一粒万倍日
25土星の環の消失
金星と水星が合:10時52分(離角 -0°59′)
一粒万倍日
26旧亥の子餅・炉開き(亥の子の祝い)
三隣亡
28上弦の月のイメージ上弦:15時59分
29土星(♄)が留:09時35分
とおかんや(旧暦10月10日)
30水星(☿)が留:00時16分
火星が地球最遠(距離 2.424au):19時40分

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・文化の日 11月3日。自由と平和を愛し,文化をすすめる。
・勤労感謝の日 11月23日。勤労をたっとび,生産を祝い,国民たがいに感謝しあう。


11月のお話

霜月
November
立冬と小雪
霜・霜柱・小春日和・木枯らし一号
山茶始開(七十二候 立冬~小雪)
Harvest Moon
アドベント

欅(ケヤキ)
欅(ケヤキ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
主な流星群一覧 2024年、2025年|やさしい88星座図鑑
2024年~2025年の流星群スケジュールと見える可能性 – 宇宙旅行.com
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年10月の星空

星空解説

 十月になると日暮れが早く夜が長くなります。天気も安定し澄んだ秋空が広がり,本格的な寒さも未だで星を見るのに良い季節です。
 空高く馬肥ゆる秋,星空観望を楽しみましょう。

 宵の頃には夏の大三角が西空に輝き,夜半前には東の空から賑やかな冬の星座たちが上ってきます。有名なギリシア神話に彩られた秋の星座たちは,ペガススの四辺形からたどってみましょう。

 → 秋の星座を探してみよう


惑星

 先月21日にを迎えたばかりの土星(♄)はみずがめ座 を逆行中で,0.6〜0.8等。引き続き夜半前の空で観望好期です。

 ふたご座 を順行中の木星(♃)は,夜半の東の空で見やすい位置まで昇るようになっており,夜明け頃に南中します。明るさは-2.1等〜-2.3等です。

ミラ
木星と土星は小望遠鏡のスケッチ観測がお勧め!

 木星土星は都会の街明かりの下でも簡単に見つけられます。小望遠鏡があれば街中でも木星の縞模様や土星の環を楽しめます。

 ただし,土星は今年2025年は環を真横から見る15年に一度の「環の消失」の年となります。
 前回の環の消失は2009年で,その後は環を北から眺めていました。環は2017年に一番大きく開いて見え,以降は環が閉じていっていました。そして今年,2025年3月に地球は土星の環の南側へ移動しました。来月,2025年11月25日に地球は再び土星の赤道面に近づき「環の消失」が起こります。
 「環の消失」が起こる当日でなくとも,今年は環が十分の閉じていますので,環が見えない珍しい土星を楽しむことができます。

参考:土星の環の消失 – 国立天文台暦計算室


スケッチをしてみよう

 土星は木星に比べるとかなり暗く感じますが,都会の街明かりでも問題なく見えます。小望遠鏡でも捉えやすい惑星です。

 望遠鏡があったら,是非スケッチをして今年の土星の姿を記録しておきましょう。今年は環が見えない土星を楽しむ15年に一度のチャンスです。そして環の様子は来年は随分と変わっています。
 スケッチのために一生懸命に惑星を見ていると,不思議とだんだん模様がよく見えるようになっていきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われるのです。

 木星は,望遠鏡で見ると近くに衛星が見えることがあります。木星の近くの明るい4個の衛星は ガリレオ衛星と呼ばれています。
  ガリレオ衛星とは望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星のことで,木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。

明け方の惑星と星座(2025-10-15 05:00 東京)
明け方の惑星と星座(2025-10-15 05:00 東京)

中秋の名月

ケイト
十五夜は芋名月!

  中秋の名月(十五夜)は9月になる年が多いのですが,今年は10月6日です。

 中秋の名月とは秋の真ん中の日の月のことです。
 旧暦では秋は7月〜9月でした。だから8月は秋の真ん中=中秋で,旧暦8月15日は秋の真ん中の日。太陰太陽暦8月15日の夜に見える月のことを「中秋の名月」と呼びました。
 月齢に基づく旧暦では15日の月は満月でしたが,新暦では必ずしも満月になるわけではありません。

 中秋の名月(十五夜)は中国の風習が日本に輸入されて始まったものですが,日本では独自に後の名月(十三夜)を合わせてお月見する習慣が生まれました。十三夜は太陰太陽暦9月13日の夜の月のことです。
 2025年の十三夜11月02日になります。


 日本のお月見は,中秋の名月(十五夜)後の名月十三夜)の両方の名月を見るもので,どちらか片方だけ見るのは片見月と呼び,縁起が悪いものとして忌み嫌われました。

 中秋の名月を見た方は,来月の十三夜にもお月見をしましょう。
 十五夜には里芋を供えるため中秋の名月は芋名月,十三夜には栗や枝豆を供えるため後の名月は栗名月とか豆名月とも呼ばれます。


流星群

10月りゅう座流星群(ジャコビニ流星群)

ミラ
流星観察は寒さ対策を万全にしようね!

 9日04時が極大で,8日〜9日の夜が極大の夜になりますが,7日が満月なので条件は悪いです。

 この流星群は 輻射点が早めに沈んでしまうので 宵の口から夜半にかけてが観測時間ですが,ずっと月明かりがあるので,月が直接目に入らないようにして空を見上げましょう。

 母天体のジャコビニ・チンナー彗星(21P/Giacobini-Zinner)は6.6年周期で,だいたい13年に一度活発になります。周期群から定常群へ移行しつつある流星群で1時間に数個程度は期待できます。

 この群の流星は,非常にゆっくりふわっと流れる特徴を持っています。
 流星観察は冷えますので,しっかりと防寒対策をしましょう。流星観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。


オリオン座流星群

 21日21時が極大です。
 オリオン座流星群はハレー彗星を母天体とすることで有名です。
 夜半を過ぎると月が明るくなってきますので,視野に月が入らないように工夫をして観望しましょう。

 オリオン座流星群は10月2日から11月7日頃まで,長い期間流れる流星群です。
 ピークの日以外にもよく活動している流星群なので,極大日にそれほど拘る必要はありません。晴れた日は,放射点が上がってくる夜半過ぎから眺めてみましょう。

 痕を伴う明るい高速流星が特徴で,ZHR=30です。極大に近い頃なら1時間に10個程度の流れ星が期待できます。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬インディアン座(☆)・こうま座はちぶんぎ座(☆)・やぎ座
中旬ケフェウス座
下旬つる座 ・ とかげ座ペガスス座みずがめ座みなみのうお座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
M57 (環状星雲/こと座)
NGC7293 (らせん状星雲/みずがめ座)
散光星雲NGC7000 (北アメリカ星雲/はくちょう座)
散開星団
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)

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星雲星団一覧表


2025年10月のカレンダー

 曜日月相天文現象
1共同募金・法の日・全国労働衛生週間
不成就日・一粒万倍日
2金星(♀)が近日点(距離 0.718au):17時55分
準惑星(1)ケレスが:22時16分
4準惑星 (136472) マケマケが:14時33分
6中秋の名月(十五夜)
天しゃ・一粒万倍日
7満月のイメージ満月(望):12時48分
8寒露(太陽の黄経 195度):09時41分
月が最近(距離 0.936):21時38分
910月りゅう座群(ジャコビニ流星群)🌠が極大:04時
亥の子餅
不成就日
10水星(☿)が遠日点(距離 0.467au):20時48分
八せん始め
12芭蕉忌
13🎌スポーツの日
14下弦の月のイメージ下弦:03時13分
鉄道の日
16一粒万倍日・三隣亡
17木星(♃)が西矩:14時43分
不成就日
18準惑星 (136199) エリスが:16時19分
庚申
19日本橋べったら市
一粒万倍日
20土用(太陽の黄経 207度):12時29分
火星と水星が合(離角1°58′):15時52分
えびす講・誓文払
21新月のイメージ新月(朔):21時25分
オリオン座流星群🌠が極大:21時
八せん終り・不成就日
22平安神宮時代祭
甲子
23霜降(太陽の黄経 210度):12時51分
電信電話記念日
24月が最遠(距離 1.057):08時30分
国連の日
26準惑星 (136108) ハウメアが :05時31分
原子力の日
27読書週間
己巳
28一粒万倍日・三隣亡
29重陽
不成就日
30上弦の月のイメージ上弦:01時21分
水星(☿)が東方最大離角(離角23°53′):07時
31一粒万倍日

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・スポーツの日 10月の第2月曜日。スポーツを楽しみ,他者を尊重する精神を培うとともに,健康で活力ある社会の実現を願う。

惑星用語の説明
月の形の変化について


10月のお話

神無月
October
寒露と霜降
秋晴れ・露
鴻鴈来(七十二候 寒露~霜降)
Harvest Moon
お月見
輝け、十月の太陽よ(セイタカアワダチソウ)

玉簾(タマスダレ)
玉簾(タマスダレ)

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年09月の星空

星空解説

 秋の日はつるべ落としと言います。
 9月になると日没時刻が早くなり,夕方の早い時間帯から星が見えるようになってきます。

9月の惑星

夜明けの惑星と黄道光

 長らく夕刻の西空に見えていた火星は太陽に近づき観察が難しい時期に入りました。13日に外合となる水星も見るのは難しいです。
 金星木星は明け方の東の空に見えています。


 また,9月に入ると明け方の空で黄道光が観望好期に入ります。黄道光は空気の澄んだところでしか見えませんが,山などへ行く機会があったら黄道に沿って光の帯が伸びているのを探してみましょう。

 惑星は太陽の通り道である黄道近くを移動します。星図に黄道を黄色い線で表示していますが,このように秋は黄道が地平線に垂直に近い角度で立っているため黄道に沿って現れる黄道光も見えやすくなるのです。
 黄道光は,黄道面に散らばる塵が太陽光の散乱して発する淡い光です。黄道面には彗星や小惑星が残したダストや,惑星が形成されたときの残骸などが漂っているのです。

明け方の惑星(2025-09-15 05:00 東京)
明け方の惑星(2025-09-15 05:00 東京)

土星の衝と環の消失

ケイト
土星の環を初めて観測したのはガリレオ。ガリレオは土星の環のことを「耳」って言ったんだって。

 土星(♄)は21日にを迎え観望しやすい時期に入ります。
 木星に比べるとかなり暗く感じる土星ですが,都会の街明かりでも問題なく見え,小望遠鏡でも捉えやすい惑星です。

 望遠鏡で惑星をとらえたら,是非スケッチをして今年の土星の姿を記録しておきましょう。今年は環が見えない土星を楽しむ15年に一度のチャンスです。
 スケッチのために一生懸命見ているうちに目が惑星に慣れ,何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われるのです。

 土星の環は2009年に真横から見た後は北から眺める状態となり,2017年に一番大きく広がって見えました。その後,環の開きは小さくなって,今年2025年は環が消失する年を迎えました。

2025年9月の星空(2025-09-15 22:00 東京)
2025年9月の星空(2025-09-15 22:00 東京)

 まず,3月24日に地球は土星の環の南側へ移り,5月7日には太陽も土星の環の南側に移りました。ただしこの頃は土星の観測が難しい時期でした。
 土星の環の消失は地球と太陽と土星の位置関係により3回起こり,11月25日には三度目の消失が起こります。

 こういった「環の消失」をしっかり観察しようと思ったら三脚と望遠鏡は欠かせない存在ですが,小望遠鏡程度なら,この秋は土星の環をほぼ真横から見る状態であり,環が見えない土星を楽しむことができます。

参考:土星の環の消失 – 国立天文台暦計算室


海王星

 23日海王星(♆)がを迎えます。
 海王星を捜すのは初心者には難しいですが,小望遠鏡で拡大すると,小さな小さな円盤状に見ることができます。


中秋の名月

ミラ
今年の中秋の名月は10月だよー!

 9月といえばお月見の季節ですが,今年の中秋の名月は10月6日です。

 中秋の名月は秋の真ん中の日の月です。
 旧暦では秋は7月〜9月。だから8月は秋の真ん中=中秋で,旧暦8月15日は秋の真ん中の日。太陰太陽暦8月15日の夜に見える月のことを「中秋の名月」と呼びます。
 月齢に基づく旧暦では15日の月は満月でしたが,新暦では必ずしも満月になるわけではありません。

 中秋の名月(十五夜)は中国の風習が日本に輸入されて始まったものですが,日本では独自に後の名月(十三夜)を合わせてお月見する習慣が生まれました。十三夜は太陰太陽暦9月13日の夜の月のことです。
 2025年の十三夜11月02日です。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬いて座くじゃく座(☆)・ぼうえんきょう座(☆)
中旬こぎつね座や座わし座
下旬いるか座けんびきょう座(☆)・はくちょう座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
M57 (環状星雲/こと座)
散光星雲NGC7000 (北アメリカ星雲/はくちょう座)
散開星団
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年9月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1防災の日・関東大震災
2不成就日
3三隣亡
4一粒万倍日
6天王星 (♅) が留:13時55分
旧ぼん
7白露(太陽の黄経 165度):17時52分
一粒万倍日
8満月のイメージ満月(望):03時09分
皆既月食(日本全国で皆既食が見られる)
9重陽
救急の日
10月が最近(距離 0.949):21時10分
二百二十日立春を起算日とし220日目)
不成就日
12水路記念日
十方ぐれ入り・一粒万倍日
13水星 (☿) が外合:19時52分
世界の法の日
14下弦の月のイメージ下弦:19時33分
15🎌 敬老の日
旧地蔵ぼん
18不成就日・三隣亡
19子規忌
一粒万倍日
20彼岸入り
空の日・動物愛護週間
21水星が地球最遠(距離 1.399au):02時44分
土星が(+0.6等,うお座):14時46分
土星が地球最近(距離 8.547au):17時03分
天一天上
22新月のイメージ新月(朔):04時54分
部分日食(日本では見られない)
旧八朔
23🎌 秋分の日(彼岸中日)
海王星(♆)が地球最近(距離 28.884au):01時19分
秋分(太陽の黄経 180度):03時19分
海王星(♆)が(+7.7等,うお座):21時54分
二日灸
不成就日
24結核予防週間
一粒万倍日
26月が最遠(距離 1.055):18時46分
社日(春分・秋分に最も近い戊の日)
彼岸明け
30上弦の月のイメージ上弦:08時54分
三隣亡

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・敬老の日 9月の第3月曜日。多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し長寿を祝う。
・秋分の日 秋分日。祖先をうやまいなくなった人々をしのぶ。

惑星用語の説明
月の形の変化について


9月のお話

長月
September
白露と秋分
秋雨・秋霖・秋台風
草露白(七十二候 白露~秋分)
Fruit Moon
お月見
二百十日と二百二十日と台風

桔梗と蜆蝶(キキョウとシジミチョウ)
桔梗と蜆蝶(キキョウとシジミチョウ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年08月の星空

星空解説

 夏休みで星を見る機会が多くなる8月は,1日~7日が「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」となっています。
 星を見るイベントなど地域の情報などに注意しましょう。

 ・STARWEEK
 ・スター・ウィーク実行委員会(X)


惑星


 来月を迎える土星がかなり見やすくなってきました。火星は日没後の西空低く見えていますが,すぐに没してしまいます。
 土星はうお座を移動中で,午後11時には南東の空高く,地平線高度30度くらいの位置に見えています。

ミラ
環が見えない土星は貴重だよ!

 土星の環は2009年に真横から見た後,北から眺める形になっています。2017年に一番大きく広がった姿になり,今年2025年の秋頃には環を真横から見る状態となります。このため望遠鏡で見ても環はほとんど見えません。
 環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら環が見えない土星をスケッチに残しておきましょう。

 火星や木星や土星などの惑星は,初心者が小望遠鏡で観察しやすい対象です。スケッチのために繰り返し一生懸命に見ていると,だんだん目が惑星に慣れて模様が見えるようになってきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段なのです。

 望遠鏡で見るときは,高倍率にすると望遠鏡の視野に入れておくのが大変なので低倍率から始めましょう。

 望遠鏡がなくても,地域で観望会などがあったら行ってみましょう。


 明け方の東の空で金星木星が並び,19日に西方最大離角となる水星も加わって賑やかです。19日は細い月もあり,一層華やかな空になります。

明け方の月と惑星(2025-08-19 04:30 東京)
明け方の月と惑星 (2025-08-19 04:30 東京)

 木星も土星と同じく小望遠鏡での観察に適した惑星です。
 望遠鏡があったら,ぜひ低倍率で見てみましょう。縞模様や衛星を見ることができます。

 木星の近くに衛星が見えたら, ガリレオ衛星(※)と呼ばれる4個の衛星のどれかです。

※ ガリレオ衛星
 望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星。
 木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。


ペルセウス座流星群

 毎年お盆休みの頃にピークとなるペルセウス座流星群
 今年の極大は13日の5時頃です。極大を見るなら12日〜13日の夜となりますが,9日が満月・16日が下弦なので,夜の早い時間帯を除いてほぼ一晩中月明かりがあります。

 ペルセウス座流星群の流星は明け方に向かって増えていきますが,これは流星群の輻射点(放射点)があるペルセウス座が高くなるのが夜半過ぎだからです。
 輻射点が高くなると見える流星も多くなるというわけです。できたら薄明が始まるまで見てみましょう。

 ペルセウス座流星群は,月がない好条件なら多い年で1時間に60個(HR60)くらいの流星が期待できます。IMO(国際的な流星の組織)の予報には ZHR=100 と記載されています。

 今年は月明かりがありますが,できるだけ空が暗い場所に寝転がって,月が視野に入らないようにして空を眺めましょう。ペルセウス座流星群には明るい流星も多く流れます。
 観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。


 16日に極大となるはくちょう座κ流星群は,1時間に2~3個の小規模な流星群です。比較的ゆっくり流れ,速く流れるペルセウス座流星群の流星と対照的です。
 火球が見られることがあります。


伝統的な七夕

ケイト
上弦の月齢は,
平均 7.38日!

 今年の旧七夕(伝統的な七夕)は8月29日です(※)。

 七夕は,昔,明治6年(1873年)以前は旧暦(太陰太陽暦)の7月7日に行われていました。

 旧暦7日の夜は月齢が6くらいで,上弦前となります。このため夜半を過ぎると月明かりのない星空が見られました。織り姫星(こと座のベガ)は天頂付近にありますので,見つけてみましょう。
 夏の星座を探してみようのページを参考にしてみて下さいね。

※ 伝統的な七夕:
 太陰太陽暦による7月7日に近い日ということで,現在では次のように定義されています。
「二十四節気の処暑を含む日かそれよりも前で,処暑に最も近い朔(新月)の瞬間を含む日から数えて7日目」
2025年は8月23日が処暑であり新月なので,7日後の8月29日が伝統的七夕となります。
 参考:伝統的七夕について教えて | 国立天文台(NAOJ)


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬へびつかい座ヘルクレス座りゅう座・さいだん座(☆)
中旬へび座(尾部)
下旬こと座たて座みなみのかんむり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲/こと座)
M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
散光星雲M8 (干潟星雲/いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲/いて座)
M20 (三裂星雲/いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M4・M80 (さそり座)
M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年8月のカレンダー

 曜日月相天文現象
1上弦の月のイメージ水星 (☿) が内合:08時41分
上弦:21時41分
八朔・水の週間
2月が最遠(距離 1.051):05時36分
青森ねぶた祭
3秋田竿灯まつり
5一粒万倍日・三隣亡
6広島原爆の日
7立秋(太陽の黄経 135度):14時52分
立秋以降は残暑見舞い。
鼻の日・仙台七夕
天しゃ・不成就日
8小惑星 (2) パラスが:06時13分
9満月のイメージ満月(望):16時55分
長崎原爆の日
末伏
10三隣亡
11🎌 山の日
水星 (☿) が留:03時02分
八せん始め・一粒万倍日
12木星と金星が合:14時30分(離角 0°52′)
13ペルセウス座流星群🌠が極大:05時頃
15月が最近(距離 0.961):02時59分
月遅れ盆・戦没者追悼・平和祈念の日
不成就日
16下弦の月のイメージ下弦:14時12分
はくちょう座κ流星群🌠が極大
京都五山送り火
19水星(☿)が西方最大離角(離角-18°35′):19時
庚申
22八せん終り・三隣亡
23新月のイメージ処暑(太陽の黄経 150度):05時34分
新月(朔):15時07分
甲子・一粒万倍日
24天王星(♅)が西矩:16時15分
京都地蔵ぼん
25不成就日
27水星が近日点通過(距離 0.307au):21時10分
28己巳
29旧七夕(伝統的七夕)
文化財保護法施行記念日
30月が最遠(距離 1.052):00時34分
31上弦の月のイメージ上弦:15時25分
二百十日立春を起算日とし210日目)

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・山の日 8月11日。山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝する。

惑星用語の説明
月の形の変化について


8月のお話

葉月
August
立秋と処暑
土用波・秋日照り・夏台風・迷走台風
涼風至(七十二候 立秋~処暑)
Grain Moon
ラマス(Lammas Day)
二百十日と二百二十日

変化朝顔(ヘンゲアサガオ)
変化朝顔(ヘンゲアサガオ)

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年07月の星空

星空解説

 7月は劇的に気候が入れ替わる月です。
 前半は梅雨の最中。けれど学校が夏休みに入る頃には梅雨明けし,太平洋高気圧に覆われて安定した晴れの日が続きます。
  このような梅雨明け後の安定した晴れ続きを,梅雨明け十日と呼びます。夏休みに入ると林間学校やキャンプなどで星を見る機会も増えますね。

 今年は7月25日(金)が新月となり,海の日の連休を含む7月後半は星空観望に適しています。


七夕

 7月と言えば七夕ですが,現在の暦では梅雨の真っ只中で星が見えないことも多いですね。

 今年は7月11日が満月なので,七夕の日は満月前の明るい月明かりがあります。
 織り姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)は月明かりや都会の明るい空でも見える星ですが,天の川を見るのは難しいかもしれません。

 織り姫と彦星は夏の大三角を形作る星でもあり,見つけるのは難しくありませんので夏の星座を探してみようのページを参考に探してみてください。

ケイト
旧暦七夕の日付は毎年変わるよ!

 ところで,本来の七夕は旧暦(太陰太陽暦)の行事(※)です。

 旧暦七夕の頃には梅雨も明けていてよく晴れます。7月7日に星を見るのが難しかったら,8月の伝統的七夕の日を待ちましょう。
 今年の旧暦七夕(伝統的七夕)は8月29日です。


※ 旧暦七夕(伝統的七夕)
二十四節気の処暑を含む日かそれよりも前で,処暑に最も近い朔(新月)の瞬間を含む日から数えて7日目が伝統的七夕です。
2025年は8月23日が処暑であり新月なので,7日後の8月29日が伝統的七夕となります。

伝統的七夕について教えて | 国立天文台(NAOJ)


惑星

 4日の夕刻西空で水星東方最大離角を迎えます。
 この日の東京の日没は19時1分で,薄明の中で水星が見え始める19時30分の星図を載せました。水星の地平線高度は11度で,明るさは0等くらい。水星としては見やすい高さと言えます。

 しし座を移動中の火星も夜の早い時間帯に西の空に見えています。

火星と東方最大離角の水星(2025-07-04 19:30 東京)
火星と東方最大離角の水星 (2025-07-04 19:30 東京)

 明け方の東の空には金星が輝き,土星は南の空に見えています。

 うお座 を移動中の土星は,午前3時には南東の空高く,見やすい位置まで上ってきます。明るさは1.0等前後で近くに明るい星はありませんので見つけやすいです。
 土星は月明かりや都会の明るい空でも見つけることができ,望遠鏡での観察にも適しています。小望遠鏡があったら低倍率で土星を見てみましょう。

明け方の惑星と星座(2025-07-15 04:00 東京)
明け方の惑星と星座 (2025-07-15 04:00 東京)
東京の日の出:4時37分

 土星の環は2009年に真横から見た後,北から眺める形になっています。2017年に一番大きく広がった姿になり,今年2025年の秋頃には環を真横から見る状態となります。このため望遠鏡で見ても環はほとんど見えません。
 環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら環が見えない今年の土星をスケッチに残しておきましょう。

 火星や木星や土星などの惑星は,繰り返しよく見ていると,だんだん目が慣れて模様が見えるようになってきます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段なのです。


 25日に準惑星の冥王星いて座 でを迎えます。
 冥王星は衝でも暗くて肉眼では見えません。望遠鏡を使っても初心者が見つけるのは難しい惑星ですので,見たい方は公共天文台の観望会などで見せてもらいましょう。


流れ星

 夏休みは一年の中でも特に流れ星が多い季節です。
 7月下旬には有名なペルセウス座流星群が流れ始めますが,同じ頃にやぎ座α流星群みずがめ座 δ流星群 なども活動しています。

 今年は7月25日が新月,8月1日が上弦で,7月下旬が月明かりの影響を受けにくく流星観察に良い条件です。

 みずがめ座δ流星群 (ZHR=16) の活動期間は7月12日~8月23日。やぎ座α流星群 (ZHR=5) は7月3日~8月15日です。
 両方とも派手な流星群ではありませんが,長い期間活動しています。また,みずがめ座δ流星群はピークの前後数日はピーク程度の活動が見られます。

ミラ
流れ星は寝転がって見るといいんだよ!

 どちらの流星群も放射点が上がってくるのは21時頃。それくらいの時間から未明までが見やすくなります。

  やぎ座みずがめ座も秋の星座で,輻射点(放射点)が同じ方向にあるため,この二つの群の流星を見分けるのはちょっと大変です。
 ですが,もし見分けるのに挑戦するなら流れ星の速さに注目してみましょう。

 やぎ座α流星群の群流星は,ゆっくり流れ爆発を伴う火球が見られることもあります。
 みずがめ座δ流星群は母天体がマックホルツ彗星(96P/Machholz)で,やぎ座α群の流星より速く流れます。

 夏でも山の上などは冷え込みます。寒さ対策をして流星観察をしましょう。

参考:流れ星を見てみよう
   世界天文年の流星群:その他の流星群の紹介:国立天文台


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬おおかみ座・てんびん座
中旬かんむり座・こぐま座・じょうぎ座(☆)
ふうちょう座(☆)・へび座頭部
みなみのさんかく座(☆)
下旬さそり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲,こと座)
散光星雲M8 (干潟星雲,いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲,いて座)
M20 (三裂星雲,いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6 ・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M3 (りょうけん座)
M4・M80 (さそり座)
M5 (へび座),M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲,りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年7月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1半夏生(太陽の黄経 100度):23時13分
山開き・国民安全の日
3上弦の月のイメージ上弦:04時30分
4地球が遠日点を通過(距離 1.017au):04時55分
水星 (☿) が東方最大離角(離角 26°56′):13時
天王星と金星が合(離角 2°21′):21時45分
米国独立記念日
5月が最遠(距離 1.053):11時29分
海王星 (♆) が留:23時30分
7小暑(太陽の黄経 105度):05時05分
七夕
8不成就日
9浅草ほおずき市
11満月のイメージ満月(望):05時37分
12一粒万倍日・三隣亡
13精霊祭・迎え火・靖国神社みたままつり
14土星 (♄) が留:16時57分
水星が遠日点を通過(距離 0.467au):21時32分
十方ぐれ入り
15ぼん・祖霊祭
一粒万倍日
16やぶ入り・えんま詣・送り火
不成就日
17水星 (☿) が留:16時23分
18下弦の月のイメージ下弦:09時38分
19夏の土用の入(太陽の黄経 117度):19時05分
夏の土用の入りから立秋までの間に暑中見舞いを出す。
土用の丑
20月が最近(距離 0.957):22時55分
初伏
21🎌 海の日
22大暑(太陽の黄経 120度):22時29分
23天一天上
24地蔵ぼん
天しゃ・不成就日・一粒万倍日・三隣亡
25新月のイメージ新月(朔):04時11分
準惑星 (134340) 冥王星(♇)がいて座,+14等):15時33分
27一粒万倍日
29水星が地球最近(距離 0.588au):01時59分
30やぎ座 α流星群🌠が極大
中伏・不成就日
31みずがめ座 δ南流星群🌠が極大
土用の丑

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・海の日 7月の第3月曜日。海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願う。

惑星用語の説明
月の形の変化について

7月のお話

文月
July
小暑と大暑
山開き・洗車雨・酒涙雨・送り梅雨・戻り梅雨・梅雨明け・梅雨明け十日・かんかん照り・油照り
Hay Moon(干し草の満月)
温風至(あつかぜいたる)
半夏生(ハンゲショウ)

ザクロ(柘榴)
ザクロ(柘榴)

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・流星 2024年~2025年の流星群スケジュールと見える可能性 – 宇宙旅行.com
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年06月の星空

星空解説

 夜が短く梅雨空が続く6月は,星空を見上げるにはちょっと条件が悪いですね。けれど,雨上がりには澄んだ空が広がります。

五月雨星

ミラ
雨夜の星ってカッコイイね!

 梅雨の晴れ間が広がった夜に空を見上げてみましょう。
 夕刻の薄明が終わる頃,天頂付近にオレンジ色の1等星が輝いています。

 これはうしかい座 のアルクトゥルス
 梅雨の季節の星空でハイライトになる星です。

 アルクトゥルスは, 雨夜の星(あまいのほし),五月雨星(さみだれぼし)など,梅雨時の輝星らしい風情ある和名を持っています。

 また,麦が熟れる頃に昇る星であることから,麦星麦熟れ星麦刈り星などの異名も持っています。農事暦と共に生きた昔の日本人の生活が偲ばれますね。

 アルクトゥルスの探し方は 春の星座を探してみよう のページを参考にしてください。


6月の惑星

 1日に明け方の東の空で西方最大離角を迎える金星が見頃です。
 しかしこの季節の黄道は地平線に対して角度が小さく,また夜明けも早いことから午前4時の金星の地平線高度は約20度。それほど高くはありません。
 少し早めの時間帯なら,金星と同じくうお座を移動中の土星もよく見えます。

西方最大離角の金星(2025-06-01 04:00 東京)
西方最大離角の金星(2025-06-01 04:00 東京)
ケイト
土星は午前2時には東南東の空で見やすくなるよ!

 土星の環は2009年に真横から見た後,北から眺める形になっています。2017年に一番大きく広がった姿になり,今年2025年の秋頃には環を真横から見る状態となります。このため望遠鏡で見ても環はほとんど見えません。
 環の様子は毎年変わりますので,小望遠鏡があったら環が見えない土星をスケッチに残しておきましょう。

 火星や木星や土星などの惑星は,繰り返しよく見ていると,だんだん目が慣れて模様が見えるようになってきます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段です。
 望遠鏡を持たない方は,地域にある公共の天文台の観望会などを捜して行ってみましょう。


 長らく夕刻の西空に見えていた木星は,25日にとなり,しばらく見えません。
 火星しし座を移動中で,夜の早い時間帯に西の空に見えています。17日・18日はしし座の1等星レグルスと火星が接近する姿が楽しめます。

 レグルスは黄道に近い1等星なので,度々惑星が近づいて話題になる星です。

火星とレグルス(2024-06-15 20:00 東京)
火星とレグルス(2024-06-15 20:00 東京)

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬おとめ座ケンタウルス座りょうけん座
中旬
下旬うしかい座・コンパス座(☆)

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲
散開星団
球状星団M3 (りょうけん座),
NGC5139 (ω星団/ケンタウルス座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),
M65・M66 (しし座),
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年6月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1金星(♀)が西方最大離角(離角-45°53′):12時
気象記念日・写真の日・電波の日
2横浜開港記念日
3上弦の月のイメージ上弦:12時41分
測量の日
一粒万倍日
4歯と口の健康週間
一粒万倍日
5芒種(太陽の黄経 75度):18時57分
世界環境デー
一粒万倍日
6一粒万倍日
7月が最遠(距離1.055):19時44分
8不成就日
10時の記念日
11満月のイメージ入梅(太陽の黄経 80度):0時24分
満月(望):16時44分
12金星が遠日点通過(距離 0.728au):11時21分
八せん始め
14三隣亡
15父の日
16不成就日
17一粒万倍日
18一粒万倍日
19下弦の月のイメージ下弦:04時19分
20庚申
21夏至(太陽の黄経 90度):11時42分
23土星(♄)が西矩:03時36分
月が最近(距離0.945):13時44分
海王星(♆)が西矩:17時29分
沖縄慰霊の日
芝愛宕神社千日詣ほおずき縁日
八せん終り
24芝愛宕神社千日詣ほおずき縁日
陰遁(いんとん)始め・甲子
不成就日
25新月のイメージ木星(♃)が:0時17分
新月(朔):19時32分
26三隣亡
27木星が地球最遠(距離 6.160au):01時07分
28貿易記念日
29己巳・一粒万倍日
30大祓(おおはらへ)・夏越祭
不成就日・一粒万倍日

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

惑星用語の説明
月の形の変化について


6月のお話

水無月
June
芒種と夏至
入梅・梅雨・五月雨
Flower Moon(花の満月)
螳螂生(かまきりしょうず)
サクサイワマンの太陽の祭り
聖ヨハネ祭と Midsummer Day

燕(ツバメ)
燕(ツバメ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年05月の星空

星空解説

 今年のゴールデンウィークは4月28日が新月,5月4日が上弦です。後半は月が少し西へ傾いてからが星空の見頃です。
 ゴールデンウィークの頃は日差しが強く晴れた昼間は暑いほどですが,夜はぐっと冷え込みます。防寒に気をつけて星空を楽しみましょう。


みずがめ座η流星群

ミラ
夜明け前だよ!

 毎年ゴールデンウィーク後半にピークを迎えるみずがめ座 η流星群は,母天体が有名なハレー彗星です。

 今年の極大予想は6日の正午。昼間です。
 しかしこの流星群はピークの前後に比較的安定した活動を見せますので,5日~7日の夜明け前を中心に観察してみましょう。

 みずがめ座 η流星群1時間に5〜10個程度の流星群で,流れ星が次々に流れるような派手な流星群ではありません。しかし痕をともなう明るい流星が特徴で,火球が見えることもあります。
 輻射点(放射点)が秋の星座の みずがめ座 にあるため,群流星は東の空の低い位置から空を駆け上がるような経路を描いて流れます。

 この流星群は,輻射点が昇りきらないうちに薄明が始まります。
 このため群流星が見えるのは,夜半過ぎから薄明が始まるまでの時間帯で,残念ながら観測が容易とは言えません。
 明け方はゴールデンウィークの頃であっても冷えますので,十分に防寒対策を行ってくださいね。

 参考: 流れ星を見てみよう


5月の惑星

ケイト
今月一番観察しやすいのは火星かな。

 今月は特筆すべき惑星現象は起こりません。

 日没直後,19時頃の薄明が残る西空では木星が一番星として見えていますが早々に沈んでしまいます。
 かに座 を移動中の火星は,23時くらいまでは西の空に見えています。

 水星金星土星は,明け方の東の空に出ています。
 水星は30日の外合に向かって太陽に近づいており観測困難ですが,金星と土星は先月より高度も上がり見やすくなっています。この季節は夜明けが早いので,うんと早起きして見てみましょう。

明け方の惑星(2025-05-15 04:00 東京)
明け方の惑星(2025-05-15 04:00 東京)

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません 。

上旬おおぐま座コップ座
中旬
下旬かみのけ座 ・からす座
はえ座(☆)・みなみじゅうじ座(☆)

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC3242 (うみへび座)
M97 (おおぐま座)
散開星団M44 (プレセペ/かに座)
球状星団M3 (りょうけん座)
NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座)
M65・M66 (しし座)
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年5月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1八十八夜立春を起算日とし88日目)
労働祭(メーデー)
不成就日・三隣亡
2小惑星(4)ベスタが :15時27分
3🎌 憲法記念日
4上弦の月のイメージ🎌 みどりの日
上弦:22時52分
5🎌 こどもの日
立夏(太陽の黄経 45度):14時57分
端午・旧灌仏(かんぶつ)
6休日(祝日法第3条第2項による)
みずがめ座 η流星群🌠が極大(条件良):12時
三隣亡
8世界赤十字デー
9不成就日
10愛鳥週間
一粒万倍日
11月が最遠(距離 1.057):09時47分
母の日・長良川鵜飼開き
一粒万倍日
12看護の日・海上保安の日
13満月のイメージ満月(望):01時56分
15小惑星 (3) ジュノーが:03時10分
沖縄本土復帰記念日
十方ぐれ入り
17不成就日
18天王星(♅)が:08時32分
天王星が地球最遠(距離 20.541au):12時08分
三隣亡
20下弦の月のイメージ下弦:20時59分
21小満(太陽の黄経 60度):03時55分
22一粒万倍日
23一粒万倍日
24天一天上
25天しゃ・不成就日
26月が最近(距離 0.934):10時34分
27新月のイメージ新月(朔):12時02分
旧海軍記念日
29水星が地球最遠(距離 1.322au):22時52分
30水星(☿)が外合:13時13分
消費者の日
三隣亡
31水星が近日点通過(距離 0.307au):21時55分
世界禁煙デー・旧端午
不成就日

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・憲法記念日 5月3日。日本国憲法の施行を記念し国の成長を期する。
・みどりの日 5月4日。自然に親しむとともにその恩恵に感謝し,豊かな心をはぐくむ。
・こどもの日 5月5日。こどもの人格を重んじ,こどもの幸福をはかるとともに,母に感謝する。

惑星用語の説明
月の形の変化について


5月のお話

皐月
May
立夏と小満
筍梅雨・青嵐・メイストーム・茅花流し・走り梅雨・卯の花腐し
Milk Moon(ミルクの満月)
蛙始鳴(かわずはじめてなく)
八十八夜(はちじゅうはちや)

春女苑(ハルジョオン)
春女苑(ハルジョオン)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・流星 2024年~2025年の流星群スケジュールと見える可能性 – 宇宙旅行.com
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年04月の星空

星空解説

ミラ
4月1日の東京は
日の出 5:28
日の入 18:03
だよ!

 春分が過ぎ,夜が短くなる4月です。

 春の天気は,花曇りや菜種梅雨で安定しません。
 弱まったシベリア気団から南下してくる移動性高気圧が次々と日本列島を通過します。移動性高気圧に挟まれると気圧の谷ができたり,高気圧が北の方を通ると停滞前線が現れたりします。

 晴れても春霞で空はぼんやり。
 暖かくなって植物の蒸散が活発になり,大気中の水蒸気が増え,更に地表の温度が上昇して塵や埃が舞い上がります。大陸から黄砂が飛来しやすくなることも重なり,春の空は霞みやすいのです。

 けれど,悪いことばかりではありません。
 天気は安定しませんが,春の大気は落ち着いています。小望遠鏡で月や惑星を見るには良い季節です。


2025年4月の惑星

 年始からずっと観察しやすい状態だった木星と火星は,夜の早い時間帯の西の空で,引き続き観望可能です。
 木星はおうし座,火星はかに座を移動中です。

 3月に内合を迎えた金星は明け方の空で徐々に高度を上げており,7日と25日には土星と近づきます。

 同じく明け方の東の空に見えている水星は22日に西方最大離角となりますが,22日の日の出前,午前4時20分の地平線高度は約4度。双眼鏡を使っても探すのは困難でしょう。
 22日朝の惑星達の位置は,下の星図の通りです。
 土星の地平線高度が8度,金星が12度。金星や土星も低空まで見える場所で双眼鏡などを使わないと難しいかもしれません。

夜明けの惑星たち(2025-04-22 04:20 東京)
夜明けの惑星たち (2025-04-22 04:20 東京)

世界宇宙飛行の日

 4月12日は「世界宇宙旅行の日」です。
 2011年に国際連合総会で決議されて制定された記念日です。

 1961年4月12日,ソビエト連邦によって打ち上げられたボストーク1号が世界初の有人宇宙飛行に成功しました。宇宙へ行った最初の人間となったユーリ・ガガーリンの「地球は青かった」という言葉はたいへん有名です。
 ガガーリンは108分の飛行を行い,最後はパラシュートで地上に帰りました。


マイクロムーン

ケイト
月は地平線に近いと目の錯覚で大きく見えるよ!

 4月の満月は2025年で一番遠く小さな月,マイクロムーンとなります。

 4月13日の望は9時22分,月最遠は4月14日7時48分(距離 1.057)。

 2025年の一番近くて大きい満月(スーパームーン)は12月5日です。月が近いときと遠い時では,下の図くらい大きさが違っています。

満月の大きさ比較
遠い満月と近い満月の大きさ比較

4月こと座流星群

ケイト
流星群といっても1時間に数個。
期待しすぎないでね。

 4月こと座流星群は,22日22時頃にピークが予想されています。
 こと座が高く上ってくるのは夜半頃で,夜半から明け方までがこの流星群の見頃な時間帯です。ピークが鋭い流星群なので,極大前後の夜では流星の数がぐっと減るため,極大当日の観察がお勧めです。

 今年は月明かりの影響も少なく好条件となりますが,もともと1時間に数個程度の流星群です。気楽に空を見上げましょう。

 流星観測は冷え込みますので,4月後半ですが,しっかりと防寒対策をしましょう。
 観測は,流れ星を見てみよう のページを参考にして下さい。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません 。

上旬らしんばん座
中旬ほ座
下旬うみへび座・カメレオン座(☆)
こじし座・しし座・ポンプ座・ろくぶんぎ座

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC3242 (うみへび座),M97 (おおぐま座)
散開星団M44 (プレセペ/かに座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),
M65・M66 (しし座),
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年4月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1学年始め
3一粒万倍日・三隣亡
4清明(太陽の黄経 15度):21時49分
一粒万倍日
5上弦の月のイメージ上弦:11時15分
6不成就日
7土星と金星が合(離角 -7°51′):20時01分
世界保健デー
三隣亡
8灌仏会(かんぶつえ)・花まつり
11メートル法公布記念日
12世界宇宙飛行の日
13満月のイメージ満月(望):09時22分(マイクロムーン)
八せん始め・一粒万倍日
14月が最遠(距離 1.057):07時48分
不成就日
15準惑星 (136199) エリスが:03時13分
16一粒万倍日
17春の土用の入り(太陽の黄経 27度):03時16分
火星が遠日点を通過(距離 1.666au):07時12分
水星が遠日点を通過(距離 0.467au):22時17分
18発明の日
20穀雨(太陽の黄経 30度):04時56分
イースター
郵政記念日・郵便週間
21下弦の月のイメージ火星(♂)が東矩:10時34分
下弦:10時36分
庚申
22水星(☿)が西方最大離角(離角-27°23′):04時
準惑星 (136108) ハウメアが :09時47分
4月こと座流星群🌠 が極大:22時
不成就日
24八せん終り
25土星と金星が合(離角 -4°08′):09時02分
甲子・一粒万倍日
27金星(♀)が最大光度(-4.8等):19時
孔子祭
28新月のイメージ月が最近(距離 0.929):01時18分
新月(朔):04時31分
一粒万倍日
29🎌 昭和の日
30己巳

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・昭和の日 4月29日。激動の日々を経て復興を遂げた昭和の時代を顧み,国の将来に思いをいたす。

惑星用語の説明
月の形の変化について


4月のお話

卯月
April
清明と穀雨
菜種梅雨・花冷え・花曇り
 Egg Moon(復活祭の満月)
・ 玄鳥至(つばめきたる)
イースター・エッグ(Easter egg)
セイヨウカラシナ

八重桜(ヤエザクラ)
八重桜(ヤエザクラ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・流星 2024年~2025年の流星群スケジュールと見える可能性 – 宇宙旅行.com
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年03月の星空

星空解説

ミラ
毎日の日の出の場所を確認すると楽しいよ!

 春分を迎える3月は,ぐんぐんと日が長くなっていきます。春分や秋分の頃は,日の出や日没の位置も日々大きく移動します。
 日の出の位置が日々北へ移動していく様子を観察してみましょう。

 空は春霞がかかり,また菜種梅雨で雨も増える3月ですが,大気が安定してきます。
 望遠鏡の中の像が落ち着いて見える日が増える春は,小望遠鏡で月や惑星を観察するのに良い季節です。


水星が東方最大離角

 木星はおうし座,火星はふたご座にあり,夜の早い時間帯の南の空で観察できます。
 金星は内合に向かって日に日に太陽に近づいて見えにくくなり,土星も合を迎え見えません。8日に水星が東方最大離角となりますが,比較的高度が高く見るチャンスです。

 下は水星が東方最大離角となる3月8日の東京の空です。ほぼ真西の方角の地平線近くに金星と水星が見えています。
 水星の地平線高度は約10度で地平線ぎりぎりですが,水星としてはたいへん見やすい高さです。近くに明るい金星があるのも水星を捜しだしやすい目印になります。西の空が開けた場所で双眼鏡などを使って探してみましょう。

水星と金星(2025-03-08 18:20)
水星と金星(2025-03-08 18:20)

月出帯食(げつしゅつたいしょく)

ケイト
月出帯食を見るのはなかなか難しいね!

 3月14日の満月では皆既月食が起こりますが,日本では月食の途中で月の出となります。
 北へ行くほど月の出と食の終わりに時間差ができ,見やすくなります。東京では月の出とほぼ同時に月食が終わります。

 「月出帯食」とは,このように月の出の前に月食が始まり,月が欠けた状態で地平線から昇ってくる月食のことです。
 月の出は月の上辺が出る時刻となります。

 今回の月出帯食はほぼ食の終わりの月の出となるため,確認するのは困難でしょう。

地名月の出時刻
食分
食の終わり時刻
東京17時47.7分
0.008
17時48.2分
仙台17時42.3分
0.085
17時48.2分
札幌17時39.0分
0.134
17時48.2分
3月14日の月出帯食

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬いっかくじゅう座ふたご座
中旬こいぬ座とびうお座(☆)・とも座やまねこ座
下旬かに座 ・りゅうこつ座

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M1 (かに星雲/おうし座),M97 (おおぐま座)
散光星雲M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団M35 (ふたご座),M36・M37・M38 (ぎょしゃ座),M44 (プレセペ/かに座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),M106 (りょうけん座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年3月のカレンダー

曜日月相天文現象
1春の全国火災予防運動・二日灸
己巳・不成就日
2月が最近(0.942):06時21分
旧初午・一粒万倍日
3木星(♃)が東矩:03時19分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:21時48分
上巳(桃の節句)・ひな祭・耳の日
4水星が近日点を通過(0.307au):22時39分
5啓蟄(太陽の黄経 345度):17時07分
一粒万倍日
6アルゴル型食変光星 アルゴル極小:18時37分
7上弦の月のイメージ上弦:1時32分
消防記念日・旧こと始め・旧針供養
8水星(☿)が東方最大離角(離角18°15′):15時
国際女性デー
9不成就日
10天しゃ・一粒万倍日・三隣亡
11東日本大震災
12金星と水星が合(離角 5°34′):07時55分
土星(♄)が地球最遠(距離 10.602au):15時43分
土星(♄)が:19時29分
奈良東大寺二月堂お水取り
14満月のイメージ満月(望):15時55分
皆既月食(日本では月出帯食が見られる。)
旧二の午
16十方ぐれ入り
17春の彼岸入り
不成就日・一粒万倍日
18月が最遠(1.056):01時37分
20🎌 春分の日
海王星(♆)が:08時25分
春分(太陽の黄経 0度):18時01分
社日
21海王星(♆)が地球最遠(距離 30.888au):06時12分
22下弦の月のイメージ下弦:20時29分
NHK放送記念日
一粒万倍日・三隣亡
23金星(♀)が地球最近(距離 0.281au):00時42分
金星(♀)が内合:10時08分
彼岸明け
世界気象デー
25水星(☿)が外合:04時48分
電気記念日
天一天上・不成就日
26アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時20分
旧三の牛
28水星(☿)が地球最近(距離 0.597au):14時16分
29新月のイメージ新月(朔):19時58分
部分日食(日本では見られない。)
不成就日・一粒万倍日
30月が最近(0.932):14時25分
31準惑星 (136472) マケマケが:14時59分
旧ひな祭

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・春分の日 春分日。自然をたたえ生物をいつくしむ。

惑星用語の説明
月の形の変化について


3月のお話

弥生
March
啓蟄と春分
春一番・花散らし・春嵐
Lenten Moon(受難節:レントの月)
蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)
灰の水曜日(Ash Wednesday)
聖パトリック祭(St Patrick’s Day)
イースター・エッグ(Easter egg)

花韮(ハナニラ/イフェイオン)
花韮(ハナニラ/イフェイオン)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 予報 | 日本変光星研究会
・東京都神社庁選定「神社暦」