「星空情報」カテゴリーアーカイブ

2025年02月の星空

星空解説

 今年の2月は12月に衝を迎えた木星と,1月に小接近した火星が夜の早い時間帯に南の空に明るく輝いています。冬の豪華な1等星たちと惑星の共演で賑やかな星空が楽しめます。
 また宵の早い時間帯には,15日に最大光度を迎える金星が,西空に明るく輝いています。金星はどの星よりも明るいので,すぐに分かります。

ミラ
冬の星空は豪華だよ!

 2月には有名な流星群などはありませんが,関東以南の地方では長寿の星,カノープスを見るチャンスです。詳しくは 冬の星座を探してみよう のページを参考にしてください。

 厳寒期の星空観察はとても冷えます。
 十分な防寒対策をしましょう。

2025年2月の星空(2025-02-15 20時 東京)
2025年2月の星空(2025-02-15 20時 東京)

冥王星の日

ケイト
9番目の惑星だったのに小惑星134340番って何だか不憫だなぁ。

 毎年2月18日は「冥王星の日」です。
 1930年のこの日に,冥王星がアメリカの天文学者トンボーによって発見されたことが由来です。

 古来から知られていた惑星は,水星・金星・地球・火星・木星・土星の6つでした。
 1781年にイギリスの天文学者ハーシェルによって天王星が発見され,1846年にドイツの天文学者ガレらによって海王星が発見され,更に天王星や海王星の軌道が計算値と合わないことから発見されたのが冥王星でした。

 冥王星は発見以降ずっと,太陽系の一番外側を回る9番目の惑星とされてきましたが,2006年8月の国際天文学連合(IAU)総会で惑星の定義が定められ,惑星の定義から外れてしまいます。

 同時に新たに「準惑星」という分類が設けられ,冥王星はそこに属することになったのでした。9番目の惑星だった冥王星には「134340」という小惑星番号が与えられました。

※ クライド・ウィリアム・トンボー(Clyde William Tombaugh, 1906〜1997)


節分と立春の日付に注目

 多くの年のカレンダーでは2月3日が節分,2月4日が立春ですが,今年は1日ずれています。節分は2月2日,立春は2月3日です。
 2021年に同じく節分が2月2日になりましたが,2月2日が節分になるのは1897年2月2日以来124年ぶりのことでした。

 今年2025年からは4年毎に立春2月3日・節分2月2日となり,2057年と2058年は連続で立春2月3日・節分2月2日となります。

 詳しくは「ケイトとミラの節分」をご覧下さい。


黄道光

 2月~4月は夕空の黄道光が観望好期です。
 黄道光とは日没直後に黄道に沿ってぼーっと見える光芒ですが,空が暗く澄んだところでしか見られません。山などへ行く機会があったら,日没直後の西の空を注意して眺めてみてください。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬うさぎ座オリオン座がか座(☆)・テーブルさん座(☆)・はと座
中旬ぎょしゃ座きりん座
下旬おおいぬ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M1 (かに星雲/おうし座)
M97 (おおぐま座)
散光星雲M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団M35 (ふたご座)
M36・M37・M38 (ぎょしゃ座)
M45 (プレアデス星団,すばる/おうし座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座)
M106 (りょうけん座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年2月のカレンダー

曜日月相天文現象
2水星が地球最遠(距離 1.412au):02時37分
月が最近(距離 0.956):11時47分
節分
3立春(太陽の黄経 315度):23時10分
4さっぽろ雪まつり(11日まで)・旧七草
5上弦の月のイメージ上弦:17時02分
6初午・一粒万倍日
7北方領土の日
8アルゴル型食変光星 アルゴル極小:23時17分
こと始め・針供養・不成就日
9水星(☿)が外合:21時08分
11アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時06分
🎌 建国記念の日
紀元祭・三隣亡
12満月のイメージ天王星(♅)が東矩:04時30分
満月(望):22時53分
旧小正月・八せん始め
13一粒万倍日
15準惑星(1)ケレスが:06時35分
金星(♀)が最大光度(-4.9等):08時
横手かまくら
16不成就日
17神宮祈年祭・旧二十日正月
18月が最遠(距離 1.053):10時10分
雨水(太陽の黄経 330度): 19時07分
冥王星の日
二の午・一粒万倍日
20金星が近日点通過(距離 0.718au):04時53分
庚申
21下弦の月のイメージ下弦:02時33分
23🎌 天皇誕生日
天長祭・八せん終り・三隣亡
24休日
甲子・不成就日
25一粒万倍日・北野天満宮梅花祭
28新月のイメージ新月(朔):09時45分

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・建国記念の日 政令で定める日。建国をしのび国を愛する心を養う。
・天皇誕生日 2月23日。天皇の誕生日を祝う。

惑星用語の説明
月の形の変化について


2月のお話

如月
February
立春と雨水
スターダスト現象・氷霧・星のささやき・光の春
Wolf Moon(オオカミの満月)
東風解凍 (はるかぜこおりをとく)
キャンドルマス(Candlemas Day)
節分(せつぶん,せちぶん)
太巻き寿司の丸かぶり
宝積寺の豆撒式
灰の水曜日(Ash Wednesday)

葉牡丹(ハボタン)
葉牡丹(ハボタン)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 日本変光星研究会 食変光星アルゴル (β Per) の主極小予報
・東京都神社庁選定「神社暦」

2025年01月の星空

 2025年(令和7年・皇紀2685年)は平年。干支は 乙巳(きのとみ)です。
 今年も宜しくお願い致します。

星空解説

一番日の出が遅い年始

ケイト
日没が一番早いのは12月上旬だよ!

 昼間の長さが一番短いのは冬至の日ですが,日の出時刻が一番遅いのは1月の上旬です。

 2025年1月の東京は,1月1日〜1月13日の日の出時刻が6時51分で,これが一年で一番遅い日の出時刻となります。

 表からわかるように一番遅い期間は2週間ほど続きますが,その期間が終わると日の出時刻は春に向かって日ごとにどんどん早まっていきます。

年月日(期間)日の出時刻
2024-12-28 〜 2024-12-3106:50
2025-01-01 〜 2025-01-1306:51
2025-01-14 〜 2025-01-1606:50
2025-01-17 〜 2025-01-1906:49
2025-01-20 〜 2025-01-2106:48
2025-01-22 〜 2025-01-2306:47
2025-01-24 〜 2025-01-2506:46
2025-01-26 〜 2025-01-2706:45
2025-01-2806:44
2025-01-29 〜 2025-01-3006:43
2025-01-3106:42

東京の日の出時刻


しぶんぎ座流星群

ミラ
流星観察はとっても冷えるから暖かくね!

 年始の空を飾るしぶんぎ座流星群(りゅう座 ι流星群 ),今年はピークが3日〜4日にかけての深夜。大晦日が新月だったので月明かりのない好条件下で観察できます。
 ピークが鋭い流星群で,流星がよく飛ぶのはピーク前後の数時間です。

 しぶんぎ座流星群の放射点は,りゅう座とうしかい座の境界付近で,高く上がってくるのは夜半過ぎ。観測に適した時間帯は,放射点が高くなる午前2時を過ぎてから明け方にかけてとなります。
 東の空を中心に見るようにしましょう。

 しぶんぎ座流星群は三大流星群の一つで,極大事のZHR=80です。流星は必ず見えるというものではありませんが,1時間あたり30個程度の流星は期待できます。

 長時間空を見上げる流星観察には,しっかりとした防寒対策が必要です。流れ星を見てみよう のページを参考に,事前に安全な観察場所を捜して備えるようにしましょう。


火星の小接近

ケイト
火星はおうし座にあるよ!

 火星は12日に地球最近となり,16日にを迎えます。地球との距離は0.642au(約9600万km)で小接近となります。

 火星の軌道は地球に比べてかなり楕円形なので,同じ衝でも火星が衝を迎える季節によって地球との距離は随分と異なるのです。
 詳しくは,火星の大接近 のページをご覧下さい。

地球と火星の軌道
地球と火星の軌道

 小接近ではありますが,火星の会合周期は2年2ヶ月なので,2年2ヶ月ぶりの接近です。赤い火星を見上げてみましょう。

参考:火星の接近 | 国立天文台(NAOJ)


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬とけい座(☆)・ペルセウス座
中旬エリダヌス座レチクル座(☆)
下旬おうし座・かじき座(☆)・ちょうこくぐ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M1 (かに星雲/おうし座)
散光星雲M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団M35 (ふたご座),
M36・M37・M38 (ぎょしゃ座)
M45 (プレアデス,すばる/おうし座)
銀河(系外星雲)M81・M82 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2025年1月のカレンダー

曜日月相天文現象
1🎌 元日
日の出:札幌07:06,仙台06:53,東京06:50,名古屋07:00,大阪07:05,福岡07:22,那覇07:17
歳旦祭・初詣・年賀
2初夢・初荷・書初め・皇居一般参賀
3小惑星 (2) パラスが:16時46分
元始祭(げんしさい)
4しぶんぎ座流星群 が極大:0時(条件良)
地球が近日点を通過(0.983au):22時28分
5小寒(太陽の黄経 285度): 11時33分
初水天宮
6六日年越し・官庁御用始め・取引所大発会
東京消防出初式・初亥
7上弦の月のイメージ上弦:08時56分
七草・旧こと納め・旧針供養・初子
一粒万倍日
8月が最近(距離 0.963):09時01分
初薬師
9宵えびす・初寅
10金星(♀)が東方最大離角(-4.0等,離角47°10′):14時
初金比羅・十日えびす・初卯
一粒万倍日
11鏡開き・蔵開き
12火星が地球最近(距離 0.642au):22時37分
初巳
13🎌 成人の日
不成就日・三隣亡
14満月のイメージ満月(望):07時27分
十四日年越し
15小正月・小豆がゆ
十方ぐれ入り
16火星(♂)が:11時39分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:24時45分
藪入り・えんま詣
17冬の土用の入(太陽の黄経 297度):6時16分
阪神淡路大震災
18初観音
19土星と金星が合(離角-2°12′):10時26分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:21時34分
水星が遠日点を通過(距離 0.467au):23時02分
一粒万倍日
20大寒(太陽の黄経 300度):05時00分
二十日正月
21月が最遠(距離 1.052):13時54分
準惑星 (134340) 冥王星(♇)が:21時29分
初大師・不成就日
22下弦の月のイメージ下弦:05時31分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:18時23分
一粒万倍日
23臘日(ろうにち/ろうじつ)
24初愛宕・初地蔵・天一天上
25初天神・三隣亡
26文化財防火デー
27国旗制定記念日
28初不動
29新月のイメージ新月(朔):21時36分
旧元日
31不成就日・一粒万倍日

2025年/令和7年/皇紀2685年/平年/ 乙巳(きのとみ)

・元日 1月1日。年のはじめを祝う。
・成人の日  1月の第2月曜日。おとなになったことを自覚し,自ら生き抜こうとする青年を祝いはげます。
・元始祭 毎年1月3日に天皇の位の元始を寿ぐ高湿の旧大祭の一つで,現在は皇室の私事として施行されている。

惑星用語の説明
月の形の変化について


1月のお話

睦月
January
小寒と大寒
霧氷・雪起こし
Moon After Yule
・ 芹乃栄(せりすなわちさかう)
節句
福笹
公顕祭とクリスマス・ツリー
どんどや

乙巳(2025)
乙巳(2025)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 日本変光星研究会 食変光星アルゴル (β Per) の主極小予報
・東京都神社庁選定「神社暦」

2024年12月の星空

星空解説

 夜が長い12月は,星空観察に良い季節です。
 明るい星が多い豪華な冬の星座達も,早い時間帯から見られるようになります。寒さ対策をしっかりして星を見ましょう。

惑星

水星が月末の明け方見頃

 水星は6日に内合となった後,日の出前の東の空に移動します。
 25日に西方最大離角を迎え,その前後,12月16日〜2025年1月2日は東京における日の出30分前の地平線高度が10度を超え見やすくなります。
 南東の地平線近くを双眼鏡を使って探してみましょう。


木星が衝を迎え観望好期

ミラ
朝の金星と夜中の木星が見やすいよ!

  8日におうし座を迎える木星が観望好期です。真夜中に南から西の空高く見え,-2.8等〜-2.7等の明るさです。

 木星は都会の街明かりの下でもひときわ明るく輝いておりすぐに見つけられます。小望遠鏡でも捉えやすく,低倍率でも縞模様や衛星を見ることができます。

 望遠鏡で惑星をとらえたら,是非スケッチをしてみましょう。
 スケッチのために一生懸命見ているうちに目が惑星に慣れ,何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。
 木星の近くに衛星が見えたら, ガリレオ衛星と呼ばれる4個の衛星のどれかです。

  ガリレオ衛星とは,望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星で,木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。


 金星は日没後の南西の空に,-4.2〜-4.4等の明るさで見えています。
 日に日に地平線高度が上がり,月末に向かって明るさも増し見やすくなっていきます。

 火星かに座 順行中で,真夜中には南東の空で見えるようになり,明るさも-0.5〜-1.2等と明るくなっていきます。8日に留となり逆行に転じます。

8日夕刻に土星食

 土星は0.9等〜1.1等で宵の西空でみずがめ座 を順行中。そろそろ今シーズンの見納めです。
 8日の夕刻には一部の地域で土星が月に隠される土星食が起こります。半月形の月の暗部に土星が潜入し,明部から出現する様子が見られます。食とならない地域でも月と土星が近づく様子が観察できます。


流星群

ふたご座α流星群

 師走の空を飾るふたご座α流星群は,14日10時頃に極大を迎えます。
 見頃は13日深夜から14日未明。1時間に30~40個程度が予想されていますが,15日が満月で2024年の条件は良くありません。

ケイト
フェアトンは塵を出し尽くした彗星のなれの果てなんだって。

 ふたご座α流星群の活動期間は12月5日頃から12月20日頃までです。冬の星座であるふたご座に流星群の放射点があるため,一晩中,全ての方角でコンスタントに流れるのが特徴です。
 ピークを過ぎると流星数は急に減っていきますので,極大日前の月が小さい晴れた夜に空を見上げてみても良いでしょう。近年は火球も増え,いっそう華やかな流星群になってきています。


 流星観察については 流れ星を見てみよう をご参照ください。

 ふたご座流星群の母天体,小惑星(3200)フェアトンは,1.43年周期で楕円軌道を描いて公転しており,今世紀末の2093年12月14日に地球にかなり接近することが予想されています。
 また2223年には軌道が地球に近づくことも予想され,今後ともふたご座α流星群と共に目が離せない存在です。


こぐま座流星群

 ふたご座流星群が活動を終える頃,一年を締めくくるこぐま座流星群が流れ始めます。こぐま座流星群は8P/タットル彗星を母天体とする流星群です。

 今年は22日19時頃にピークが予想されています。23日が下弦なので夜半までは月明かりに悩まされることもなく星空観望と共に楽しめます。

 こぐま座流星群の流星は北天から緩やかに流れます。ZHR=10で,実際に見える流れ星は1時間に1~2個くらい。小さな流星群ですが火球が流れることもあります。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬カシオペヤ座ほうおう座
中旬くじら座さんかく座
下旬おひつじ座・みずへび座(☆)・ろ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲
散光星雲M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
散開星団M34 (ペルセウス座)
h-χ (二重星団,ペルセウス座)
M45 (プレアデス星団,すばる,おうし座)
球状星団
銀河(系外星雲)M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座)
M33 (さんかく座)
M74 (うお座)
M77 (くじら座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2024年12月のカレンダー

曜日月相天文現象
1新月のイメージ新月(朔):15時21分
映画の日
三隣亡
2アルゴル型食変光星 アルゴル極小:03時37分
4人権週間
5アルゴル型食変光星 アルゴル極小:00時26分
土星(♄)が東矩:01時18分
納めの水天宮
不成就日
6水星が地球最近(距離 0.678au):07時41分
水星(☿)が内合:11時18分
木星が地球最近(距離 4.089au):19時03分
水星が近日点(距離 0.307au):23時22分
7大雪(太陽の黄経 255度):00時17分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:21時15分
8木星(♃)が:05時58分
火星(♂)が留:05時59分
土星食:18時19分(東京潜入)
海王星(♆)が留:20時05分
こと納め・針供養・納めの薬師
9上弦の月のイメージ上弦:00時27分
天王星食:17時〜18時
皇后御誕生日
10アルゴル型食変光星 アルゴル極小:18時04分
納めの金比羅
12月が地球最近(距離 0.950):22時20分
13不成就日・一粒万倍日
14ふたご座α流星群🌠が極大:10時
八せん始め・一粒万倍日
15満月のイメージ満月(望):18時02分
年賀郵便特別扱始め
16水星(☿)が留:06時14分
三隣亡
17羽子板市(浅草観音歳の市)
18海王星(♆)が東矩:23時29分
納めの観音
21冬至(太陽の黄経 270度):18時21分
冬至星供(ほしく)祭
納めの大師
不成就日
22こぐま座流星群🌠が極大:19時
庚申
23下弦の月のイメージ下弦:07時18分
24月が地球最遠(距離 1.052):16時25分
納めの地蔵
25アルゴル型食変光星 アルゴル極小:02時10分
スピカ食:03時17分(東京潜入)
水星 (☿) が西方最大離角(離角 -22°03′):11時
終い天神・基督降誕祭
蕪村忌
八せん終わり・一粒万倍日
26陽動始め・甲子
天しゃ・一粒万倍日
27アルゴル型食変光星 アルゴル極小:22時59分
官庁御用納め
28納めの不動
三隣亡
29不成就日
30アルゴル型食変光星 アルゴル極小:19時48分
取引所納会
31新月のイメージ新月(朔):7時27分
大祓・除夜祭・年越し
男鹿なまはげ

2024年/令和6年/皇紀2684年/閏年/ 甲辰(きのえたつ)


12月のお話

師走
December
大雪と冬至
時雨・寒波・年末低気圧
閉塞成冬(七十二候 大雪~冬至)
Hunter’s Moon
アドベント

カモメ
カモメ

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
佐藤幹哉の流星研究ウェブページ
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」

2024年11月の星空

星空解説

 11月は日暮れが早く,空は高く澄み渡り,晴れの日も多く,本格的寒さはまだ。星を見るにはよい季節です。
 夜半になると賑やかな冬の星座も見やすい位置まで上ってきます。


惑星

 12月にを迎える木星が,夜半前には南東の空高く見えるようになります。

 -2.7から -2.8等級の木星はひときわ明るく輝いており,都会の街明かりの下でもすぐに見つけられます。小望遠鏡でも捉えやすく,低倍率でも縞模様や衛星を見ることができます。
 木星の近くに見える衛星は, ガリレオ衛星と呼ばれる4個の衛星のどれかです。

  ガリレオ衛星とは,望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星のことです。
 木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。


 水星は日没後の西空の低い位置に見えており,16日に東方最大離角となります。けれど日没30分後の地平線高度は10度に満たず見つけるのは困難です。
 金星は-4.0等から-4.2等の明るさで日没後の西空に見えています。

 土星は0.8等〜0.9等の明るさでみずがめ座 を移動中。16日の留を境に逆行から順行に転じます。そろそろ観測シーズンが終わりに近づき,早めの時間帯の南西の空に見えています。

 火星かに座 を順行中で,真夜中に東の空に上ってきます。今月は0.1等から-0.5等まで明るさが変化します。

ミラ
地域の星空観望会があったら行ってみよう!

 17日に天王星を迎えます。
 衝の頃の天王星の明るさは5.7等で,視力の良い人なら,暗く条件の良い空の下でかろうじて肉眼で確認できる明るさです。
 肉眼では厳しいですが,双眼鏡があれば市街地でも確認することができます。また,小望遠鏡なら面積を持った円盤状に見ることができます。

 遠くにある天王星は数日経ってもほとんど変わらない場所に見えます。月明かりのない晴れた日に探してみましょう。

2024年11月の天王星
2024年11月の天王星

流星群

おうし座流星群

 おうし座南流星群が5日に,おうし座北流星群が12日に極大を迎えます。
 どちらもHR=5個程度の小さな流星群で,見られるのはせいぜい1時間に2個程度。流星群だからといって沢山流れるわけではありません。

 流星の数は少ないものの,ほぼ一晩中観察でき,9月25日~11月25日頃まで長い期間見られます。
 ゆっくり流れ,火球が多いこともこの群の特徴です。空を見上げる機会があったら思い出してみましょう。

 母天体は2P/エンケ彗星です。


しし座流星群

ケイト
しし座流星群は,2002年に素晴らしい流星雨になったの。
次の母彗星の回帰でまた見られるといいね!

 しし座流星群は,17日21時に極大となりますが,前日が満月で月明かり的には条件最悪です。

 しし座流星群の流れ星は,痕を残して高速で流れるのが特徴で,しし座が上ってくる明け方に沢山流れます。
 流星観察は11月でもたいへん冷え込みますので,十分に防寒対策をして行いましょう。→ 流れ星を見てみよう

  しし座流星群の母天体,55P/テンペル・タットル彗星は2014年に遠日点を通過し,2031年5月の近日点通過に向けて太陽に近づいてきていますので今後が楽しみな流星群です。


一番日没が早い季節

 11月下旬〜12月上旬は,一年で一番日没が早い時期となります。
 昼の長さが一番短いのは冬至の日ですが,日没が早いのは冬至より少し前,日の出が遅いのは冬至より少し後になるのです。

 東京で2024年の日没が一番早くなるのは,11月28日〜12月12日の16時28分です。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬
中旬きょしちょう座(☆)
下旬アンドロメダ座うお座ちょうこくしつ座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC7293 (らせん状星雲/みずがめ座)
散光星雲
散開星団M34 (ペルセウス座)
M52 (カシオペア座)
h-χ (二重星団/ペルセウス座)
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
銀河(系外星雲)M31 (アンドロメダ大星雲/アンドロメダ座)
M33 (さんかく座)
M77 (くじら座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2024年11月のカレンダー

 日 曜日月相天文現象
1新月のイメージ新月(朔):21時47分
計量記念日・灯台記念日
米穀年度始め・自衛隊記念日
己巳
2一粒万倍日・三隣亡
3🎌文化の日
4祝日法第3条第2項による休日
不成就日
5おうし座南流星群🌠が極大
一の酉
一粒万倍日
7立冬(太陽の黄経 225度):07時20分
旧亥の子餅・炉開き(亥の子の祝い)
三隣亡
8世界都市計画の日
9上弦の月のイメージアルゴル型食変光星 アルゴル極小:05時05分
上弦:14時55分
秋の全国火災予防運動
太陽暦採用記念日
10とおかんや(旧暦10月10日)
11世界平和記念日
12アルゴル型食変光星 アルゴル極小:01時54分
おうし座北流星群🌠が極大
不成就日
14月が最近(距離 0.937):20時16分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:22時43分
15七五三
16満月のイメージ満月(望):06時29分
土星が留:14時57分
水星(☿)が東方最大離角(離角22°33′):17時
十方ぐれ入り
17天王星が地球最近(距離 18.572au):08時04分
天王星(♅)が:11時45分(+5.7等)
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:19時32分
しし座流星群🌠が極大(条件悪):21時
二の酉
一粒万倍日
18一粒万倍日
19一茶忌
三隣亡
20旧えびす講・旧誓文払(せいもんばらい)
不成就日
22小雪(太陽の黄経 240度):04時56分
23下弦の月のイメージ🎌勤労感謝の日
下弦:10時28分
25天一天上
26水星が留:13時26分
月が最遠(距離 1.054):20時56分
28不成就日
29三の酉
一粒万倍日
30一粒万倍日

2024年/令和6年/皇紀2684年/閏年/ 甲辰(きのえたつ)

・文化の日 11月3日。自由と平和を愛し,文化をすすめる。
・勤労感謝の日 11月23日。勤労をたっとび,生産を祝い,国民たがいに感謝しあう。


11月のお話

霜月
November
立冬と小雪
霜・霜柱・小春日和・木枯らし一号
山茶始開(七十二候 立冬~小雪)
Harvest Moon
アドベント

飯桐(イイギリ)
飯桐(イイギリ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
佐藤幹哉の流星研究ウェブページ
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」

2024年10月の星空

星空解説

 空が澄み渡り安定した晴れの日が多い十月は,日暮れも早く本格的な寒さも未だで星を見るのに良い季節です。
 空高く馬肥ゆる秋,星空観望を楽しみましょう。

 宵の頃には夏の大三角が西空に輝き,夜半前には東の空から賑やかな冬の星座たちが上ってきます。有名なギリシア神話に彩られた秋の星座たちは,ペガススの四辺形からたどってみましょう。

 → 秋の星座を探してみよう


惑星

 先月8日にを迎えた土星(♄)はみずがめ座 を逆行中で,0.7〜0.8等。引き続き夜半前の空で観望好期です。
 おうし座木星(♃)は夜半の東の空で見やすい位置まで昇るようになっており,明るさは-2.5等〜-2.7等です。月初めは順行ですが,9日に留となったあと逆行となります。

ミラ
木星と土星は小望遠鏡のスケッチ観測がお勧め!

 木星土星は都会の街明かりの下でも簡単に見つけられます。小望遠鏡があれば街中でも木星の縞模様や土星の環を楽しめます。
 土星は現在細い環を北側から眺める形になっています。2017年に環は一番大きく広がって見え,2025年秋に向かって閉じていっている最中です。来年は環を真横から見る形となり「環の消失」が起こります。

 土星と1等星フォーマルハウトたよりに,やぎ座みずがめ座 の星々をたどってみると,明るい星が少ないこれらの星座も見つけやすいでしょう。

10月の土星(2024-10-10 22:00)
10月の土星(2024-10-10 22:00 東京)

 木星を望遠鏡で見ると,近くに衛星が見えることがあります。木星の近くの明るい4個の衛星は ガリレオ衛星と呼ばれています。
  ガリレオ衛星とは望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星のことで,木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。


 火星(♂)はふたご座 からかに座 を順行中で,明るさは0.4〜0.1等。夜明け前の南東の空高く見えています。

 1日に外合となる水星(☿)は,日没後の南西の空の低空にあり,太陽に近くて観察は難しいでしょう。
 金星(♀)も日没後の南西の低空で,-3.9等〜-4.0等です。


十三夜

ケイト
十三夜は栗名月とか豆名月とも言うよ!

 十三夜は「後の名月」とも呼ばれ,陰暦9月13日の月のことす。
 2024年は10月15日です。

 日本のお月見は,中秋の名月(十五夜)後の名月十三夜)の両方の名月を見るもので,どちらか片方だけ見るのは片見月と呼び,縁起が悪いものとして忌み嫌われました。

 9月に中秋の名月を見た方は,忘れずに十三夜にもお月見をしましょう。
 十三夜は栗名月とか豆名月とも呼ばれ,栗や枝豆を供えます。


スーパームーン

 10月17日の満月は「2024年で地球に最も近い満月」(スーパームーン)です。

  スーパームーンという言葉はアメリカの占星術師リチャード・ノル(Richard Nolle)氏が定義したもので,天文学とは関係ありません。けれど,月が楕円軌道を描いて地球を周回していること,月と地球の距離が一定ではないことを知る良いチャンスです。

 地球と月は近い時と遠い時で 4万キロも距離が変わり,満月の見かけの直径も最大で14%も異なっているのです。

 スーパームーンの時には潮汐力が強まり,砂浜の浸食が50%増すという研究結果も出ています。

満月の大きさ比較
大きな満月と小さな満月

ケイトとミラのスーパームーン (1) 
「スーパームーン」で砂浜浸食50%増し、海岸管理者への警告 | 日経クロステック(xTECH)


流星群

10月りゅう座流星群(ジャコビニ流星群)

ミラ
流星観察は寒さ対策を万全にしようね!

 8日22時が極大です。
 この流星群は 輻射点が早めに沈んでしまうので 宵の口から夜半にかけてが見頃となります。今年は早めの時間帯に極大となり月明かりもなく良い条件です。

 母天体のジャコビニ・チンナー彗星(21P/Giacobini-Zinner)は6.6年周期で,だいたい13年に一度活発になります。周期群から定常群へ移行しつつある流星群で1時間に数個程度は期待できます。

 この群の流星は,非常にゆっくりふわっと流れる特徴を持っています。
 流星観察は冷えますので,しっかりと防寒対策をしましょう。流星観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。


オリオン座流星群

 21日15時が極大です。
 オリオン座流星群はハレー彗星を母天体とすることで有名です。
 夜半を過ぎると月が明るくなってきますので,視野に月が入らないように工夫をして観望しましょう。

 オリオン座流星群は10月2日から11月7日頃まで,長い期間流れる流星群です。
 ピークの日以外にもよく活動している流星群なので,極大日にそれほど拘る必要はありません。晴れた日は,放射点が上がってくる夜半過ぎから眺めてみましょう。

 痕を伴う明るい高速流星が特徴で,ZHR=30です。極大に近い頃なら1時間に10個程度の流れ星が期待できます。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬インディアン座(☆)・こうま座はちぶんぎ座(☆)・やぎ座
中旬ケフェウス座
下旬つる座 ・ とかげ座ペガスス座みずがめ座みなみのうお座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
M57 (環状星雲/こと座)
NGC7293 (らせん状星雲/みずがめ座)
散光星雲NGC7000 (北アメリカ星雲/はくちょう座)
散開星団
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)

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星雲星団一覧表


2024年10月のカレンダー

 曜日月相天文現象
1水星(☿)が外合:06時09分
共同募金・法の日・全国労働衛生週間
2アルゴル型食変光星 アルゴル極小:22時30分
亥の子餅
3新月のイメージ新月(朔):03時49分
金環日食(日本では見られない)
月が最遠(距離 1.058):04時39分
準惑星 (136472) マケマケが:09時12分
不成就日
5三隣亡
6一粒万倍日
8寒露(太陽の黄経 195度):04時00分
水星が地球最遠(距離 1.419au):20時42分
10月りゅう座群(ジャコビニ流星群)🌠が極大:22時
9木星(♃)が留:16時13分
一粒万倍日・三隣亡
11上弦の月のイメージ上弦:03時55分
重陽
天しゃ・不成就日
12芭蕉忌
一粒万倍日
14🎌スポーツの日
火星(♂)が西矩:17時15分
鉄道の日
15十三夜(後の月)
17満月のイメージ小惑星 (3) ジュノーが:00時17分
月が最近(距離 0.929):09時51分
満月(望):20時26分(スーパームーン)
18準惑星 (136199) エリスが:04時59分
19日本橋べったら市
不成就日
20アルゴル型食変光星 アルゴル極小:03時23分
土用(太陽の黄経 207度):06時51分
えびす講・誓文払
21オリオン座流星群🌠が極大:15時
一粒万倍日・三隣亡
23アルゴル型食変光星 アルゴル極小:00時12分
霜降(太陽の黄経 210度):07時15分
水星(☿)が遠日点(距離 0.467au):23時45分
電信電話記念日
庚申
24下弦の月のイメージ下弦:17時03分
準惑星 (136108) ハウメアが :22時05分
国連の日
一粒万倍日
25アルゴル型食変光星 アルゴル極小:21時01分
26原子力の日
八せん終り
27読書週間
甲子・不成就日
30月が最遠(距離 1.057):07時50分
金星(♀)が遠日点(距離 0.728au):23時07分

2024年/令和6年/皇紀2684年/閏年/ 甲辰(きのえたつ)

・スポーツの日 10月の第2月曜日。スポーツを楽しみ,他者を尊重する精神を培うとともに,健康で活力ある社会の実現を願う。

惑星用語の説明
月の形の変化について


10月のお話

神無月
October
寒露と霜降
秋晴れ・露
鴻鴈来(七十二候 寒露~霜降)
Harvest Moon
お月見
輝け、十月の太陽よ(セイタカアワダチソウ)

背高泡立草(セイタカアワダチソウ)
背高泡立草(セイタカアワダチソウ)

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」

2024年09月の星空

星空解説

 秋の日はつるべ落としと言います。
 9月になると日没時刻が早くなり,夕方の早い時間帯から星が見えるようになってきます。

 また,9月に入ると明け方の空で黄道光が観望好期に入ります。黄道光は空気の澄んだところでしか見えませんが,山などへ行く機会があったら黄道に沿って光の帯が伸びているのを探してみましょう。


9月の惑星

 金星は夕刻西空の低空に見えています。
 火星おうし座ふたご座 を順行中で0.7〜0.5等。
 木星おうし座 を順行中で-2.3〜-2.5等の明るさで,夜半過ぎにはかなり見やすくなってきます。

夜明けの水星

 5日に西方最大離角を迎える水星が観望好期です。

 東京での日の出30分前の水星の地平線高度は,9月3日〜9日で10度を超え,水星としては見つけやすい条件です。
 ほぼ真東の方向で,双眼鏡があれば肉眼より見つけやすくなります。5日の東京の日の出時刻は5時16分です。

 太陽のすぐ近くを周回している水星はいつも太陽の近くにいて,日の出直前か日没直後の,ほんの短い時間に地平線ぎりぎりの位置にしか見ることができません。
 このため水星を見る機会はとても少ないのです。
 地動説で有名なコペルニクスも,死の床で水星を見る機会がなかったことを嘆いたという逸話が残っています。

夜明けの惑星(2024-09-05 04:40)
夜明けの惑星(2024-09-05 04:40)

土星が衝

ケイト
土星の環を初めて観測したのはガリレオ。ガリレオは土星の環のことを「耳」って言ったんだって。

 8日にを迎える土星(♄)が観望好期です。
 木星に比べるとかなり暗く感じる土星ですが,都会の街明かりの下でも問題なく見えます。また小望遠鏡でも捉えやすく,低倍率でも土星の環を見ることができます。

 望遠鏡で惑星をとらえたら,是非スケッチをしてみましょう。
 スケッチのために一生懸命見ているうちに目が惑星に慣れ,何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。

 現在の土星は,細い環を北側から眺める形になっています。2017年に環は一番大きく広がって見え,2025年秋に向かって閉じていっている最中なのです。来年は環を真横から見る形となり「環の消失」が起こります。
 今年の姿をスケッチなどで残しておくと,環の見え方の移り変わりがよく分かります。


海王星

 21日を迎える海王星(♆)も観望好期です。
 海王星を捜すのは初心者には難しいですが,小望遠鏡で拡大すると,小さな小さな円盤状に見ることができます。
 公共の天文台の観望会などへ行く機会があったら見せてもらいましょう。


中秋の名月

ミラ
中秋の名月は芋名月。
里芋を供えて収穫に感謝だね!

 9月といえばお月見の季節ですね。

 2024年の中秋の名月9月17日,満月の前日になります。
 中秋の名月は秋の真ん中の日,仲秋(陰暦8月)15日の月のことで,月齢に基づいて暦が作られる旧暦では満月でした。けれど新暦では必ずしも満月になるわけではありません。

 日本では中秋の名月(十五夜)を見たら必ず後の名月(十三夜)も見なければ縁起が悪いとされてきましたので,十五夜にお月見をした方は,来月の十三夜も忘れずに眺めると良いですね。

 2024年の十三夜10月15日です。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬いて座くじゃく座(☆)・ぼうえんきょう座(☆)
中旬こぎつね座や座わし座
下旬いるか座けんびきょう座(☆)・はくちょう座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
M57 (環状星雲/こと座)
散光星雲NGC7000 (北アメリカ星雲/はくちょう座)
散開星団
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2024年9月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1防災の日・関東大震災
2己巳
3新月のイメージ新月(朔):10時56分
旧八朔
5水星(☿)が西方最大離角:11時(離角 -18°03′)
月が最遠(距離 1.057):23時54分
7アルゴル型食変光星 アルゴル極小:03時12分
白露(太陽の黄経 165度):12時11分
8土星が:13時35分(みずがめ座,+0.6等)
土星が地球最近(距離 8.658au):16時15分
9重陽
救急の日
10アルゴル型食変光星 アルゴル極小:00時02分
水星(☿)が近日点通過(0.307au):00時07分
二百二十日立春を起算日とし220日目)
11上弦の月のイメージ上弦:15時06分
三隣亡
12木星(♃)が西矩:19時53分
水路記念日
不成就日・一粒万倍日
13世界の法の日
16🎌 敬老の日
17中秋の名月(十五夜)
十方ぐれ入り・一粒万倍日
18満月のイメージ満月(望):11時34分
部分日食(日本では見られない)
月が最近(距離 0.929):22時22分
19彼岸入り
子規忌
20海王星(♆)が地球最近(距離 28.893au):13時08分
空の日・動物愛護週間
不成就日
21海王星(♆)が(+7.7等,みずがめ座):19時17分
社日(春分・秋分に最も近い戊の日)
22🎌 秋分の日(彼岸中日)
秋分(太陽の黄経 180度):21時44分
23祝日法第3条第2項による休日
三隣亡
24結核予防週間
一粒万倍日
25下弦の月のイメージ下弦:03時50分
彼岸明け
26天一天上
27アルゴル型食変光星 アルゴル極小:04時53分
28不成就日
29一粒万倍日
30アルゴル型食変光星 アルゴル極小:01時42分

2024年/令和6年/皇紀2684年/閏年/ 甲辰(きのえたつ)

・敬老の日 9月の第3月曜日。多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し長寿を祝う。
・秋分の日 秋分日。祖先をうやまいなくなった人々をしのぶ。

惑星用語の説明
月の形の変化について


9月のお話

長月
September
白露と秋分
秋雨・秋霖・秋台風
草露白(七十二候 白露~秋分)
Fruit Moon
お月見
二百十日と二百二十日と台風

彼岸花(ヒガンバナ)
彼岸花(ヒガンバナ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」

2024年08月の星空

星空解説

 夏休みで星を見る機会が多くなる8月は,1日~7日が「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」となっています。
 星を見るイベントなど地域の情報などに注意しましょう。

 ・STARWEEK
 ・スター・ウィーク実行委員会(X)


惑星

 水星19日に内合となり観測は難しいでしょう。金星は日没後の西空の低空で条件がよくありません。


 土星みずがめ座を逆行中。深夜の南東から南の空に0.8〜0.6等で見えています。

 土星の環は2009年に真横から見た後,現在は環の北側から眺める形になっています。2017年に環が一番大きく広がった姿になり,現在は2025年秋の環の消失に向かって環が閉じていっている最中で,かなり細くなってきています。
 今年の姿をスケッチなどで残しておくと,年々の移り変わりがよく分かります。

 惑星は初心者でも小望遠鏡で観察しやすい対象です。
 望遠鏡があったら環の形を楽しんでみましょう。高倍率にすると望遠鏡の視野に入れておくのが大変なので,低倍率で十分です。


 火星木星はおひつじ座を巡行中です。
 火星は日の出前の東の空に 0.9〜0.7等で。木星は同じく日の出前の東の空に -2.1〜 -2.3等で見えています。
 15日の夜は火星と木星が近づいて,ほとんどくっ付いたように見えます。

木星と火星の合(2024-08-15)
木星と火星の合(2024-08-15)

 木星も土星と同じく小望遠鏡での観察に適した惑星です。
 望遠鏡があったら,ぜひ低倍率で見てみましょう。縞模様や衛星を見ることができます。

ミラ
木星はギリシャ神話では大神ゼウス。
ガリレオ衛星はゼウスの愛人たちの名前だよ!

 望遠鏡で惑星をとらえたら,是非スケッチをしてみましょう。
 スケッチのために一生懸命見ているうちに目が惑星に慣れ,何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。惑星の模様が見える目は,この「慣れ」によって養われます。

 木星の近くに衛星が見えたら, ガリレオ衛星(※)と呼ばれる4個の衛星のどれかです。

※ ガリレオ衛星
 望遠鏡を発明したイタリアの学者,ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星。
 木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと呼びます。
 ガニメデは太陽系で一番大きな衛星,イオは活火山があることで知られています。


ペルセウス座流星群

 毎年お盆休みの頃に見ごろとなるペルセウス座流星群
 今年の極大は12日の23時頃です。13日が上弦なので,夜半以降は月明かりのない良好な条件となります。極大となる12日深夜〜13日明け方が見頃です。

 ペルセウス座流星群の流星は明け方に向かって増えていきますが,これは流星群の輻射点があるペルセウス座が高くなるのが夜半過ぎだからです。
 輻射点が高くなると見える流星も多くなるというわけです。できたら薄明が始まるまで見てみましょう。

 ペルセウス座流星群は,月がない好条件なら多い年で1時間に60個(HR60)くらいの流星が期待できます。IMO(国際的な流星の組織)の予報には ZHR=100 と記載されています。

 できるだけ空が暗い場所で,寝転がって空全体が見られるようにするのが沢山の流星を見るコツです。ペルセウス座流星群には明るい流星も多く流れます。
 観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。


 16日に極大となるはくちょう座κ流星群は,1時間に2~3個の小規模な流星群です。比較的ゆっくり流れ,速く流れるペルセウス座流星群の流星と対照的です。
 火球が見られることがあります。


伝統的な七夕

ケイト
上弦の月齢は,
平均 7.38日!

 今年の旧七夕(伝統的な七夕)は8月10日です(※)。

 旧暦七夕は月齢7の日の夕方です。
 このため月は必ず上弦前で,夜半過ぎると月明かりのない星空が見られます。織り姫星(こと座のベガ)は天頂付近にありますので,見つけてみましょう。
 夏の星座を探してみようのページを参考にしてみて下さいね。

※ 旧暦七夕(伝統的な七夕):
二十四節気の処暑以前で,処暑に最も近い新月を含む日から数えて7日目。2024年は8月22日が処暑,8月4日が新月なので,10日が伝統的七夕となります。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬へびつかい座ヘルクレス座りゅう座・さいだん座(☆)
中旬へび座(尾部)
下旬こと座たて座みなみのかんむり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲/こと座)
M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
散光星雲M8 (干潟星雲/いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲/いて座)
M20 (三裂星雲/いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M4・M80 (さそり座)
M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2024年8月のカレンダー

 曜日月相天文現象
1八朔・水の週間
一粒万倍日
4新月のイメージ水星 (☿) が留:17時21分
新月(朔):20時13分
5土用の丑
6広島原爆の日
不成就日
7立秋(太陽の黄経 135度):09時09分
立秋以降は残暑見舞い。
鼻の日
9月が最遠(距離 1.054):10時32分
長崎原爆の日
10旧七夕(伝統的七夕)
11🎌 山の日
12祝日法第3条第2項による休日
ペルセウス座流星群🌠が極大:23時頃
天しゃ
13上弦の月のイメージ上弦:00時19分
14末伏・不成就日
15木星と火星が合:00時22分(離角 -0°18′)
月遅れ盆・戦没者追悼・平和祈念の日
三隣亡
16水星が地球最近(距離 0.608au):05時45分
はくちょう座κ流星群🌠が極大
京都五山送り火
八せん始め・一粒万倍日
18アルゴル型食変光星 アルゴル極小:01時32分
旧ぼん
19水星 (☿) が内合:10時58分
20満月のイメージ天王星(♅)が西矩:01時45分
満月(望):03時26分
小惑星(4)ベスタが :18時02分
21月が最近(距離 0.937):14時02分
22処暑(太陽の黄経 150度):23時55分
不成就日
24京都地蔵ぼん
庚申
26下弦の月のイメージ下弦:18時26分
27旧地蔵ぼん
八せん終わり・三隣亡
28水星 (☿) が留:11時41分
甲子・一粒万倍日
29文化財保護法施行記念日
30不成就日
31二百十日立春を起算日とし210日目)

2024年/令和6年/皇紀2684年/閏年/ 甲辰(きのえたつ)

・山の日 8月11日。山に親しむ機会を得て山の恩恵に感謝する。

惑星用語の説明
月の形の変化について


8月のお話

葉月
August
立秋と処暑
土用波・秋日照り・夏台風・迷走台風
涼風至(七十二候 立秋~処暑)
Grain Moon
ラマス(Lammas Day)
二百十日と二百二十日

ルリマツリ(瑠璃茉莉)別名ブルームーン
ルリマツリ(瑠璃茉莉)

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」

2024年07月の星空

星空解説

 7月前半は梅雨の最中で雨が多く夜も短く,星を見る条件はよくありません。けれど学校が夏休みに入る頃には梅雨明けし,太平洋高気圧に覆われて安定した晴れの日が続くようになります。
  このような梅雨明け後の安定した晴れ続きを,梅雨明け十日と呼びます。夏休みに入ると林間学校やキャンプなどで星を見る機会も増えますね。

 今年は14日(日)が上弦,21日(日)が満月です。
 海の日の連休の頃は夜半には月明かりがなくなります。また月末が近づくにつれて月の出が遅くなりますので夜半前の時間帯が星空観望にお勧めです。


七夕

 7月と言えば七夕ですが,現在の暦では梅雨の真っ只中で星が見えないことも多いですね。

 今年は7月6日が新月なので,七夕の日は月明かりがなく星空観望を楽しめます。
 織り姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)は都会の明るい空でもよく見える星ですので晴れたら夜空を見上げてみましょう。
 織り姫と彦星は夏の大三角を形作る星でもあり,見つけるのは決して難しくありません。

ケイト
旧暦七夕の日付は毎年変わるよ!

 参考: 夏の星座を探してみよう

 ところで,本来の七夕は旧暦(太陰太陽暦)の行事(※)です。

 旧暦七夕の頃には梅雨も明けていてよく晴れます。今年の旧暦七夕(伝統的七夕)は8月10日です。7月7日が雲ったら,8月10日の伝統的七夕を待ちましょう。


※ 旧暦七夕(伝統的七夕)
二十四節気の処暑の直前の新月の日を1日目とし,その日から数えて7日目。
2024年は8月22日が処暑,8月4日が新月なので,10日が伝統的七夕となります。


惑星

 22日に東方最大離角となる水星が7月10日〜16日に見頃となります。日没後30分の東京での地平線高度が10度を超え,明るさは0.0〜0.2等です。
 金星は夕刻の西空低く観察は難しそうです。

水星と金星(2024-07-15 19:20)
水星と金星(2024-07-15 19:20)

 火星おひつじ座 からおうし座 を移動中で,夜明け前の東の空に見ることができます。
 木星おうし座 を移動中で,同じく夜明け前の東の空です。


 土星みずがめ座 を逆行中で,明るさは0.9〜0.8等。真夜中には南東の空に昇ってきます。
 土星は都会の明るい星空でもすぐに見つけることができますし,月明かりや街明かりがあっても支障なく望遠鏡で観察できます。
 小望遠鏡があったら低倍率で土星の環の形を楽しんでみましょう。

 土星の環は2009年に真横から見た後,北から眺める形になっています。2017年に一番大きく広がった姿になり,現在は2025年秋の環の消失に向かって環が年々閉じていっています。
 今年の姿をスケッチなどで残しておくと,年々の移り変わりがよく分かります。


 23日に準惑星の冥王星いて座を迎えます。
 冥王星は衝でも暗くて肉眼では見えません。望遠鏡を使っても初心者が見つけるのは難しい惑星ですので,見たい方は公共天文台の観望会などで見せてもらいましょう。


流れ星

 夏休みは一年の中でも特に流れ星が多い季節です。
 7月下旬には有名なペルセウス座流星群が流れ始めますが,同じ頃にやぎ座α流星群みずがめ座 δ流星群 なども活動しています。

 今年は7月28日が下弦,8月4日が新月。7月下旬からお盆にかけて月明かりの影響を受けにくく,流星観察には良い条件となります。

 みずがめ座δ流星群 (ZHR=20) の活動期間は7月12日~8月23日。やぎ座α流星群 (ZHR=4) は7月3日~8月15日です。
 両方とも派手な流星群ではありませんが,長い期間活動しています。みずがめ座δ流星群はピークの前後数日はピーク程度の活動が見られます。

ミラ
流れ星は寝転がって見るといいんだよ!

 どちらの流星群も放射点が上がってくるのは21時頃。それくらいの時間から未明までが見やすくなります。

  やぎ座もみずがめ座も秋の星座で,輻射点(放射点)が同じ方向にあるため,この二つの群の流星を見分けるのはちょっと大変です。
 やぎ座α流星群の群流星は,ゆっくりと流れるのが特徴で,爆発を伴う火球が見られることもあります。みずがめ座δ流星群は母天体がマックホルツ彗星(96P/Machholz)で,やぎ座α群の流星より速く流れます。

 ですが,観測するのでなければ群は気にせず,夏休みは流れ星が増える季節だと思って夜空を見上げて楽しむと良いですね。

 夏でも山の上などは冷え込みます。寒さ対策をして流星観察をしましょう。

参考:流れ星を見てみよう


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬おおかみ座・てんびん座
中旬かんむり座・こぐま座・じょうぎ座(☆)
ふうちょう座(☆)・へび座頭部
みなみのさんかく座(☆)
下旬さそり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲,こと座)
散光星雲M8 (干潟星雲,いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲,いて座)
M20 (三裂星雲,いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6 ・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M3 (りょうけん座)
M4・M80 (さそり座)
M5 (へび座),M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲,りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2024年7月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1半夏生(太陽の黄経 100度):17時31分
山開き・国民安全の日
三隣亡
4米国独立記念日
己巳・不成就日・一粒万倍日
5地球が遠日点を通過(距離 1.017au):14時06分
一粒万倍日
6新月のイメージ新月(朔):07時57分
準惑星 (1) ケレスが :09時04分
小暑(太陽の黄経 105度):23時20分
7七夕
8一粒万倍日
9浅草ほおずき市
10金星が近日点を通過(距離 0.718au):14時13分
浅草観音四万六千日
11不成就日
12月が最遠(距離 1.052):17時11分
13精霊祭・迎え火・靖国神社みたままつり
14上弦の月のイメージ上弦:07時49分
15🎌 海の日
天王星と火星が合(離角 0°32′):23時05分
ぼん・祖霊祭・初伏
16やぶ入り・えんま詣・送り火
17一粒万倍日・三隣亡
19夏の土用の入(太陽の黄経 117度):13時17分
夏の土用の入りから立秋までの間に暑中見舞いを出す。
十方ぐれ入り・不成就日
20一粒万倍日
21満月のイメージ満月(望):19時17分
22水星 (☿) が東方最大離角(離角 26°56′):15時
大暑(太陽の黄経 120度):16時44分
23準惑星 (134340) 冥王星(♇)がいて座,+14等):14時38分
24月が最近(距離 0.949):14時41分
土用の丑・地蔵ぼん
25土星食
中伏
26アルゴル型食変光星 アルゴル極小:03時04分
27不成就日
28下弦の月のイメージ水星が遠日点を通過(距離 0.467au):00時29分
下弦:11時52分
天一天上
29天しゃ・一粒万倍日・三隣亡
31やぎ座 α流星群🌠が極大
みずがめ座 δ南流星群🌠が極大

2024年/令和6年/皇紀2684年/閏年/ 甲辰(きのえたつ)

・海の日 7月の第3月曜日。海の恩恵に感謝するとともに海洋国日本の繁栄を願う。

惑星用語の説明
月の形の変化について

7月のお話

文月
July
小暑と大暑
山開き・洗車雨・酒涙雨・送り梅雨・戻り梅雨・梅雨明け・梅雨明け十日・かんかん照り・油照り
Hay Moon(干し草の満月)
温風至(あつかぜいたる)
半夏生(ハンゲショウ)

夏空
夏空

データ出典

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 食変光星「アルゴル」観測ガイド(倉敷科学センター)
・東京都神社庁選定「神社暦」

2024年06月の星空

星空解説

 夜が短い上に梅雨空が続く6月は,星空を見上げるには条件が悪い季節です。けれど,梅雨の晴れ間には澄んだ空が広がります。

五月雨星

ミラ
雨夜の星ってカッコイイね!

 梅雨の晴れ間が広がった夜に空を見上げてみましょう。
 夕刻の薄明が終わる頃,天頂付近にオレンジ色の1等星が輝いています。

 これはうしかい座 のアルクトゥルス
 星空と無縁になりがちな梅雨空でハイライトになる星です。

 アルクトゥルスは, 雨夜の星(あまいのほし),五月雨星(さみだれぼし)など,梅雨時の空に目立つ輝星らしい風情ある和名を持っています。

 また,麦が熟れる頃に昇る星であることから,麦星麦熟れ星麦刈り星などの異名も持っています。農事暦と共に生きた昔の日本人の生活が偲ばれますね。

 アルクトゥルスの探し方は 春の星座を探してみよう のページを参考にしてください。


6月の惑星

 5日に外合となる金星と15日に外合となる水星は,地平線高度が低く観察困難です。両惑星とも外合を境に夕刻の西空へ移ります。

ケイト
午前1時には南東の空で見やすくなるよ!

 木星はおうし座を移動中で,日の出直前に北東の空に昇ってきます。木星も高度が低く観察は難しいでしょう。


 土星みずがめ座 を,火星はうお座 からおひつじ座 を移動中で,夜半から明け方にかけて東の空にみることができます。

 土星の環は2009年に真横から見た後,北から眺める形になっています。2017年に一番大きく広がった姿になり,現在は広がりが狭くなっているところです。次に環を真横から見るのは2025年の秋頃になります。
 毎年様子が変わりますので,小望遠鏡があったらスケッチに残しておきましょう。土星の環は真横から見ると見えなくなってしまいます。

 惑星は繰り返しよく見ていると,だんだん目が慣れて模様や輪の様子が見えるようになってきます。スケッチは惑星を見る目を育てるのにとても良い手段です。
 望遠鏡を持たない方は,地域にある公共の天文台の観望会などを捜して行ってみましょう。

2024年6月の惑星
2024年6月の惑星

アンタレス食

 20日,西日本及び中部地方・関東地方の一部でアンタレス食が見られます。
 日没前の時間帯なので空は明るく,満月前の月齢13なので月も明るく輝いています。観察する条件が厳しいので,双眼鏡や小望遠鏡などを準備した方が良いでしょう。

潜入時刻出現時刻
東京18:4718:58
大阪18:3019:09
福岡18:2119:12
那覇18:1219:15
6月20日 アンタレス食

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬おとめ座ケンタウルス座りょうけん座
中旬
下旬うしかい座・コンパス座(☆)

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲
散開星団
球状星団M3 (りょうけん座),
NGC5139 (ω星団/ケンタウルス座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),
M65・M66 (しし座),
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2024年6月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1気象記念日・写真の日・電波の日
2月が最近(距離0.958):16時16分
横浜開港記念日
3測量の日
4歯と口の健康週間
不成就日・三隣亡
5金星(♀)が外合:00時32分
金星が地球最遠(距離 1.735au):11時28分
芒種(太陽の黄経 75度):13時10分
世界環境デー
6新月のイメージ新月(朔):21時38分
7三隣亡
9土星(♄)が西矩:19時36分
10入梅(太陽の黄経 80度):18時33分
時の記念日
端午・不成就日・一粒万倍日
14上弦の月のイメージ水星が近日点通過(距離 0.307au):00時52分
上弦:14時18分
月が最遠(距離1.051):22時35分
15水星(☿)が外合:01時33分
水星が地球最遠(距離 1.323au):10時36分
16父の日
17八せん始め
18不成就日
19三隣亡
20アンタレス食(西日本)
21海王星(♆)が西矩:03時12分
夏至(太陽の黄経 90度):05時51分
22満月のイメージ満月(望):10時08分
一粒万倍日
23沖縄慰霊の日
一粒万倍日
25庚申
26不成就日
27月が最近(距離0.961):20時30分
28貿易記念日
八せん終わり
29下弦の月のイメージ下弦:06時53分
陰遁(いんとん)始め・甲子
30大祓(おおはらへ)
夏越祭

2024年/令和6年/皇紀2684年/閏年/ 甲辰(きのえたつ)

惑星用語の説明
月の形の変化について


6月のお話

水無月
June
芒種と夏至
入梅・梅雨・五月雨
Flower Moon(花の満月)
螳螂生(かまきりしょうず)
サクサイワマンの太陽の祭り
聖ヨハネ祭と Midsummer Day

紫君子蘭(アガパンサス)
紫君子蘭(アガパンサス)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・東京都神社庁選定「神社暦」

2024年05月の星空

星空解説

 今年のゴールデンウィークは5月1日が下弦,5月8日が新月です。後半になるほど月明かりの影響が少なくなります。
 ゴールデンウィークの頃は日差しが強く,天気がよいと昼間は暑いほど気温があがりますが,夜はぐっと冷え込みます。しっかり防寒して星空を楽しみましょう。


みずがめ座η流星群

ミラ
5日~7日の夜明け前だよ!

 毎年ゴールデンウィーク後半にピークを迎えるみずがめ座 η流星群は,母天体が有名なハレー彗星です。

 今年は6日の朝6時が極大。
 この流星群はピークの前後に比較的安定した活動を見せますので,5日~7日の夜明け前を中心に観察計画を立てましょう。みずがめ座 η流星群は12年周期で活発になる傾向が見られ,2023年〜2024年はその時期に当たります。

 みずがめ座 η流星群1時間に5〜10個程度の流星群で,流れ星が次々に流れるような派手な流星群ではありません。しかし痕をともなう明るい流星が特徴で,火球が見えることもあります。
 輻射点(放射点)が秋の星座の みずがめ座 にあるため,群流星は東の空の低い位置から空を駆け上がるような経路を描いて流れます。

 輻射点が昇りきらないうちに薄明が訪れますので,群流星を観察できるのは,夜半過ぎから薄明が始まるまで。明け方の流星観測はゴールデンウィークの頃であってもかなり冷えます。十分に防寒対策を行いましょう。

 参考: 流れ星を見てみよう


5月の惑星

ケイト
今月は観察しやすい惑星がないねぇ。

 今月も観察しやすい時間帯に見えている惑星はありません。
 土星と火星は辛うじて夜明け前の東の空に見ることができます。

 水星は10日に西方最大離角となりますが,日の出30分前の地平線高度は10度に満たず,低すぎて観測困難です。金星は夜明け前の東の低空ですが,来月の外合に向かって太陽に近づいており,やはり観測困難です。

 19日にとなる木星も太陽に近すぎて観測困難。

 土星は秋の星座,みずがめ座 を移動中で,夜半を過ぎてから昇ってきて,明け方の南東の空に見えています。
 火星も秋の星座であるうお座くじら座 を移動中。夜明け前の東の低空に見ることができます。


昼間の火星食

 5日の日中に全国で火星食が見られます。火星が新月前の細い月に潜入し出現しますが,空が明るく観測は難しいでしょう。

時刻火星食の状態
12:11:03潜入開始
12:11:13潜入終了
13:19:29出現開始
13:19:39出現終了
2024年5月5日 東京

参考:惑星食各地予報 – 国立天文台暦計算室


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません 。

上旬おおぐま座コップ座
中旬
下旬かみのけ座 ・からす座
はえ座(☆)・みなみじゅうじ座(☆)

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC3242 (うみへび座)
M97 (おおぐま座)
散開星団M44 (プレセペ/かに座)
球状星団M3 (りょうけん座)
NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座)
M65・M66 (しし座)
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2024年5月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1下弦の月のイメージ八十八夜立春を起算日とし88日目)
水星が遠日点通過(距離 0.467au):01時14分
下弦:20時27分
労働祭
3🎌 憲法記念日
不成就日・一粒万倍日
4🎌 みどりの日
5🎌 こどもの日
立夏(太陽の黄経 45度):9時10分
火星食(昼間)
端午・己巳
6祝日法第3条第2項による休日
みずがめ座 η流星群🌠が極大(条件良):6時
月が最近(距離 0.945):07時04分
8新月のイメージ新月(朔):12時22分
火星が近日点通過(距離 1.382au):19時43分
世界赤十字デー
10水星(☿)が西方最大離角(離角-26°22’):06時
愛鳥週間
11長良川鵜飼開き
不成就日・三隣亡
12母の日・看護の日・海上保安の日
13天王星(♅)が:18時14分
天王星が地球最遠(距離 20.602au):22時53分
15上弦の月のイメージ上弦:20時48分
沖縄本土復帰記念日・旧灌仏
一粒万倍日
16一粒万倍日
18月が最遠(距離 1.053):03時59分
19木星(♃)が:03時45分
不成就日
20小惑星 (2) パラスが:0時06分
小満(太陽の黄経 60度):22時00分
十方ぐれ入り
21木星が地球最遠(距離 6.028au):10時46分
23満月のイメージ満月(望):22時53分
三隣亡
27旧海軍記念日
不成就日・一粒万倍日
28一粒万倍日
29天一天上
30消費者の日
天しゃ
31下弦の月のイメージ下弦:02時13分
世界禁煙デー

2024年/令和6年/皇紀2684年/閏年/ 甲辰(きのえたつ)

・憲法記念日 5月3日。日本国憲法の施行を記念し国の成長を期する。
・みどりの日 5月4日。自然に親しむとともにその恩恵に感謝し,豊かな心をはぐくむ。
・こどもの日 5月5日。こどもの人格を重んじ,こどもの幸福をはかるとともに,母に感謝する。

惑星用語の説明
月の形の変化について


5月のお話

皐月
May
立夏と小満
筍梅雨・青嵐・メイストーム・茅花流し・走り梅雨・卯の花腐し
Milk Moon(ミルクの満月)
蛙始鳴(かわずはじめてなく)
八十八夜(はちじゅうはちや)

菖蒲(アヤメ)
菖蒲(アヤメ)

データ出典:

・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・東京都神社庁選定「神社暦」