「星空情報」カテゴリーアーカイブ

2020年12月の星空

 日没が早く夜が長く空も澄んでいる12月は、星空観察に良い季節です。明るい星が多くにぎやかな冬の星座達も,早い時間帯から見られるようになります。

流星群

 毎年師走の空を飾るふたご座α流星群は,今年は新月直前の好条件です。
 極大は14日朝になっていますので,12日夜と13日夜に観察すれば流星が増えていく様子がわかるでしょう。ZHR=150が予想されており,今年一番の期待の流星群です。

 ふたご座流星群は明るい流星が多いのですが,近年は火球も増えていっそう華やかになってきています。活動期間は12月5日頃から12月20日頃まで。冬の星座であるふたご座に流星群の放射点があるため,一晩中コンスタントに流れます。
 12月は日没が早く夜が長い季節でもありますから,思い出したら夜空を見上げてみてください。偶然明るい流星に出会えるかもしれません。
 流星観察については 流れ星を見てみよう をご参照ください。

 ふたご座流星群が活動を終える頃,一年の最後を締めくくるこぐま座流星群が流れ始めます。こぐま座流星群は8P/タットル彗星を母天体とする流星群。今年は上弦の月がありますので,月が低くなる夜半近くからが見頃です。
 明るい流星が北天から緩やかに流れ,HR=10が予想されています。小さな流星群ですが火球が流れることもあります。


惑星と月の会合

 7月に衝を迎えた木星と土星が,夕刻の西空で接近します。特に17日から18日は月齢3~4の細い月が近くを通り賑やかになります。
 薄明が残っていても見えますので,暗くなってきたら西の空を見上げてみましょう。風景を入れて写真を撮ると良い記念になります。
 東京での夕方17時の木星と土星の地平線高度は20度。高いビルなどがあると見えませんから,西の空がある程度開けた場所で惑星と月の会合を楽しみましょう。

2020年12月17日 17時の空 (クリックして拡大してください)
2020年12月17日 17時の空の拡大 (クリックして拡大してください)

皆既日食

 15日の皆既日食は南米大陸や南極大陸で見られ,日本は夜間で見ることができません。
 日本では14日22時半~15日4時くらい。日蝕をライブ中継するサイトなどがありますから,興味がある方はネットで臨場感を味わいましょう。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬カシオペヤ座ほうおう座
中旬くじら座さんかく座
下旬おひつじ座・みずへび座(☆)・ろ座

冬の星座
冬の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲
散光星雲M42 (オリオン大星雲,オリオン座)
散開星団M34 (ペルセウス座)
h-χ (二重星団,ペルセウス座)
M45 (プレアデス星団,すばる,おうし座)
球状星団
銀河(系外星雲)M31 (アンドロメダ大星雲,アンドロメダ座)
M33 (さんかく座)
M74 (うお座)
M77 (くじら座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2020年12月のカレンダー

曜日月相天文現象
7大雪:1時9分。太陽の黄経が 255度になる。
8下弦の月のイメージ下弦:9時37分
9皇后御誕生日
10海王星が東矩:4時41分
13月が最近:5時42分(距離 0.941)
14ふたご座α流星群🌠が極大:9時50分(条件良)
15新月のイメージ新月:1時17分(皆既日食だが日本では見られない)
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:3時35分
18アルゴル型食変光星 アルゴル極小:0時17分
20水星が外合:12時26分
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:21時6分
21冬至:19時2分。太陽の黄経が 270度になる。
22上弦の月のイメージ上弦:8時41分
こぐま座流星群🌠が極大:18時(条件良)
23アルゴル型食変光星 アルゴル極小:17時55分
25月が最遠:1時31分(距離 1.054)
30満月のイメージ満月:12時28分

惑星用語の説明
月の形の変化について


12月のお話
師走
December
大雪と冬至
時雨・寒波・年末低気圧
閉塞成冬(七十二候 大雪~冬至)
Hunter’s Moon
アドベント

クリスマスの十字架と銀杏ヒヨドリ

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 予報 | 日本変光星研究会

2020年11月の星空

 11月は日暮れが早く,空は澄んでおり,また晴れの日も多く,本格的寒さはまだ。星を見るにはよい季節です。夜半になると賑やかな冬の星座も見やすい位置まで上ってきます。


 1日に天王星がを迎え観望好期です。
 天王星はとても暗く条件の良い空の下,視力の良い人なら,かろうじて肉眼で確認できる程度の明るさです。
 市街地や視力がそれほど良くない方でも,双眼鏡があれば確認しやすくなります。また,小望遠鏡なら面積を持った円盤状に見ることができます。
 自分で見つけるのが難しい人は,公共天文台の観測会などに参加して見せてもらいましょう。

 下の図は衝当日の天王星の位置です。衝の日は月が近くで明るく輝いていますので,月が離れて小さくなった日に見てみましょう。天王星は数日経ってもほとんど変わらない場所に見えます。
 図はクリックして拡大して見てくださいね。

2020年11月1日の天王星
2020年11月1日の天王星(拡大図)

 11日に極大を迎えるおうし座北流星群は,新月前の良好な月回りですが,HR=5個程度の小さな流星群です。
 ただ,10月20日~12月10日頃まで長い期間見られる流星群で,たまに火球も見られます。空を見上げる機会があったら思い出してみましょう。
 比較的ゆっくり流れる流星群です。

 17日しし座流星群は,月明かりのない好条件です。
 しし座流星群の流れ星は,痕を残して高速で流れるのが特徴。しし座が上ってくる明け方に沢山流れます。
 流星観察は11月でもたいへん冷え込みますので,十分に防寒対策をして行いましょう。→ 流れ星を見てみよう

  しし座流星群の母天体,55P/テンペル・タットル彗星は2014年に遠日点を通過し,2031年5月の近日点通過に向けて太陽に近づいてきていますので今後が楽しみです。


 11日,夜明けの空で水星が西方最大離角を迎えます。
 下は午前5時半の東京の空です。水星の地平線高度は約10°。薄明の中になりますが,水星としてはかなり高度が高く好条件です。近くに金星があって良い目印になります。
 日の出前に双眼鏡を使って捜してみて下さい。東京の日の出は6時半頃です。星図はクリックして拡大して見てくださいね。

2020年11月11日 水星の西方最大離角

 30日の満月では半影月食が起こります。東京での食の時間は下記の通りです。
 しかし半影月食は肉眼ではほとんど分かりません。

半影食 始16:30
食の最大18:42
半影食 終20:55

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬
中旬きょしちょう座(☆)
下旬アンドロメダ座うお座ちょうこくしつ座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC7293 (らせん状星雲/みずがめ座)
散光星雲
散開星団M34 (ペルセウス座)
M52 (カシオペア座)
h-χ (二重星団/ペルセウス座)
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
銀河(系外星雲)M31 (アンドロメダ大星雲/アンドロメダ座)
M33 (さんかく座)
M77 (くじら座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2020年11月のカレンダー

 日 曜日月相天文現象
1天王星が:0時53分(+5.7等,おひつじ座)
2一の酉
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:3時13分
3文化の日
5アルゴル型食変光星 アルゴル極小:0時2分
7立冬:8時14分。太陽の黄経が 225度になる。
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時51分
8下弦の月のイメージ小惑星 (3) ジュノーが:17時54分
下弦:22時46分
11水星 ☿ が西方最大離角:2時(-0.5等,離角-19°.06’)
おうし座北流星群?が極大
14二の酉
月が最近:20時43分(距離 0.931)
15新月のイメージ七五三
新月:14時7分
17しし座流星群?が極大(条件良):22時
22上弦の月のイメージアルゴル型食変光星 アルゴル極小:4時55分
小雪:5時40分。太陽の黄経が 240度になる。
上弦:13時45分
23勤労感謝の日
25アルゴル型食変光星 アルゴル極小:1時45分
26三の酉
27月が最遠:9時29分(距離 1.056)
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:22時34分
30満月のイメージ満月:18時30分 (半影月食)
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:19時22分

惑星用語の説明
月の形の変化について


11月のお話
霜月
November
立冬と小雪
霜・霜柱・小春日和・木枯らし一号
山茶始開(七十二候 立冬~小雪)
Harvest Moon
アドベント

地面に落ちたドングリ

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 予報 | 日本変光星研究会

2020年10月の星空

星空解説

 安定した晴れの日が多く日暮れが早く空が高く澄む十月は,星を見るに良い季節です。
 宵の頃には夏の大三角が西空に輝き,夜半前には東の空から賑やかな冬の星座たちが上ってきます。有名なギリシア神話に彩られた秋の星座たちは,ペガススの四辺形からたどってみましょう。


 まず1日はお月見,中秋の名月です。満月は翌2日朝で,日付は違いますが満月の夜の名月ということになります。
 中秋の名月とは秋の真ん中の日,仲秋(陰暦8月)15日の月のことで,中秋の名月と満月が重なることの方が少ないのです。
 中秋の名月は別名芋名月といい,昔から里芋を供える習慣がありました。日本人の主食が里芋だった名残だとも言われます。

 ところで1日は中秋の名月ですが,10月4日は月と地球の距離が最遠になり,名月は今年一番の小さな月になります。

2020年4月の満月と10月の満月の大きさ比較

 また,日本には十三夜という独特の行事があります。
 日本では,お月見は中秋の名月と後の名月十三夜)の両方の名月を見るものとされ,どちらか片方だけ見るのは片見月として忌み嫌われました。
  十三夜は陰暦9月13日の月のことで,2020年は10月29日です。そう,2020年10月には2回も名月があるのです。中秋の名月を見た方は,忘れずに十三夜も眺めましょう。


 8日にりゅう座流星群(ジャコビニ流星群)が極大を迎えます。

 この流星群は 輻射点が早めに沈んでしまうので 宵の口から夜半にかけてが見頃。今年は満月を過ぎており月の出が遅いのでまずまずの好条件です。
 母天体のジャコビニ・チンナー彗星が2018年9月に回帰したばかりで大規模な出現は期待できないものの,周期群から定常群へ移行しつつある流星群で1時間に数個程度は期待できます。

 非常にゆっくりとした流星がふわっと飛ぶのを見かけたら,ジャコビニ流星群の流星。
 できるだけ空の暗い場所でしっかりと防寒対策をして観察しましょう。流星観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。


 21日には,ハレー彗星を母天体とするオリオン座流星群が極大を迎えます。月回りは上弦前で,オリオン座が上ってくる頃には沈んでいます。
 オリオン座流星群は10月2日から11月7日頃まで,長い期間流れる流星群です。放射点が上がってくる夜半過ぎに月明かりの影響がなくなる新月から上弦くらいが狙い目です。
 痕を伴う明るい高速流星が特徴で,極大に近い頃なら1時間に10~20個の流れ星が期待できます。


 31日の満月は,10月の2回目の満月です。同じ月に2回の満月が起こることは珍しく,その月の2回目の満月のことをブルームーンと呼びます。
 詳しくは,下記のブルームーンのページを読んで下さいね。

ブルー・ムーン


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬インディアン座(☆)・こうま座はちぶんぎ座(☆)・やぎ座
中旬ケフェウス座
下旬つる座 ・ とかげ座ペガスス座みずがめ座みなみのうお座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
M57 (環状星雲/こと座)
NGC7293 (らせん状星雲/みずがめ座)
散光星雲NGC7000 (北アメリカ星雲/はくちょう座)
散開星団
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2020年10月のカレンダー

 曜日月相天文現象
1中秋の名月
2満月のイメージ水星(☿)が東方最大離角:1時(-0.1等,離角25°49’)
満月:6時5分
4月が最遠:2時22分(距離 1.057)
6火星(♂)が地球最近(距離 0.415au)
8寒露:4時55分。太陽の黄経が 195度になる。
10月りゅう座流星群(ジャコビニ流星群)?極大:21時30分
10下弦の月のイメージアルゴル型食変光星 アルゴル極小:4時43分
下弦:9時40分
11木星(♃)が東矩:22時34分
13アルゴル型食変光星 アルゴル極小:1時31分
14火星(♂)が:8時26分
15アルゴル型食変光星 アルゴル極小:22時20分
17新月のイメージ新月:4時31分
月が最近:8時46分(距離 0.928)
18アルゴル型食変光星 アルゴル極小:19時19分
土星(♄)が東矩:22時58分
20秋の土用の入り:7時38分。太陽の黄経が 207度になる。
外縁天体 準惑星 (136108) ハウメアが :16時23分
21オリオン座流星群?が極大
23上弦の月のイメージ霜降:8時00分。太陽の黄経が 210度になる。
上弦:22時23分
26水星(☿)が内合:3時23分
29十三夜(後の月)
31満月のイメージ月が最遠:3時45分(距離 1.057)
満月:23時49分ブルームーン

惑星用語の説明
月の形の変化について


10月のお話
神無月
October
寒露と霜降
秋晴れ・露
鴻鴈来(七十二候 寒露~霜降)
Harvest Moon
お月見
輝け、十月の太陽よ(セイタカアワダチソウ)

10月の満月

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 予報 | 日本変光星研究会

2020年09月の星空

星空解説

 9月になると日没時刻が早くなり,夕方の早い時間帯から星が見えるようになってきます。
 また,9月に入ると明け方の空で黄道光が観望好期に入ります。黄道光は空気の澄んだところでしか見えませんが,山などへ行く機会があったら黄道に沿って光の帯が伸びているのを探してみましょう。


 12日みずがめ座 でを迎える海王星が観望好期です。
 海王星を捜すのは初心者には難しいですが,小望遠鏡で拡大すると,小さな小さな円盤状に見ることができます。公共の天文台の観望会などで見せてもらいましょう。

2020年9月12日の海王星の位置
2020年9月12日の海王星の位置(拡大)

 海王星は暗くて初心者が探すのは大変ですが,7月にを迎えた木星と土星,10月にを迎える火星も見頃です。都会の街明かりでもよく見えますので探してみましょう。
 星図はクリックして拡大して見てくださいね。

2020年9月15日 22時の星空

 9月といえばお月見,中秋の名月を思い起こしますが,2020年の中秋の名月は10月になります。
 中秋の名月は秋の真ん中の日,仲秋(陰暦8月)15日の月のことですが,新暦ではたまに10月になります。今年は後の名月十三夜)も10月ですから,10月は2回の明月を楽しめることになります。


 有名な長周期変光星(ミラ型)のミラ(くじら座ο)が極大を迎えます。
 長周期変光星は恒星の脈動によって明るさが変わる変光星で,明るさの変動がとてもダイナミックです。ミラは暗い時期は望遠鏡を使わないと見えませんが,極大の頃は肉眼で見ることもできるほどの明るさになります。
 長周期変光星の極大は,極大予想の当日だけ明るくなるといったものではなく,明るい状態は極大前後1ヶ月くらい続き,実際の極大日は観測結果に基づき後から割り出されます。ですから,今月あたりはミラが明るいと思って見てみましょう。
 ミラの極大周期は約11ヶ月なので,極大は毎年1ヶ月ずつずれていきます。くじら座は秋の星座で季節的にも見頃。極大のミラは肉眼でもよく見えますので探してみましょう。
 変光星の観測については 変光星を見よう をご覧ください。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬いて座くじゃく座(☆)・ぼうえんきょう座(☆)
中旬こぎつね座や座わし座
下旬いるか座けんびきょう座(☆)・はくちょう座

秋の星座
秋の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
M57 (環状星雲/こと座)
散光星雲NGC7000 (北アメリカ星雲/はくちょう座)
散開星団
球状星団M2 (みずがめ座)
M15 (ペガスス座)
M30 (やぎ座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2020年9月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
2満月のイメージ満月:14時22分
旧ぼん
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:22時10分
6月が最遠:15時29分(距離 1.055)
7白露:13時08分。太陽の黄経が 165度になる。
10下弦の月のイメージ下弦:18時26分
12海王星が:5時26分(+7.8等,みずがめ座)
17新月のイメージ新月:20時00分
18月が最近:22時48分(距離 0.934)
19彼岸の入り
くじら座 ο(ミラ,周期332日,変光範囲2.0等-10.1等)が極大光度
20アルゴル型食変光星 アルゴル極小:3時2分
21敬老の日
22秋分の日(彼岸中日)
秋分:22時31分。太陽の黄経が 180度になる。
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:23時51分
24上弦の月のイメージ上弦:10時55分
25彼岸明け
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:20時39分
29外縁天体 準惑星 (136472) マケマケが:10時20分

惑星用語の説明
月の形の変化について


9月のお話
長月
September
白露と秋分
秋雨・秋霖・秋台風
草露白(七十二候 白露~秋分)
Fruit Moon
お月見

夏に咲く百合

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・変光星 VSOLJによるミラ型極大予報
・アルゴル極小予報 予報 | 日本変光星研究会

2020年08月の星空

星空解説

 夏休みで星を見る機会が多くなる8月は,1日~7日が「スター・ウィーク~星空に親しむ週間~」となっています。各地で星を見るイベントが開かれますので地域の情報などに注意しましょう。(STARWEEK


 毎年お盆休みの頃に見ごろとなるペルセウス座流星群ですが,今年の極大は12日22時~13日1時くらいの予想です。
 12日が下弦なので輻射点があるペルセウス座が高くなる夜半過ぎから明け方にかけて月明かりが出てきます。月が丁度隠れるような場所で流星観察をしましょう。
 ペルセウス座流星群は,月がない好条件なら多い年で1時間に60個(HR60)くらいの流星が期待できます。今年はダストの予想もあり,IMO(国際的な流星の組織)の予報には ZHR=110 と記載されています。
 できるだけ空が暗い場所で,寝転がって空全体が見られるようにするのが沢山の流星を見るコツです。観測を計画しておられる方は,流れ星を見てみよう のページを参考にしてください。


 13日,明け方の東の空で金星(♀)が西方最大離角を迎えます。
 明けの明星は薄明の中でも燦々と輝いていますから,見つけるのは簡単です。金星の周りには豪華な冬の星座が輝いていますし,下弦を過ぎた月も出ています。
 下の図は,夜明け前の午前4時20分の東京の空です。

2020年8月13日 午前4時20分

 今年の旧七夕(伝統的な七夕)は25日です(※)。
 旧七夕は月齢七の夕なので必ず上弦前となり,夜半過ぎると月明かりのない星空が見られます。織り姫星(こと座のベガ)は天頂付近にありますので見つけてみましょう。
 夏の星座を探してみようのページを参考にしてみて下さいね。

※ 旧暦七夕(伝統的な七夕):
二十四節気の処暑以前で,処暑に最も近い新月を含む日から数えて7日目。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬へびつかい座ヘルクレス座りゅう座・さいだん座(☆)
中旬へび座(尾部)
下旬こと座たて座みなみのかんむり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲/こと座)
M27 (あれい状星雲/こぎつね座)
散光星雲M8 (干潟星雲/いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲/いて座)
M20 (三裂星雲/いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M4・M80 (さそり座)
M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
M56 (こと座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲/りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2020年8月のカレンダー

 曜日月相天文現象
2天王星が西矩:20時19分
4🌕満月:0時59分
7立秋:10時6分。太陽の黄経が 135度になる。立秋以降は残暑見舞い。
8アルゴル型食変光星 アルゴル極小:2時53分
9月が最遠:22時50分(距離 1.053)
10山の日(2020年に限り11日から振替)
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:23時41分
12🌗下弦:1時45分
ペルセウス座流星群🌠が極大:22時 ~25時
13金星♀が西方最大離角:09時(-4.4等,離角-45°48′)
17はくちょう座κ流星群🌠が極大
18水星☿が外合:0時07分
19🌑新月:11時42分
21月が最近:19時57分(距離 0.946)
23処暑:0時45分。太陽の黄経が 150度になる。
25旧七夕(伝統的な七夕)
26🌓上弦:2時58分
28アルゴル型食変光星 アルゴル極小:04時33分
準惑星 (1) ケレスが:21時08分
31二百十日
アルゴル型食変光星 アルゴル極小:1時22分

2020年/令和2年/皇紀2680年/閏年/ 庚子(かのえね)

惑星用語の説明
月の形の変化について


8月のお話
葉月
August
立秋と処暑
土用波・秋日照り・夏台風・迷走台風
涼風至(七十二候 立秋~処暑)
Grain Moon
ラマス(Lammas Day)

朝顔の花

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization
・アルゴル極小予報 予報 | 日本変光星研究会

2020年07月の星空

星空解説

 7月前半は梅雨の最中で雨が多く夜も短く,星を見るには条件がよくありません。けれど,学校が夏休みに入る頃になると梅雨明けし, 太平洋高気圧に覆われ て安定した晴れの日が続くようになります。
  このような梅雨明け後の安定した晴れ続きを,梅雨明け十日と呼びます。夏休みに入ると林間学校やキャンプなどで星を見る機会も増えますね。
 今年は海の日の翌日,7月21日が新月。7月下旬が星座観察によい条件です。


七夕

 7月と言えば七夕ですね。
 七夕はほぼ梅雨の最中で星が見えないことも多いのですが,今年は7月5日が満月で,七夕の日は晴れても月が明るく星はあまり見えません。
 ですが,織り姫(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)は都会や月明かりの空でもよく見える明るい星です。見えている星が少なければ見つけやすいかもしれませんね。
 織り姫と彦星は夏の大三角を作っているので分かりやすい星でもあります。晴れ間がのぞいたら,夏の大三角をさがしてみましょう。(夏の星座を探してみよう)。

 本来の七夕は旧暦(太陰太陽暦)に行われた行事(※)で,この頃にはよく晴れます。今年の旧暦七夕は8月25日。7月7日に雲ってしまったら,8月25日の七夕を待ちましょう。

※ 旧暦七夕(伝統的な七夕):
二十四節気の処暑以前で,処暑に最も近い新月を含む日から数えて7日目。


衝を迎える惑星たち

 7月は木星土星が相次いでいて座を迎え観望好機です。

 衝を迎える頃の惑星は,午後10時には見やすい位置へ上ってきます。夏の惑星は衝の頃でも低い位置になりますが,仲良く並んだ木星と土星が豪華な星空を演出します。

2020年7月14日 23時

 木星も土星もひときわ明るく輝いていて、すぐに見つけることができます。また、月明かりや街明かりのある明るい空でも、支障なく望遠鏡で観察できます。
 小望遠鏡があったら低倍率で衛星の動きや縞模様,環の形を楽しんでみましょう。

 望遠鏡で惑星をとらえたら、是非スケッチをしてみましょう。スケッチをすることにより目が惑星に慣れ、何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。
 木星の近くに衛星が見えたら、それは ガリレオ衛星(※)と呼ばれる4個の衛星の中のどれかです。

 土星は2025年の環の消失に向かって環が年々閉じていっている最中で,今年の姿をスケッチなどで残しておくと,年々の移り変わりがよく分かります。

※ ガリレオ衛星
ガリレオ・ガリレイによって1610年に発見された木星の4個の衛星。木星に近い順にイオ,エウロパ,ガニメデ,カリストと名付けられており,ガニメデは太陽系で一番大きな衛星です。イオは活火山があることで知られています。

 16日には準惑星の冥王星いて座を迎えます。
 冥王星は衝でも暗くて肉眼では見えません。初心者が見るのは難しい星ですので,見たい方は公共天文台の観望会などで見せてもらいましょう。

2020年7月16日23時の惑星たち

 明け方近くなると,10月に衝となる火星も見やすい位置へ上ってくるようになります。


明け方の水星と金星

 夜明け前の東の空には水星金星が輝いています。
 水星の 西方最大離角 は23日。この日の午前4時の水星の地平線高度は7度。これでも水星としては高く見える方です。
 近くの金星を目印にさがしてみましょう。双眼鏡を使うと見つけやすくなりますよ。

2020年7月23日 午前4時の水星と金星

 太陽のすぐ近くを周回している水星は,いつも太陽の近くにいるので夜明け前か日没後のほんの短い時間に地平線ぎりぎりの位置にしか見ることができません。
 このため見る機会が大変少なく,地動説で有名なコペルニクスも死の床で水星を見る機会がなかったことを嘆いたという逸話が残っています。


流れ星

 夏休みは一年の中でも特に流れ星が多い季節です。
 7月下旬には有名なペルセウス座流星群が流れ始めますが,同じ頃にやぎ座α流星群みずがめ座 δ南流星群 なども活動しているのです。

 しかし,今年は8月10日が満月,8月12日が下弦。流星観測には条件が今ひとつです。
 みずがめ座δ南流星群 (ZHR=16) の活動期間は7月12日~8月23日,やぎ座α流星群 (ZHR=5) は7月3日~8月15日。両方とも派手な流星群ではありませんし,ピーク時の条件もよくありませんが,長い期間活動しています。
 夏休みは流れ星にも注意してみましょう。


南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

上旬おおかみ座・てんびん座
中旬かんむり座・こぐま座・じょうぎ座(☆)
ふうちょう座(☆)・へび座頭部
みなみのさんかく座(☆)
下旬さそり座

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲M57 (環状星雲,こと座)
散光星雲M8 (干潟星雲,いて座)
M17 (ω星雲,馬蹄型星雲,いて座)
M20 (三裂星雲,いて座)
ほか天の川に多数
散開星団M21・M23・M24・M25 (いて座)
M6 ・M7 (さそり座)
ほか天の川に多数
球状星団M3 (りょうけん座)
M4・M80 (さそり座)
M5 (へび座),M10・M12 (へびつかい座)
M13・M92 (ヘルクレス座)
銀河(系外星雲)M51 (子もち星雲,りょうけん座)
M101 (おおぐま座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2020年7月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1水星 (☿) が内合:11時53分
半夏生:18時20分。太陽の黄経が 100度になる。
4地球が遠日点を通過(1.017au):20時35分
5?満月:13時44分
小惑星(4)ベスタが :15時10分
7七夕
小暑:0時14分。太陽の黄経が 105度になる。
13?月が最遠:4時27分(距離 1.052)
下弦:8時29分
小惑星 (2) パラスが:11時14分
14木星 (♃) が:16時58分(いて座,-2.5等)
16準惑星 冥王星 (♇)(小惑星番号134340)が:4時12分(いて座,+14.2等)
19夏の土用の入り:14時13分。太陽の黄経が 117度になる。
夏の土用入りから立秋までの間に暑中見舞いを出す。
20海の日
21?新月:2時33分
土星 (♄) が:11時40分(いて座,+0.3等)
22大暑:17時37分。太陽の黄経が 120度になる。
23海の日
水星 (☿) が西方最大離角:8時16分(+1.1等,離角20°.08)
24スポーツの日
25月が最近:14時2分(距離 0.958)
27?上弦:21時33分
29みずがめ座 δ南流星群?が極大
やぎ座 α流星群?が極大

2020年/令和2年/皇紀2680年/閏年/ 庚子(かのえね)

惑星用語の説明
月の形の変化について

7月のお話

ヤエクチナシの花

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization

2020年06月の星空

星空解説

 梅雨に入り、夜が短く、6月は星空を見上げる機会が少なくなる季節です。
 けれど梅雨の晴れ間が広がった日、夕刻の薄明が終わる頃に天頂付近を見上げてみましょう。オレンジ色の1等星が輝いています。

 これはうしかい座 のアルクトゥルスという星で、梅雨時の輝星らしく雨夜の星(あまいのほし)、五月雨星(さみだれぼし)など風情ある和名を持っています。
 また麦が熟れる頃に昇る星であることから、麦星麦熟れ星麦刈り星などの異名も持っています。農事暦と共に生きた、昔の日本人の生活が偲ばれますね。


水星の東方最大離角

 4日の夕空で、水星が東方最大離角を迎えます。

 日没が遅い季節なので、薄明の中ようやく水星観察ができるほど暗くなるのは、東京で19時を過ぎてから。
 下の図は4日午後7時20分(19時20分)の東京の空です。水星の地平線高度は14°。とても低い位置ですが、これでも水星としては高い方です。

  水星は太陽から離れず見る機会が大変少ない惑星で、地動説で有名なコペルニクスも死の床で水星を見る機会がなかったことを嘆いたという逸話が残っているくらいです。
 双眼鏡を準備して捜してみましょう。

水星の東方最大離角(2020年6月4日 19時20分)

惑星観察

 来月を迎える木星と土星が、 夜半には見やすい位置に上ってくるようになります。
 木星も土星もひときわ明るく輝いていて、すぐに見つけることができます。また、月明かりや街明かりのある明るい空でも、支障なく望遠鏡で観察できます。
 小望遠鏡があったら低倍率で衛星の動きや縞模様,環の形を楽しんでみましょう。

 望遠鏡で惑星をとらえたら、是非スケッチをしてみましょう。スケッチをすることにより目が惑星に慣れ、何度か続けているとだんだん模様がよく見えるようになっていきます。
 木星の近くに衛星が見えたら、それは ガリレオ衛星(※)と呼ばれる4個の衛星の中のどれかです。
 望遠鏡を持たない方も、地域にある公共の天文台の観望会を捜して出かけてみると、大きな望遠鏡で見せてもらえるかもしれません。

 土星の環は2009年に真横から見た後、北から眺める形になっています。2017年に一番大きく広がった姿になりましたが、ここ数年は環が見やすい状態です。

※ガリレオ衛星:
木星に近い順にイオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト。ガニメデは太陽系で一番大きな衛星。イオは活火山があることで知られています。

2020年6月15日 2時の木星・土星・火星・月

部分日食

 21日の夏至の日は、日食です。
 アフリカ大陸中部からアラビア半島南部、インド北部、中国南部から太平洋へ抜けるあたりでは金環日食となり、日本では全国で部分日食が見られます。

 参考:日食を見てみよう

地名食始まり食最大(食分)食終わり
札幌16:1217:00(0.290)17:45
仙台16:1217:07(0.400)17:57
東京16:1117:10(0.471)18:03
名古屋16:0817:10(0.512)18:06
大阪16:0617:10(0.538)18:07
広島16:0217:09(0.577)18:09
福岡15:5917:09(0.618)18:11
那覇15:5917:16(0.837)18:23
6月21日の部分日食(東京における食最大時)

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため、日本からは見えません。

上旬おとめ座ケンタウルス座りょうけん座
中旬
下旬うしかい座・コンパス座(☆)

夏の星座
夏の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲
散開星団
球状星団M3 (りょうけん座),
NGC5139 (ω星団/ケンタウルス座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),
M65・M66 (しし座),
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2020年6月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
3月が最近:12時38分(距離0.948)
4金星 (♀) が内合:2時44分
水星 (☿) が東方最大離角:8時16分(+0.4等,離角23°.36)
5芒種:13時58分。太陽の黄経が75度になる。
6?満月:4時12分(半影月食)
7火星が西矩:22時
10入梅:19時28分。太陽の黄経が80度になる。
11海王星が西矩:18時38分
13?下弦:15時24分
15月が最遠:9時57分(距離1.053)
21?夏至:6時44分。太陽の黄経が 90度になる。
新月:15時41分
金環日食(日本では全国で部分日食)
28?上弦:17時16分
30月が最近:11時13分(距離0.959)

2020年/令和2年/皇紀2680年/閏年/ 庚子(かのえね)

惑星用語の説明
月の形の変化について


6月のお話

水無月
June
芒種と夏至
入梅・梅雨・五月雨
Flower Moon(花の満月)
螳螂生(かまきりしょうず)
サクサイワマンの太陽の祭り
聖ヨハネ祭と Midsummer Day

6月の薔薇

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization

2020年05月の星空

星空解説

 今年のゴールデンウィークは5月1日が上弦、5月7日が満月で、5月に入ると月明かりが明るくなり、星空観察には悪条件となります。

 6日にピークを迎えるみずがめ座 η流星群も、残念ながらピークが満月の前日となり条件最悪です。

 みずがめ座 η流星群の母天体は有名なハレー彗星で、痕をともなう明るい高速流星が多い群です。満月の月明かりがあっても、火球クラスの明るい流星が流れれば見られるかもしれません。

 みずがめ座は秋の星座ですから、この季節は流星群の輻射点が昇りきらないうちに薄明となります。流星が見られるのは、だいたい夜半過ぎから薄明が始まるまでの間です。
 今年は6日の朝が極大なので、5日の夜から6日の朝にかけて見るのが良いでしょう。
  みずがめ座 η流星群の 流れ星は、東の空低い位置から空を駆け上るような経路を描いて流れます。

 明け方の流星観測はゴールデンウィークの頃であってもかなり冷えます。十分に防寒対策を行いましょう。

 参考: 流れ星を見てみよう


 4月に引き続き、今月も月が地球に近い位置で満月を迎えます。
 ということは、大きな満月=スーパームーンとなります。

 4月は満月と月最近が同じ日でしたが、5月は月最近の翌日が満月で、1日ずれます。そのため4月より少しだけ小さな満月となりますが、肉眼で違いはほとんどわからないでしょう。満月の大きさは4月に次いで今年2番目です。
 4月の星空で説明しましたが、 スーパームーンという言葉はアメリカの占星術師リチャード・ノル(Richard Nolle)氏が定義したもので,天文学とは関係ありません。けれど,月が楕円軌道を描いて地球を周回していること、月と地球の距離が一定ではないことを知る良いチャンスです。

 地球と月は近い時と遠い時で 4万キロも違うのです。
 2020年の満月で一番大きく見えるのは4月、一番小さく見えるのは10月。5月は4月と同じくらい大きく見えます。

2020年4月の満月と10月の満月の大きさ比較

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません 。

上旬おおぐま座コップ座
中旬
下旬かみのけ座 ・からす座
はえ座(☆)・みなみじゅうじ座(☆)

春の星座
春の全天星図


見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC3242 (うみへび座)
M97 (おおぐま座)
散開星団M44 (プレセペ/かに座)
球状星団M3 (りょうけん座)
NGC5139 (ω星団,ケンタウルス座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座)
M65・M66 (しし座)
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表


2020年5月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1?八十八夜
上弦:5時38分
3憲法記念日
4振替休日・みどりの日
5こどもの日
水星(☿)が外合:6時41分
立夏:9時51分。太陽の黄経が 45度になる。
6みずがめ座 η流星群?が極大:06時(条件最悪)
月が最近:12時03分(距離 0.936)
7?満月:19時45分
14? 下弦:23時03分
18月が最遠:16時45分(距離 1.055)
20小満:22時49分。太陽の黄経が 60度になる。
23?新月:2時39分
30?上弦:12時30分

2020年/令和2年/皇紀2680年/閏年/ 庚子(かのえね)

惑星用語の説明
月の形の変化について


5月のお話

皐月
May
立夏と小満
筍梅雨・青嵐・メイストーム・茅花流し・走り梅雨・卯の花腐し
Milk Moon(ミルクの満月)
蛙始鳴(かわずはじめてなく)

サツキの花

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization

2020年04月の星空

星空解説

 4月の旧暦の名称は卯月です。
 春分が過ぎて日が長く夜は短くなり,花曇りや菜種梅雨の季節で天気は安定しません。晴れても春霞で空はぼんやりしています。星を観察する条件は今ひとつですですね。

 そんな4月でも問題なく見られるのが月です。
 8日の満月は月が地球に接近する日と重なり,大きな満月が見られます。最近はそんな月のことをスーパームーンと呼んで話題になったりしていますね。
 スーパームーンという言葉はアメリカの占星術師リチャード・ノル(Richard Nolle)氏が定義したもので,天文学とは関係ありません。けれど,月が楕円軌道を描いて地球を周回しており,地球との距離が一定ではないことを知る良いチャンスです。

 地球と月の距離を下の表にまとめてみました。
 近い時と遠い時では,4万キロも違うのです。見かけの大きさも随分変わるはずですね。

地球と月の距離 平均38万4,400 km
地球と月の距離 最近36万3,304 km
地球と月の距離 最遠40万5,495 km

 2020年の満月で一番大きく見えるのは4月。一番小さく見えるのは10月。
 その二つの満月の大きさを比べてみたのが下の図です。
 随分違うと思いませんか?

2020年4月の満月と10月の満月の大きさ比較

 22日16時に極大となる4月こと座流星群は,新月前の好条件です。ZHR=15 という予報が出ていますので,運が良ければ1時間に10個くらいの群流星を見ることができるかもしれません。
 21日~22日の夜,こと座が高く上ってくる夜半頃から明け方までが適した時間帯となります。

 流星観測は冷え込みますので,4月後半ですが,しっかりと防寒対策をしましょう。
 観測は,流れ星を見てみよう のページを参考にして下さい。

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません 。

上旬らしんばん座
中旬ほ座
下旬うみへび座・カメレオン座(☆)
こじし座・しし座・ポンプ座・ろくぶんぎ座

春の星座
春の全天星図

見やすい星雲星団

惑星状星雲NGC3242 (うみへび座),M97 (おおぐま座)
散開星団M44 (プレセペ/かに座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),
M65・M66 (しし座),
かみのけ座~おとめ座銀河群

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表

2020年4月のカレンダー

日 曜日月相天文現象
1?上弦:19時21分
3小惑星 (3) ジュノーが:05時01分
4清明:16時38分。太陽の黄経が 15度になる。
8?月が最近:3時9分(距離 0.928)
満月:11時35分
12イースター
15?下弦:07時56分
木星(♃)が西矩:19時59分
16外縁天体 準惑星 (136108) ハウメアが :18時07分
春の土用の入り:22時6分。太陽の黄経が 27度になる。
19穀雨:23時45分。太陽の黄経が 30度になる。
21月が最遠:4時00分(距離 1.057)
土星(♄)が西矩:16時00分
22 4月こと座流星群?が極大(条件良):16時
23?新月:11時26分
26天王星(♅)が:18時01分
29昭和の日

2020年/令和2年/皇紀2680年/閏年/ 庚子(かのえね)

惑星用語の説明
月の形の変化について

4月のお話

卯月
April
清明と穀雨
菜種梅雨・花冷え・花曇り
Egg Moon(復活祭の満月)
玄鳥至(つばめきたる)
イースター・エッグ(Easter egg)
セイヨウカラシナ

草むらに咲くスミレの花

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization

2020年03月の星空

星空解説

 7月に衝を迎える木星土星が 明け方の南東の空に上るようになり,火星も加え惑星の会合を楽しめる季節の始まりです。
 特に火星の動きは速く,ゆっくり動く木星と土星の間を火星が足早に動き回る様子が見られます。

 下の星図はクリックで拡大できます。

等間隔に並ぶ火星・木星・土星(2020年3月4日午前5時)

 3月18日は月齢23.5の月が午前2時過ぎに上ってきます。
 月に率いられるように火星・木星・土星が上り,賑やかな空が見られます。

月も加わって賑やかな惑星の会合(2020年3月18日午前5時)

 3月21日には火星と木星がくっ付くように接近した様子が見られます。
 月齢26.5の三日月形の月が上るのは午前4時半頃です。

火星と木星が接近(2020年3月21日午前5時)

 また,明け方の空低く水星も出ています。
 水星は24日に西方最大離角を迎えますが,午前5時の東京での地平線高度は4度。東の空の地平線近くまで見える場所に行かないと探すのは難しそうです。
 水星を探すなら,双眼鏡があると良いでしょう。くれぐれも上ってきた太陽を見たりしないように気をつけて下さい。

水星の西方最大離角(2020年3月24日午前5時)

 水星はすぐに見えなくなってしまいますが,土星・火星・木星は空が白み始めてもしばらく見ることができます。
 風景と一緒に惑星の動きを写真に撮っても楽しいですよ。

南中する星座

午後8時(20時)に南中を迎える観察しやすい星座たちです。
☆印の星座は南天の星座のため,日本からは見えません。

春の星座
春の全天星図

上旬いっかくじゅう座ふたご座
中旬こいぬ座とびうお座(☆)・とも座やまねこ座
下旬かに座りゅうこつ座

見やすい星雲星団

惑星状星雲M1 (かに星雲/おうし座),M97 (おおぐま座)
散光星雲M42 (オリオン大星雲/オリオン座)
散開星団M35 (ふたご座),M36・M37・M38 (ぎょしゃ座),M44 (プレセペ/かに座)
銀河(系外星雲)M81・M82・M101 (おおぐま座),M106 (りょうけん座)

星雲星団を見よう
星雲星団一覧表

2020年3月のカレンダー

曜日月相天文現象
3?上弦:4時57分
5啓蟄:11時57分。太陽の黄経が 345度になる。
8海王星が:21時23分
9海王星:地球最遠(距離 30.924au)
10?満月:2時48分
月が最近:15時30分(0.929)
16?下弦:18時34分
17春の彼岸の入り
20春分の日
春分:12時50分。太陽の黄経が 0度になる。
23春の彼岸明け
24?水星が西方最大離角:11時(離角-27°47′)
新月:18時28分
25月が最遠:0時23分(1.058)
金星が東方最大離角:07時(離角46°05′)
26外縁天体 準惑星 (136472) マケマケが :10時51分

2020年/令和2年/皇紀2680年/閏年/ 庚子(かのえね)

惑星用語の説明
月の形の変化について

3月のお話

弥生
March
啓蟄と春分
春一番・花散らし・春嵐
Lenten Moon(受難節:レントの月)
蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)
灰の水曜日(Ash Wednesday)
聖パトリック祭(St Patrick’s Day)
イースター・エッグ(Easter egg)

春を告げるマンサクの花

データ出典:
・暦 国立天文台 電算室
・流星 IMO | International Meteor Organization